株価指数先物【寄り前】 利食い優勢も、押し目狙いのロング対応
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大阪9月限ナイトセッション 日経225先物 38650 -200 (-0.51%) TOPIX先物 2795.5 -11.5 (-0.40%) シカゴ日経平均先物 38640 -210 (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比) 18日の米国市場は、NYダウ、 S&P500が下落した一方で、ナスダックは上昇。米連邦準備理事会(FRB)は18日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、予想通り政策金利を据え置いた。四半期ごとの経済予測とドットチャートでは、2025年末の予想中央値は0.25%の利下げ2回を示す水準を維持した。パウエルFRB議長が会見で、利下げを急がない姿勢を示したことから売りが強まった。 トランプ米大統領がイラン攻撃について「やるかもしれないし、やらないかもしれない」と述べたほか、イランの最高指導者ハメネイ師がイランは降伏しないと言明するなど、中東情勢を巡る緊張の高まりも重荷になった。 S&P500業種別指数は、銀行、自動車・同部品、半導体・同製造装置が上昇した半面、小売、メディア、エネルギーの弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、ゴールドマン・サックス・グループ、JPモルガン・チェース 、メルク 、アメリカン・エキスプレス 、エヌビディア が買われた。一方で、ビザ 、ボーイング 、セールスフォース 、ジョンソン・エンド・ジョンソン 、アマゾン・ドット・コム が軟調。 シカゴ日経平均先物(清算値)は大阪比210円安の3万8640円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比変わらずの3万8850円で始まった。直後につけた3万8950円を高値に軟化し、3万8560円まで売られた。米国市場の取引開始直後には3万8800円まで下落幅を縮める場面もみられたが、終盤にかけては3万8560円~3万8780円辺りで保ち合い、3万8650円でナイトセッションの取引を終えた。 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることになろう。ナイトセッションで一時3万8950円まで買われる場面もみられたが、その後はボリンジャーバンドの+2σ(3万8810円)を下回っての推移が目立っており、短期的な過熱感が警戒されるなかで、同バンドを挟んでの推移になりそうだ。 ただし、FOMCは予想通りの内容だったこともあり、イベント通過によって押し目狙いのロング対応は継続。米国ではエヌビディアなど半導体株の一角が買われたこともあり、アドバンテスト<6857>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になりそうだ。相対的に日経平均型優位の展開が意識されやすい。 そのため、オプション権利行使価格の3万8500円から3万9000円のレンジを想定する。足もとでは日経平均型のインデックス買いが断続的に入っている状況が目立っており、底堅さがみられる局面ではショートカバーを誘う動きが意識されそうである。 一方で、中東情勢を巡る報道には注意が必要である。一部メディアは「トランプ大統領がイラン攻撃計画を承認した」と伝えている。最終命令は保留しているようだが、関連する報道内容次第ではアルゴリズム発動のトリガーとなる可能性はありそうだ。 18日の米VIX指数は20.14(17日は21.60)に低下した。小動きではあるが、25日移動平均線(18.85)、200日線(19.63)を上回っての推移になった。依然としてボトム圏での推移ではあるものの、中東情勢の緊迫化からリスク選好に向かいにくいところである。 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.84倍に上昇した。朝方は13.79倍に低下する場面もみられたが、その後の切り返しによりプラス圏を回復。ほぼ、前日の値幅での推移であり、+1σ(13.76倍)と+2σ(13.85倍)によるレンジ内での動きだった。+2σ水準ではリバランスに伴うNTロングの巻き戻しが意識される一方で、週足では26週線(13.87倍)に接近している。同線を突破してくるようだと、52週線(14.06倍)を射程に入れたNTロングに振れやすくなりそうだ。 株探ニュース