前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

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■エスクリ <2196>  247円 (+50円、+25.4%) ストップ高

 エスクリ <2196> [東証S]がストップ高。前週末23日取引終了後、筆頭株主がSBIホールディングス <8473> [東証P]傘下のSBIファイナンシャルサービシーズから広済堂ホールディングス <7868> [東証P]へ異動すると発表した。SBIファイナンシャルサービシーズが市場外取引で広済堂HDに株式を譲渡する。これに伴い、SBIとの間で結んでいる資本・業務提携は終了する。これが材料視されたもよう。あわせて、ラオックスホールディングス <8202> [東証S]と資本・業務提携すると発表した。ブライダル以外の事業の売り上げ増加に取り組むにあたり、インバウンド集客やギフトソリューション事業に強みを持つラオックスと同提携を通じて連携することで、協業によるシナジー発揮を目指す。ラオックスはエスクリの既存株主から78万株を譲り受ける。

■オキサイド <6521>  1,699円 (+264円、+18.4%) 一時ストップ高

 オキサイド <6521> [東証G]が続急騰、一時ストップ高に買われた。酸化物単結晶の製造を手掛け、レーザー光源、光計測機器、光デバイス開発などで独自技術を駆使して多方面の需要を獲得し、グローバルニッチトップとしてにわかに頭角を現している。量子通信や量子センサー分野でも鋭意研究開発を促進し、量子コンピューター関連の関連最右翼に位置付けられるほか、M&A戦略に長じ宇宙・防衛分野などへの展開にも期待がある。26年2月期の営業利益は前期比3.2倍の4億900万円を予想し、売上高については8期連続の過去最高更新見込みにある。

■F-ブレイン <3927>  867円 (+97円、+12.6%)

 フーバーブレイン <3927> [東証G]が3日ぶり急反騰。26日午前11時ごろ、セキュリティー脅威を自動的に可視化・検知・防御する世界初のソリューション「L3to7 Auto-response」の提供を開始すると発表したことが好感された。「L3to7 Auto-response」は、法人組織内のネットワーク層に侵入するランサムウェアなどの脅威をいち早く検知し、その脅威がWebアプリケーションサーバやデータベースサーバなどのアプリケーション層へ到達する前に未然にブロックすることが可能な世界初のセキュリティー連携ソリューション。同社が20年のノウハウを有するWeb/データベースセキュリティー製品「Imperva(SecureSphere)」と、国内総代理店を担うフルパケットキャプチャの先進NDR(ネットワーク脅威検知)製品「Network Blackbox」を独自のノウハウで技術連携させることで、レイヤー横断型の脅威に対する可視化・検知・防御を実現する。

■マルマエ <6264>  1,354円 (+143円、+11.8%)

 東証プライムの上昇率2位。マルマエ <6264> [東証P]が続急騰。中東のオイルマネーがトランプ米政権と連携し、最先端半導体やAIデータセンターへの設備投資に大きく貢献する動きが明らかとなってきた。これを受けて東京市場では半導体関連株を買い戻す動きが再燃していた。そのなか、半導体製造装置向けを中心に精密部品の製造・加工を行う同社は、半導体受託生産世界最大手のTSMC  や、半導体製造装置で世界屈指の東京エレクトロン <8035> [東証P]を主要顧客としており、活躍機会の高まりが投資資金の攻勢を誘っていた。25年8月期の業績は営業利益段階で前期比10.3倍の16億円を予想するなど、劇的な回復が見込まれていることも物色人気を助長していた。

■ZETA <6031>  342円 (+35円、+11.4%)

