9日の株式相場見通し=続伸、米株高に追随し3万8000円台乗せか

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市況

 9日の東京株式市場はリスク選好の地合いとなり、日経平均株価は続伸しフシ目の3万8000円台を回復する場面がありそうだ。前週末の欧州株市場は高安まちまちの展開ながら堅調な市場が多かった。最高値街道を走っていた独DAXはわずかながら4日ぶり反落となったものの、仏CAC40は高く、英FTSE100は6日続伸と上値指向が強い。トランプ米大統領と習近平中国国家主席との電話会談を経て、米中貿易摩擦に対する懸念がひと頃より和らいでおり、主力株を中心に根強い買いが入った。一方、米国株市場ではNYダウが1%を超える上昇で3営業日ぶりに大きく切り返した。ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も強調展開でダウを上回る上昇率となった。この日発表された5月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数が前月比13万9000人の増加と事前コンセンサスを上回ったことで、米景気減速への警戒感が和らいだ。米中貿易摩擦についても交渉が進展することへの期待が高まっている。トランプ氏は自身のSNSで、週明け9日にロンドンで米中の閣僚級会議を開くと投稿しており、この結果が注目されている。個別ではエヌビディア<NVDA>をはじめ半導体関連株が強さを発揮したほか、ここ急落していたテスラ<TSLA>が切り返したこともマーケット心理の改善につながった。東京市場では米株高を受け、投資家のセンチメントが強気に傾きそうだ。外国為替市場では米10年債利回りの上昇を受けてドルが買われ、足もと1ドル=145円台まで円安に振れる場面があり、これも輸出セクターを中心に追い風材料となりやすい。

 6日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比443ドル13セント高の4万2762ドル87セントと3日ぶり反発。ナスダック総合株価指数は同231.50ポイント高の1万9529.95だった。

 日程面では、きょうは1~3月期実質国内総生産(GDP)改定値、4月の国際収支、5月の対外・対内証券売買契約、5月の貸出・預金動向、5月の景気ウオッチャー調査など。海外では5月の中国消費者物価指数(CPI)、5月の中国生産者物価指数(PPI)、5月の中国貿易統計、4月の米卸売在庫・売上高など。なお、豪市場とインドネシア市場は休場。

出所:MINKABU PRESS

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