利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第4弾 38社選出 <成長株特集>
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本特集では、4月下旬から5月中旬までの決算発表集中期間に随時配信した「利益成長“青天井”銘柄リスト」を、“全期間”を対象に再構成した総集編をお届けします。 第4弾となる今回は第1弾を配信した8日時点の時価総額が100億円以上250億円未満の銘柄を対象に、25年1-3月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。 下表では、本決算月にかかわらず、25年1-3月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している38社を選び出し、1-3月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。 上振れ率トップとなったのは、米穀卸でトップクラスの木徳神糧 <2700> [東証S]。25年1-3月期(第1四半期)は米の需給が引き続き逼迫する中、米穀の販売単価が前年を大きく上回る水準で推移したうえ、原料価格の高騰に対する価格転嫁も順調に進み、経常利益は18.6億円とこれまでの過去最高を2.5倍も上回って着地。決算発表前の4月21日には、25年12月期通期の業績見通しと配当予想を上方修正した。また、6月30日現在の株主を対象に1→5の株式分割を実施すると発表したことも好感され、株価は6月9日に上場来高値1万5070円まで上昇する場面があった。 2位のドリーム・アーツ <4811> [東証G]は大企業における業務デジタル化の旺盛なニーズを背景に、クラウド事業で主力とするノーコード開発ツール「SmartDB」の平均月額利用料や導入企業数が増加し、1-3月期(第1四半期)の経常利益は4.4億円(前年同期比2.5倍)と3四半期連続の最高益更新を果たした。25年12月期の同利益は前期比14.1%増の8.7億円と4期連続の最高益更新を見込む。第1四半期実績だけで通期計画に対する進捗率は51.4%に達しており、業績上振れが期待される。 3位には愛知県を地盤に葬儀会館を直営とフランチャイズで展開するティア <2485> [東証S]が入った。1-3月期(第2四半期)は直営会館の葬儀件数、葬儀単価がともに増加し、経常利益は前年同期比81.4%増の9.7億円と2四半期連続で最高益更新を遂げた。業績好調に伴い、決算発表前に通期の同利益予想を従来の14.4億円→17.2億円に上方修正し、従来の7期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せしている。 5位にリスト入りしたAVILEN <5591> [東証G]の1-3月期(第1四半期)は経常利益が1億円(前年同期非連結比2.5倍)と2四半期連続で過去最高益を更新した。活況な生成AI市場を背景にAIエージェント関連のAIソフトウエアの開発・導入が大きく伸びたほか、人材育成支援のビルドアップ領域ではコンサルティング案件の受注が好調だった。大口顧客案件の継続受注や単価上昇、外注費を含むコストの効率化も大幅増益につながった。25年12月期の同利益は前期比24.5%増の2.3億円と3期連続の最高益更新を計画している。第1四半期実績だけで通期計画に対する進捗率は46.2%と高水準で業績上振れが期待される。 6位に入ったチノー <6850> [東証P]は温度制御の計測器専業メーカー。1-3月期(第4四半期)は計装システムで大型案件を売上計上したほか、電子部品の製造装置・熱処理加工向けを中心に計測制御機器やセンサーも伸びた。また、継続的な原価低減や販売価格の改定効果も加わり、経常利益は前年同期比64.1%増の14.5億円と4年ぶりに過去最高益を達成した。26年3月期の同利益は前期比0.5%増の30.5億円と4期連続の最高益見通しで、配当も前期比5円増の85円に増配する方針としている。 10位のフェイスネットワーク <3489> [東証S]は金融機関との連携強化を通じた紹介顧客を中心に販売が好調に推移するとともに、物件価値向上の取り組みが奏功し、1-3月期(第4四半期)の経常利益は36億円と過去最高だった前年同期実績を36.7%上回って着地。続く26年3月期の同利益は前期比21.8%増の50億円と2期連続の最高益を見込み、配当も前期比21.5円増の120円に増配する計画だ。株価は上場来高値圏で頑強な動きを続けている。不動産関連では、13位のリアルゲイト <5532> [東証G]も青空圏を舞う展開にある。 14位には中小企業を対象にインターネット広告サービスやSEOコンサルティングを提供するAViC <9554> [東証G]がランクイン。1-3月期(第2四半期)はデジタルマーケティングへの需要が高まる中、新規顧客の獲得が順調に進捗したことに加え、AIの活用などによる外注費の抑制も寄与し、経常利益は前年同期比39.3%増の1.8億円と2四半期連続で過去最高益を更新した。25年9月期の同利益は前期比51.5%増の6.6億円と2期連続の最高益更新を見込む。好決算を背景に、株価は上場来高値圏を快走している。 ●利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】シリーズ ───── ・〔第1弾〕 35社選出 (時価総額1800億円以上) ・〔第2弾〕 39社選出 (時価総額550億~1800億円) ・〔第3弾〕 37社選出 (時価総額250億~550億円) も併せてご覧ください。 ┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想 コード 銘柄名 上振れ率 1-3月 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER <2700> 木徳神糧 151 1863 742 65.0 4100 2485 7.4 <4811> ドリムアーツ 119 449 205 14.1 874 766 22.9 <2485> ティア 63.8 978 597 32.3 1720 1300 10.3 <2970> グッドライフ 61.0 908 564 67.4 2530 1511 8.4 <5591> アヴィレン 56.5 108 69 24.5 234 188 74.3 <6850> チノー 51.1 1452 961 0.5 3050 3034 10.1 <3648> AGS 47.7 762 516 10.0 2090 1900 10.8 <5137> スマートD 38.8 111 80 68.4 288 171 42.0 <7094> ネクストーン 36.9 427 312 75.1 1800 1028 18.1 <3489> フェイスNW 36.7 3609 2641 21.8 5000 4106 6.2 <4320> CEHD 31.3 843 642 19.3 1500 1257 12.8 <7133> ヒュウガプラ 30.3 383 294 24.2 1269 1022 11.9 <5532> リアルゲイト 26.5 506 400 31.2 825 629 22.6 <9554> エイビック 22.9 188 153 51.5 668 441 31.1 <3835> eBASE 22.3 822 672 11.3 2000 1797 16.8 <6554> エスユーエス 19.5 466 390 25.6 1080 860 14.1 <8737> あかつき本社 18.0 1372 1163 13.1 4400 3889 5.5 <6653> 正興電 16.5 1162 997 20.8 2850 2359 10.2 <7358> ポピンズ 16.2 976 840 5.5 1700 1611 12.3 <9428> クロップス 15.8 951 821 11.8 2988 2672 6.9 <4258> 網屋 15.8 278 240 9.2 591 541 59.4 <9818> 大丸エナ 15.0 699 608 4.7 1420 1356 15.6 <9564> FCE 14.2 411 360 29.6 915 706 24.9 <8085> ナラサキ 9.2 1355 1241 11.8 3500 3131 6.6 <6874> 協立電機 8.4 1182 1090 25.2 3300 2635 9.1 <3924> ランドコンピ 8.2 581 537 7.9 1880 1743 10.5 <4168> ヤプリ 8.2 225 208 33.2 730 548 12.1 <3992> ニーズウェル 8.0 391 362 15.9 1400 1208 20.3 <4498> サイバトラス 7.4 465 433 8.0 1570 1454 21.2 <6566> 要興業 6.4 583 548 0.9 2186 2167 12.3 <7191> イントラスト 6.0 632 596 10.9 2600 2345 13.7 <7711> 助川電気 5.9 415 392 12.3 1029 916 16.3 <2477> 手間いらず 5.5 422 400 1.4 1500 1479 19.6 <4013> 勤次郎 5.1 349 332 50.9 1106 733 25.8 <7634> 星医療 3.0 623 605 4.3 2140 2052 9.6 <9249> エコシステム 2.8 296 288 0.1 857 856 19.1 <7187> ジェイリース 1.6 848 835 11.4 3450 3097 10.3 <6061> ユニバー園芸 0.9 945 937 9.4 2745 2510 12.2 ※2024年6月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。 ※過去最高益は同一会計基準内が対象。 株探ニュース