 ZETA <6031> [東証G]が3日続急騰。26日午前11時ごろ、ECサイトを生成AI検索に最適化するGEO(生成AI検索最適化)サービス「ZETA GEO」の提供を開始したと発表しており、好材料視された。同サービスは、既存のCX(顧客体験)向上生成AIソリューション「ZETA CXシリーズ」におけるEC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」、 レビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」、ハッシュタグ活用エンジン「ZETA HASHTAG」を組み合わせることで実現。これによりユーザーは、生成AIからQ&Aページにランディングし、またそこのハッシュタグや商品情報へと遷移し、CXを高めたショッピングを楽しむことが可能になるとしている。

■カヤバ <7242>  3,220円 (+314円、+10.8%)

 東証プライムの上昇率3位。カヤバ <7242> [東証P]が3日ぶり急反騰。同社が26日朝方に開示した定時株主総会の招集通知において、大株主一覧に野村絢氏の名前が記載されていた。アクティビストとして知られる村上世彰氏の長女とみられ、これを材料視した思惑的な買いが入った。3月31日時点の大株主上位10位のうち、野村氏は第9位。持ち株数は115万6600株で、持ち株比率は2.4%となっている。

■ファンデリー <3137>  462円 (+35円、+8.2%)

 ファンデリー <3137> [東証G]が続急伸。前週末23日の取引終了後、国産ハイブランド冷凍食品「旬をすぐに」をJR東日本 <9020> [東証P]のエキナカで販売を開始すると発表しており、好材料視された。ジェイアール東日本都市開発が運営するセルフレジストア「エキピック」4カ所で26日から販売を開始する。ジェイアール東日本都市開発は東京近郊でショッピングセンターを展開し、JR総武線沿線にある「シャポー」、東京・神奈川・埼玉エリアにある「ビーンズ」、赤羽駅のエキナカで「エキュート」を運営しており、駅構内での販売を通じて「旬をすぐに」の販売拡大につなげる方針だ。

■化工機 <6331>  1,889円 (+138円、+7.9%)

 東証プライムの上昇率10位。三菱化工機 <6331> [東証P]が続急伸。トランプ米大統領が現地時間23日、原子力発電の新増設などを進める大統領令に署名したことが伝わっており、原子力発電所向けに海水取水口スクリーンを手掛ける同社が関連銘柄として買われたようだ。また、原発向けに温度制御装置などさまざまな製品を提供する助川電気工業 <7711> [東証S]や、核燃料輸送容器などを提供する木村化工機 <6378> [東証S]、原発向け高温高圧バルブを手掛ける岡野バルブ製造 <6492> [東証S]なども関連銘柄として物色されていた。

■ADプラズマ <6668>  1,279円 (+89円、+7.5%)

 アドテック プラズマ テクノロジー <6668> [東証S]が3日続急伸。半導体製造装置向けを主力とする高周波プラズマ用電源装置の専業メーカーで、AI用半導体として高水準の需要があるHBM(高帯域メモリー)向けで受注獲得が進んでいる。25年8月期営業利益は前期比27%増の18億9000万円予想と回復色鮮明だが、依然としてPERは8倍台で、株価指標面からも水準訂正狙いの買いが入り始めた。信用買い残も現状は30万株強とそれほど積み上がっておらず、上値に軽さがあった。

■パークシャ <3993>  3,195円 (+209円、+7.0%)

 PKSHA Technology <3993> [東証P]が3日続急伸。同社は26日、東北大学の言語AI研究センターと共同で、人の行動変容に寄与する人工知能(AI)対話技術を開発したことを明らかにしており、これが材料視されたようだ。この技術は、人間の心理や状況を理解し、人の行動変容を促すことにより、より高度な問題解決や意思決定の実現を支援するもの。この研究成果を27~30日に大阪国際会議場で開かれる「人工知能学会全国大会(JSAI2025)」で発表するとしている。

■カンロ <2216>  3,920円 (+215円、+5.8%)

