午後:債券サマリー 先物は続伸、日銀オペ結果で切り返す 長期金利低下し1.395%
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20日の債券市場で、先物中心限月9月限は続伸した。朝方に発表された5月の全国消費者物価指数(CPI)で、生鮮食品を除くコアCPIが市場予想を上回る伸びとなった。日銀が利上げに対し慎重な姿勢を続けるとの期待が後退し、売りが膨らむ場面があったものの、日銀の国債買い入れオペの結果を受けて先物はプラス圏に浮上した。 日銀がこの日実施した国債買い入れオペは「残存期間1年超3年以下」と「同5年超10年以下」、「同10年超25年以下」の3本。オファー額は予定通りとなった。応札倍率は中期ゾーンの「同1年超3年以下」と「同10年超25年以下」で前回オペから低下した。長期ゾーンの「同5年超10年以下」は2.10倍と前回から上昇したものの、全体的に債券の保有ニーズが確認されたとの受け止めが広がり、先物は後場に切り返した。その後、持ち高調整目的の売りに押される場面があったものの、終盤に強含んで高値引けとなった。 5月のコアCPIは前年同月比3.7%上昇と、伸び率は3カ月連続で拡大した。CPIの内容を受けた債券売りが出たものの、中東情勢の悪化懸念は安全資産とされる国債の下値を支える要因となった。日銀は4月30日~5月1日に開いた金融政策決定会合の議事要旨を公表したが、円債相場の反応は限られた。19日の米債券市場は、奴隷解放記念日の祝日で休場だった。 先物9月限は前営業日比10銭高の139円43銭で終えた。新発10年債利回り(長期金利)は同0.015ポイント低い1.395%で推移している。 出所:MINKABU PRESS