前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―
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■ABEJA <5574> 3,995円 (+255円、+6.8%) ABEJA <5574> [東証G]が急反発。米国株市場に追随して東京市場でも生成AI関連株への物色人気が再燃していた。そのなか、独自開発のAIプラットフォームで、顧客企業のDX支援ビジネスを展開する同社株への投資資金の攻勢が再燃していた。生成AIの一つであるLLM(大規模言語モデル)の研究開発で先行し、LLM関連の大型案件獲得が業績に寄与しているほか、スマートフォン次世代モデルや自動運転分野で注目されるエッジAI分野でも活躍が目立つ。直近では、同社のプラットフォームを通じ「GPT―4」を上回る性能の32Bの小型化モデルをエッジ環境で利用可能にしたことを開示するなど展開が急だった。 ■サン電子 <6736> 6,210円 (+340円、+5.8%) サン電子 <6736> [東証S]が急反発。23日の取引終了後、名古屋電機工業 <6797> [東証S]と次世代のスマート交通インフラを実現するための戦略的共同検討を開始したと発表しており、これを好感した買いが入った。道路情報板をはじめ各種情報提供システムの開発・設置を幅広く行ってきた名古屋電機とサン電子が有する通信技術、センシング技術やAI技術を組み合わせることで、既存装置や運用基盤に獣害、天候変化、災害など多様な情報をリアルタイムに提供できる、地域密着型かつ柔軟なソリューションの構築を目指す。また、 IoTセンサーとAIを活用したリアルタイムモニタリングシステムを導入することで作業環境の安全性向上を実現するスマートファクトリーに関する共同検討も行うとしている。 ■壱番屋 <7630> 926円 (+39円、+4.4%) 壱番屋 <7630> [東証P]が大幅反発。23日の取引終了後に発表した第1四半期(3-5月)連結決算が、売上高157億5000万円(前年同期比10.5%増)、営業利益12億6600万円(同17.2%増)、純利益9億2200万円(同8.8%増)と2ケタ営業増益で着地したことが好感された。直営店とフランチャイズ加盟店(FC店)を合計したグループ全体の店舗売上高が全店ベースで224億900万円(前年同期比4.0%増)と伸長するなか、FC店向けの卸売価格を改定した効果や、国内子会社の事業拡大などが売上高を押し上げた。コメをはじめとする食材の仕入れ価格や本部経費などのコスト増はあったものの、増収効果で吸収した。なお、26年2月期通期業績予想は、売上高673億円(前期比10.3%増)、営業利益54億円(同9.6%増)、純利益33億円(同4.0%増)の従来見通しを据え置いた。 ■UNEXT <9418> 2,273円 (+86円、+3.9%) U-NEXT HOLDINGS <9418> [東証P]が大幅高。23日取引終了後、子会社でコンテンツ配信サービスを展開するU-NEXTが、楽天グループ <4755> [東証P]傘下の楽天モバイルと業務提携に向けた基本合意書を締結したと発表した。コンテンツ配信サービスと「Rakuten最強プラン」がセットになった新パック「Rakuten最強U-NEXT」を開始するという。 ■タイミー <215A> 1,858円 (+68円、+3.8%) タイミー <215A> [東証G]が4日ぶり大幅反発。同社は23日、「石川県介護未経験者等参入促進マッチング強化事業」の委託事業者に採択されたことを明らかにしており、これが買い手掛かりとなったようだ。この事業は、人手不足が深刻な介護業界に多様な人材層の参入促進を図るため、主に介護未経験者を対象にスポットワークなどを促進することで人材確保の裾野拡大を図るとともに、取り組みの有効性を検証するもの。同社は事業者に対して未経験者向け業務の切り出し支援、マッチングシステムを活用した未経験者と事業者との接点づくりの創出などを行うとしている。 ■ケーエフシー <3420> 1,536円 (+51円、+3.4%) ケー・エフ・シー <3420> [東証S]が大幅高で5日続伸。23日の取引終了後に関東財務局に提出された大量保有報告書で、光通信 <9435> [東証P]グループの光通信とその共同保有者による株式保有割合が5.07%と新たに5%を超えたことが判明しており、需給思惑から買われたようだ。保有目的は純投資で、報告義務発生日は6月16日となっている。 ■BASE <4477> 414円 (+13円、+3.2%) BASE <4477> [東証G]が大幅反発。同社は24日、「ローカルオンラインショップ構想」を始動すると発表しており、これが株価を刺激したようだ。これは、雇用機会や収入の不足などによる地元離れの課題を抱える自治体などと連携し、あらゆる地域で電子商取引(EC)を通じた収入源の多様化や所得向上の実現を目指す新たな仕組み。取り組みの第1弾として、兵庫県豊岡市と協働し、豊岡市が推薦する元・地域おこし協力隊員4人が運営するオンラインショップ「豊岡BASE」がオープンしている。 ■TOREX <6616> 1,267円 (+37円、+3.0%) トレックス・セミコンダクター <6616> [東証P]が大幅続伸。24日、日本ガイシ <5333> [東証P]と有機薄膜太陽電池やペロブスカイト太陽電池などの次世代の太陽電池を搭載したEnerCera充電モジュールを開発したと発表しており、好材料視された。EnerCeraは、電極に日本ガイシ独自の結晶配向セラミックス板を使用した超小型・薄型のリチウムイオン二次電池。今回開発した充電モジュールでは、太陽電池とEnerCera、TOREXの超低消費電源ICを組み合わせることで、100マイクロワット程度の弱い電力でも無駄なく充電し、システム駆動するための十分な電力を供給することが可能となるという。また、フィルム型太陽電池とEnerCera、電源ICの組み合わせにより、それぞれの特徴を生かした軽量で薄く、曲げられるモジュールを作成することも可能としており、ウエアラブルデバイスやIoTエッジデバイス、工場・オフィスなどの室内環境モニターなどへの展開が見込まれている。 ■ブイキューブ <3681> 173円 (+5円、+3.0%) ブイキューブ <3681> [東証P]が3日ぶり大幅反発。23日の取引終了後、KDDI <9433> [東証P]が「ローソン」と連携して「高輪ゲートウェイシティ」(東京都港区)に開設する「Real×Tech LAWSON」1号店に、防音個室ブース「テレキューブ」が設置されることになったと発表しており、好材料視された。「Real×Tech LAWSON」への「テレキューブ」の設置は、店舗内に設置された端末から通信や電気、ガス、ヘルスケアなど生活インフラに関する顧客からの相談に対応するリモート接客ブース「Pontaよろず相談ブース」として設置される。テレキューブの特徴である高い遮音性と遮蔽性を備えた完全個室設計により、周囲の視線や音を気にすることなく相談に集中でき、デリケートな内容の相談も、安心して専門スタッフと話すことができる環境が整えられたとしている。 ■TPR <6463> 1,889円 (+39円、+2.1%) TPR <6463> [東証P]が4日ぶり反発。24日午後3時ごろに自社株買いを発表しており、好材料視された。上限を130万株(自己株式を除く発行済み株数の3.92%)、または25億円としており、取得期間は7月1日から来年2月27日まで。機動的な資本政策の遂行による株主還元の拡充並びに資本効率の向上を図ることが目的という。なお、これによる取得した全自社株は26年3月9日付で消却する。 ■サトー <6287> 2,030円 (+35円、+1.8%) サトー <6287> [東証P]が続伸。バーコードやRFIDなど自動認識に関連した商品・ソリューションを展開する同社は24日、トレーサビリティーソリューション「Smart Barcode」を提供するスタートアップのLOZI(名古屋市中区)と業務提携契約を締結したと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。デジタル製品パスポート(DPP)の対応や、製品のライフサイクル全体のトレーサビリティーを強化する取り組みが進むなか、サプライチェーンに点在するトラッキングポイントを自由に設定し、不特定多数の事業者が情報を記録できるという強みを持つLOZIのSmart Barcodeと、動脈物流で強みを持つサトーの商品・ソリューションを連携し、サーキュラーエコノミー(循環経済)に対応した次世代型のソリューションの提供を加速していく。 ■Dガレージ <4819> 4,715円 (+70円、+1.5%) デジタルガレージ <4819> [東証P]が続伸。23日の取引終了後、TIS <3626> [東証P]と広島銀行(広島市中区)が共同展開する地銀向け経理業務効率化プラットフォーム「DX Connect Gate」に、B2B決済サービス「DGFT請求書カード払い」を基盤とした請求書カード払いサービスの提供を開始したと発表しており、好材料視された。また、同プロジェクトの第1弾として、広島の地元企業向けDXデジタルソリューション「〈ひろぎん〉Smart Fine」へ請求書カード払い機能を実装した。 ■リゾートトラ <4681> 1,696円 (+24円、+1.4%) リゾートトラスト <4681> [東証P]が4日続伸。24日正午ごろ、三菱商事 <8058> [東証P]との合弁会社Noage International(ノアージュインターナショナル)がインドネシア富裕層向け医療ツーリズムを推進すると発表した。ジェーシービーの子会社2社(ジェーシービー・インターナショナル、JCB International Indonesia)と、三菱UFJ銀行の子会社バンクダナモンとの協業を通じ、インドネシア富裕層向けの訪日メディカルツーリズムプログラムの提供に取り組んでいくという。 ※24日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース