話題株ピックアップ【夕刊】(2):日本酸素HD、あさひ、アドテスト

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■日本酸素HD <4091>  5,451円   -289 円 (-5.0%)  本日終値  東証プライム 下落率3位
 日本酸素ホールディングス<4091>が急反落した。モルガン・スタンレーMUFG証券が前週末20日、日本酸素HDの投資判断を従来の「イコールウェート」から「アンダーウェート」に格下げした。目標株価は5200円から5100円に減額修正している。4月以降、株価はTOPIXに対して大きくアウトパフォームしたと指摘しつつ、業績面で大きな変化はなく、直近の米国セグメントの利益率上昇の背景には定期修理で停止したプラントがなかった影響が相当大きいと分析。26年3月期の第1四半期(4~6月)の業績に関しては弱めのスタートになると想定している。

■あさひ <3333>  1,298円   -34 円 (-2.6%)  本日終値
 あさひ<3333>が後場マイナスに転じた。午後1時ごろに発表した第1四半期(2月21日~5月20日)単独決算で、営業利益が32億7000万円(前年同期比10.8%減)と2ケタ減益となったことが嫌気された。新車販売台数が低調ななか、電動アシスト自転車をはじめとした高機能・高単価商材の販売が増加したことが寄与し、売上高は271億4000万円(同0.6%増)とプラス成長を維持したが、賃金引き上げや新規出店の費用がかさんだほか、基幹システムランニングコストの増加などの影響により減益となった。なお、26年2月期通期業績予想は、売上高858億円(前期比5.2%増)、営業利益56億2000万円(同2.4%増)の従来見通しを据え置いている。

■アドバンテスト <6857>  9,710円   -121 円 (-1.2%)  本日終値
 アドバンテスト<6857>は中東リスクを背景とした全体軟調地合いに引きずられ売り優勢の展開。6月に入ってからは上値指向が強く、全体相場の牽引役として存在感を示した。前週末も一時546円高の9977円と1万円大台を目前に捉える場面があった。一方、目先は日経平均先物主導のインデックス売りの影響が反映されやすく、高値警戒感も意識されるなかで利益確定売り圧力が拭えない。前週末の米国株市場では、トランプ米政権の高官が大手半導体メーカーに対し、対中国で米国製半導体製造装置を活用しやすくするための規制免除を撤回する意向を伝えたと報じられ、これが半導体セクターの株価に重荷となった。前週末はエヌビディアも反落しており、東京市場でも同社に半導体テスターを納入するアドテストをはじめ半導体製造装置関連株に逆風となっている。

■高島屋 <8233>  1,094.5円   -4.5 円 (-0.4%)  本日終値
 高島屋<8233>は軟調。日本経済新聞電子版が21日、「高島屋の2025年3~5月期の連結営業利益は130億円程度となり、前年同期比で2割強減ったとみられる」と報じた。記事によると、営業損益の悪化は同期間として5年ぶりとし、前年同期より円高が進んだことなどを背景に訪日客の消費意欲が鈍ったとしている。これがネガティブ視されているようだ。なお、会社側は22日、報道についてコメントを発表。「この内容は当社が発表したものではない」とした。

■デリバリコン <9240>  446円   +80 円 (+21.9%) ストップ高   本日終値
 デリバリーコンサルティング<9240>がストップ高。前週末20日の取引終了後、アクセンチュア(東京都港区)と販売代理店パートナーシップ契約を締結したと発表しており、これを好感した買いが流入した。今回の販売代理店パートナーシップ契約により、アクセンチュアの先進的なソフトウェアと、デリバリコンの導入・運用ノウハウや現場密着のサポート力を組み合わせることで、より多彩かつ実効性のあるソリューションの提供が可能になり、デリバリコンにとってはサービスラインアップの拡充を通じて、新たな顧客層との接点の創出が期待できるほか、既存顧客に対する提案機会の幅が広がり、更なる提供価値の向上が可能になる。なお、同件が25年7月期業績に与える影響は軽微としている。

■フォーシーズHD <3726>  858円   +150 円 (+21.2%) ストップ高   本日終値
 フォーシーズHD<3726>が4日ぶりに急反騰。化粧品や健康食品、アロマ関連製品などの通信販売を主力展開するほか、総合衛生コンサルティングなども手掛けている。業績面では営業損益は24年9月期まで赤字が続いていたが、今期は増収効果を背景に黒字転換を目指す。そうしたなか、前週末20日取引終了後、実業家で“青汁王子”の愛称で知られる三崎優太氏が同社の「新商品戦略アドバイザー」に就任することを発表、これを手掛かり材料に投資マネーが集中する格好となった。

■共栄タンカー <9130>  1,200円   +193 円 (+19.2%) 一時ストップ高   本日終値
 共栄タンカー<9130>が一時ストップ高に買われ、年初来高値を更新した。トランプ米大統領が21日、イランの核関連施設に対して米国が攻撃を実施したと表明した。一方、イランの現地メディアは、イランの国会が22日、ホルムズ海峡の封鎖を承認したと伝えている。実際に封鎖するには国防や外交に関する政策を統括する委員会での決定が必要となる。数多くの原油タンカーが通過するホルムズ海峡が実際に封鎖となれば、世界各地で中東以外の原油を調達する動きが加速することが想定され、その場合、原油タンカーの輸送日数が長期化し、運賃に上昇圧力が高まっていくと考えられている。こうした思惑をもとに、原油輸送の外航海運会社である共栄タに買いが入ったようだ。飯野海運<9119>や明海グループ<9115>も大幅高となった。

■ACSL <6232>  1,776円   +196 円 (+12.4%)  本日終値
 ACSL<6232>が急騰し、2022年12月以来の高値圏に浮上した。国内メディアが21日、同志国の安全保障上のニーズに応じるため防衛装備品の無償供与などを行う「政府安全保障能力強化支援(OSA)」に関し、外務省が2025年度において、対象国を新たに5カ国追加する方針を固めたと報じている。警備艇や海上監視目的のドローンなどを供与すると伝わっており、ドローン関連の主要銘柄であるACSLの物色人気化につながったようだ。報道によると、新たにタイやスリランカなどが対象に加わる方向という。

株探ニュース

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