 カンロ <2216> [東証S]が5日ぶり急反発。のど飴の大手でハードキャンディのほか、グミで高い商品競争力を誇る。業績は25年12月期も増収増益基調が続き、営業利益は前期比微増ながらトップラインは6%増収で過去最高更新が続く見通し。そうしたなか、前週末23日取引終了後、同社は6月末の株主を対象に1株を3株にする株式分割を実施することを発表した。これを材料視する形で投資資金を呼び込んだ。なお、今期の年間配当は株式分割の関係で額面上は61円とするが、実質的には前期と並びの93円となる。

■弁護士COM <6027>  3,145円 (+149円、+5.0%)

 弁護士ドットコム <6027> [東証G]が続急伸。前週末23日の取引終了後、契約マネジメントプラットフォーム「クラウドサイン」が、NTTデータ四国(愛媛県松山市)の「らく2文書主任」とのシステム連携を開始すると発表したことが好感された。「らく2文書主任」は文書作成、電子決裁、保管管理、文書検索のほか、ユーザー管理・所属管理などの必要とされる共通機能を備えた総合文書管理システム。今回のシステム連携により、ユーザーは「らく2文書主任」上から直接電子契約の締結が可能になり、電子契約サービスにログインする手間なく、承認済みの契約書を「らく2文書主任」内で一元管理できるようになるほか、契約書送付前に庁内での承認プロセスを経るため、高いコンプライアンスを遵守した安全な契約運用が可能になるとしている。

■Lドリンク <2585>  1,925円 (+87円、+4.7%)

 ライフドリンク カンパニー <2585> [東証P]が大幅高で3日続伸。同社は23日取引終了後、定款の一部を変更すると発表。事業目的に「ビールその他の酒類の製造、販売及び輸出入」などを追加するとしており、これが買い手掛かりとなったようだ。このほかにも「農産物の生産、販売及び輸出入並びに農産物の生産に関する技術指導」「インターネットを利用した通信販売事業」などを追加する方針。今後の事業展開に備えるためだとしており、定款変更のための株主総会開催日は6月25日を予定している。

■アドテスト <6857>  7,101円 (+286円、+4.2%)

 アドバンテスト <6857> [東証P]が大幅続伸。前週末の米国株市場ではエヌビディア  をはじめ半導体関連株は総じて軟調で、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は7日続落と下値模索の動きを続けたが、東京市場では「日経半導体株指数」に連動するように組成されたNEXT FUNDS 日経半導体株指数連動型上場投信 <200A> [東証E]が前週は75日移動平均線近辺で売り買いを交錯させ底堅さを発揮した。中東ではアラブ首長国連邦(UAE)やサウジアラビアが大規模データセンター建設や最先端半導体購入で米国と連携する動きをみせるなど、オイルマネーが半導体設備投資に資金を振り向けていることで、これが新たな刺激材料として関連株を刺激した。

■トリケミカル <4369>  2,893円 (+112円、+4.0%)

 トリケミカル研究所 <4369> [東証P]が大幅続伸。同社は23日取引終了後、中国における半導体向け材料の生産・販売について、同国のADChem社(安徽省合肥市)と実現可能な共同事業の可能性を模索するための相互協力を行う覚書を締結したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。ADChem社は、高度な電子グレード半導体薄膜用プリカーサーの研究開発、製造、販売に注力している企業。急成長しつつある中国の半導体市場で、両社がタスクフォースチームを設立し、同国における協業、共同事業及び戦略的提携について、あらゆる合理的な方法について具体的な協議・検討を行うとしている。

■トーカイ <9729>  2,188円 (+82円、+3.9%)

 トーカイ <9729> [東証P]が大幅高で4日続伸。26日午後2時ごろに28年3月期に売上高1700億円(25年3月期1495億4200万円)、営業利益95億円(同82億500万円)を目指す中期経営計画を発表し、好材料視された。利益最大化に向けて各事業における事業構造の改革や、10年先の成長を牽引する新規事業の開発などに取り組むとしている。

■GMOインタ <4784>  3,285円 (+105円、+3.3%)

