前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

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材料

■ポラリスHD <3010>  240円 (+8円、+3.5%)

 ポラリス・ホールディングス <3010> [東証S]が大幅高で4日続伸。約3ヵ月ぶりに年初来高値を更新した。ザ・トラスティーズ・オブ・コロンビア・ユニバーシティ・イン・ザ・シティ・オブ・ニューヨークが28日付で関東財務局に提出した大量保有報告書で、ポラリスHD株の保有割合が7.95%となり、新たに5%を超えたことが判明した。これを受けて思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は純投資としている。報告義務発生日は5月23日。

■アスクル <2678>  1,556円 (+46円、+3.1%)

 アスクル <2678> [東証P]が大幅高で5日続伸。28日の取引終了後、5月度(20日仮締めベース)の月次業績を開示した。単体の売上高は前年同月比7.1%増の313億8700万円と、3ヵ月ぶりに前年同月を上回り、評価されたようだ。主力のASKUL事業は8.0%増で、平日が前年同月比で1日多いことを踏まえた稼働日修正後ベースでは2.7%増となった。

■コシダカHD <2157>  1,107円 (+32円、+3.0%)

 コシダカホールディングス <2157> [東証P]が大幅高で6日続伸。29日午後1時ごろ、子会社のコシダカデジタルがBtoB(企業向け)リサーチ・マーケティング支援サービス「ねこの手」を正式リリースしたと発表した。同サービスは全国680以上の「カラオケまねきねこ」の店舗と1600万人以上の会員基盤を活用したもの。これを材料視する向きもあるようだ。

■エーザイ <4523>  4,042円 (+116円、+3.0%)

 エーザイ <4523> [東証P]が大幅高で3日続伸。同社は29日、米国において抗がん剤「レンビマ」(一般名レンバチニブメシル酸塩)に関する特許侵害を理由に、後発医薬品メーカーのシルパ・メディケアを相手として提起していた特許侵害訴訟について、エーザイが勝訴したと発表。これを好感した買いが入ったようだ。今回の判決により、シルパ・メディケアはレンビマに関する特許および関連する独占期間が2036年2月に満了するまで、レンバチニブメシル酸塩後発医薬品の販売承認を米食品医薬品局(FDA)から得られないという。エーザイは過去にサン・ファーマとの特許侵害訴訟については和解契約を締結。サン・ファーマは一定の状況下をのぞき、レンバチニブメシル酸塩の後発医薬品販売を30年6月30日まで行わないこととなっている。また、エーザイは24年に他の後発医薬品メーカー2社との間で、同様の特許侵害訴訟を開始しているとしている。

■いちよし <8624>  857円 (+21円、+2.5%)

 いちよし証券 <8624> [東証P]が7日続伸。米ミリ・キャピタル・マネジメントがいちよしの株式を買い増していたことが29日、明らかになり、思惑視した買いを誘ったようだ。同日に提出された変更報告書によると、ミリ・キャピタルの保有割合は6.33%から7.46%に上昇した。報告義務発生日は22日。保有目的の項目には「投資(ファンド及び投資一任契約に基づく顧客の資産の運用)」とともに「状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」と記載している。

■日電子 <6951>  4,127円 (+94円、+2.3%)

 日本電子 <6951> [東証P]が3日続伸。28日の取引終了後、国内での工場新棟の建設を発表した。中長期の事業強化に寄与するとの期待感が株価をサポートしたようだ。東京都の昭島本社工場では約250億円を投じ、ハイエンド理科学計測機器の研究開発や生産に向けた工場棟を建設する。また、山形県の天童工場では理科学計測機器の生産に向け、約90億円を投じて新棟を設置。28年3月期の稼働開始を予定している。

■東海理 <6995>  2,184円 (+49円、+2.3%)

 東海理化電機製作所 <6995> [東証P]が3日続伸。29日、31年3月期までの中期経営計画を発表。この内容を評価した買いが入ったようだ。31年3月期の売上高を7000億円(26年3月期は5800億円)、営業利益率を7%(同3.4%)、ROE(自己資本利益率)を10%(同4.4%)に伸ばす目標を掲げた。自動車関連では既存製品の販売拡大に取り組むほか、次世代製品の受注による成長も図る。

■デンカ <4061>  2,060.5円 (+46円、+2.3%)

 デンカ <4061> [東証P]が3日続伸。同社は28日、カーバイドの価格を7月1日納入分から1トンあたり1万円値上げすると発表しており、これによる採算改善などが期待されたようだ。改定理由は、原料コストの上昇が自助努力で吸収できる範囲を超えており、今後の事業継続と安定供給のためだとしている。

■エムアップ <3661>  2,114円 (+46円、+2.2%)

 エムアップホールディングス <3661> [東証P]が反発。SBI証券が28日、エムアップの目標株価を2850円から3170円に増額修正した。投資判断は「買い」を継続している。ファンクラブ会費や電子チケットの発券手数料の値上げ効果などが期待できると指摘。今後も拡大が予想される電子チケット市場の中心的存在として注目する。同証券はエムアップの27年3月期営業利益予想を従来の52億9000万円から53億4900万円に引き上げた。

■アインHD <9627>  5,611円 (+115円、+2.1%)

 アインホールディングス <9627> [東証P]が3日ぶり反発。29日、さくら薬局などの株式を保有するクラフト(東京都千代田区)の特別目的会社の持ち株会社であるNSSK-WWの全株式を取得し、さくら薬局グループを子会社化することに関する株式譲渡契約を締結したと発表。収益貢献を期待した買いが入ったようだ。さくら薬局グループは首都圏や関西圏、東海地方など人口集積エリアを中心に約800店舗を持つ。同グループを傘下に収めることで、調剤薬局店舗数は2000店舗を超える見通し。アインHDは店舗網の拡充とともにサービスの充実も図っていく。取得価額は591億円で、今年8月の株式譲渡実行を予定する。26年4月期の業績に与える影響は精査中とした。

■ニッケ <3201>  1,481円 (+25円、+1.7%)

 日本毛織 <3201> [東証P]が反発。28日取引終了後、自社株買いを実施すると発表した。取得上限は200万株(自己株式を除く発行済み株数の2.90%)、または32億円。期間は6月2日~11月21日。これが買いの手掛かりとなった。

■東亜道 <1882>  1,509円 (+24円、+1.6%)

 東亜道路工業 <1882> [東証P]が続伸。同社は29日、立会外での自社株買いを実施した。取得総数は35万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.76%)で、取得総額は5億1975万円。東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT─3)を通じて取得した。資本効率の向上につながる取り組みを好感した買いが株価を支援したようだ。28日の取引終了後に、上限35万株の立会外での自社株買い実施を発表していた。

■エイベックス <7860>  1,295円 (+20円、+1.6%)

 エイベックス <7860> [東証P]が3日続伸。28日の取引終了後、グループのエイベックス・ミュージック・クリエイティヴの日本人8人組ボーイズグループ「ONE OR EIGHT」が米大手レコード会社のアトランティック・ミュージックグループとグローバルメジャー契約を締結したと発表。株価の支援材料となったようだ。アトランティック・ミュージックグループはワーナー・ミュージックグループ傘下にあり、ブルーノ・マーズなど著名なアーティストやヒット曲を数多く輩出してきた。ONE OR EIGHTは3月19日リリースの「DSTM」が米国のラジオチャート「メディアベーストップ40」において、日本人ボーイズグループとして初めてランクインするなど、契約に先立ちグローバルにおける注目度が高まっていたという。

※29日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

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