午前:債券サマリー 先物は反発、超長期債の需給好転期待が続く
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11日午前の債券市場で、先物中心限月6月限は反発した。前日の米国市場で長期債相場が横ばいとなるなか、超長期債の需給好転期待が続いた。 政府・与党が検討を進める現金給付策を巡り、1人当たりの給付額に関し国内メディアが10日夜以降、相次いで報じており、毎日新聞は「3~4万円とする案が浮上していることが分かった」と伝えている。財源について、国債の増発の可能性は低いとの見方が円債市場では優勢となっているもよう。また、米ブルームバーグ通信が11日、米国と中国の貿易協議を巡り、貿易摩擦の緩和に向けた暫定的な計画で合意に達したと報じたが、債券への売り圧力は限られている。 一方、9日にロイター通信が、今年度の国債発行計画の年限債発行見直しで、超長期債の新規発行分の減額とあわせ、過去に発行した低利率の超長期債を買い入れ消却する案が浮上していると報じている。超長期債の需給が引き締まるとの見方が今日も続き、売り込みにくさが意識されているようだ。時間外取引で米長期金利が低下(債券価格は上昇)したことも、円債相場には支援材料となった。 先物6月限は前営業日比13銭高の139円27銭で午前の取引を終えた。新発10年債利回り(長期金利)は横ばいの1.470%で推移している。 出所:MINKABU PRESS