午前:債券サマリー 先物は続落、買い先行するも下げに転じる

投稿:

市況

 10日の債券市場で、先物中心限月6月限は続落。米債券高を手掛かりに買いが先行したものの、自民党が物価高対策として現金給付の検討を進めるとの報道が影響するかたちで下げに転じた。

 ニューヨーク連銀が9日発表した消費者調査で1年先の予想物価上昇率が低下したことを受け、同日の米長期債相場が反発(金利は低下)した流れが東京市場に波及。ロイター通信が9日に「2025年度国債発行計画の年限債発行見直しで、超長期国債の新規発行分の減額と併せ、過去に発行した低利率の超長期国債を買入消却する案が浮上していることが分かった」と報じたことも材料視され、債券先物は寄り付き直後に139円30銭をつける場面があった。ただ、NHKが「物価高対策を巡り、自民党は速やかな対応が必要だとして現金給付の実施を求める意見が党内で出ていることから、財源や給付額などの検討を進めることにしている」と伝えられたことで、次第に財政悪化を懸念した売りが流入。日経平均株価の続伸も重荷となり、午前10時30分すぎには一時139円12銭まで軟化した。なお、きょうは流動性供給入札(対象:残存期間5年超15.5年以下)が実施される。

 午前11時の先物6月限の終値は、前日比4銭安の139円13銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、前日に比べて0.010%高い1.465%で推移している。

出所:MINKABU PRESS

オンラインで簡単。
まずは無料で口座開設

松井証券ならオンラインで申し込みが完結します。
署名・捺印・書類の郵送は不要です。