 GMOインターネット <4784> [東証P]が大幅反発。同社は26日、今月14日に発表した株式の売り出しに関し、中止することを決議したと発表。株式需給が悪化するリスクが後退したとの受け止めから、買い戻しが集まったようだ。自社の株価変動や足もとの市場動向を踏まえ、現時点での売り出しの実施は適切ではないと判断した。引き続き東証プライム市場の上場維持基準の充足については重要な経営課題だとの認識を示し、今年12月末の上場維持基準の充足期限に向けて、最適な手段や時期などについて検討していくとしている。

■大塚HD <4578>  6,854円 (+204円、+3.1%)

 大塚ホールディングス <4578> [東証P]が大幅高で4日続伸。同社は26日、成人のIgA腎症の治療に向けた「シベプレンリマブ」の生物学的製剤承認申請(BLA)が米食品医薬品局(FDA)に受理されたと発表。これを材料視した買いが株価の支えとなったようだ。FDAは優先審査に指定し、審査終了目標日は今年11月28日に設定された。IgA腎症は進行性の自己免疫性慢性腎臓病で、多くの患者は末期腎不全に至る可能性があるという。シベプレンリマブは同社傘下の大塚製薬の子会社であるビステラ社が創製し、開発を進めるモノクローナル抗体で、独立データモニタリング委員会により実施されたフェーズ3試験の中間解析で主要評価項目を達成していた。

■インソース <6200>  986円 (+25円、+2.6%)

 インソース <6200> [東証P]が反発。26日、6月に施行される「改正労働安全衛生規則」で職場における熱中症対策が義務化されることを見据えて、動画教材「熱中症対策講座」の販売を開始したと発表しており、好材料視された。「熱中症対策講座」は、スポーツ領域におけるITソリューションを日本代表チームやプロスポーツチームをはじめアスリートへ提供してきたユーフォリア(東京都千代田区)が監修・提供するコンテンツ。熱中症の基礎知識・予防方法・熱中症になった際の正しい対処方法をわかりやすく解説している。

■エクサWiz <4259>  396円 (+10円、+2.6%)

 エクサウィザーズ <4259> [東証G]が3日続伸。同社は23日取引終了後、自社の「exaBase ロープレ」が、かんぽ生命保険 <7181> [東証P]に導入されたと発表しており、これが材料視されたようだ。「exaBase ロープレ」は、人工知能(AI)アバターを利用して、設定したシナリオに基づいたロールプレイングと定量的な評価が可能なサービス。かんぽ生命は法人営業部の若手社員向け研修を皮切りに、全支店の法人営業部門に導入するという。

■エニーカラー <5032>  3,890円 (+95円、+2.5%)

 ANYCOLOR <5032> [東証P]が3日続伸。26日、コーエーテクモホールディングス <3635> [東証P]傘下のコーエーテクモゲームスと、著作物の取り扱いに関する包括的な許諾を受けることで合意したと発表しており、好材料視された。ゲーム実況をはじめとするゲームを活用した配信は、多くのファンに支持されている人気コンテンツの一つであることから、今回の許諾契約締結により今後更に展開を広げるとしている。

■日本製鉄 <5401>  2,930円 (+61円、+2.1%)

 日本製鉄 <5401> [東証P]が続伸。トランプ米大統領が自身のSNSで同社によるUSスチール  の買収について、一転して承認する姿勢を示唆したことで、これが株価を強く刺激する格好となった。今月12日に大きく値を下げ一時2800円台を割り込む場面もあった。その後は2900円近辺でもみ合う動きをみせていたが、26日はUSスチールの買収実現に向けた期待感から、国内外機関投資家とみられる大口の買いが観測され株価を押し上げた。

■船井総研HD <9757>  2,394円 (+45円、+1.9%)

 船井総研ホールディングス <9757> [東証P]が反発。前週末23日取引終了後、新たに株主優待制度の基準日を追加すると発表した。現行の年1回から年2回の実施へ変更する。優待内容(保有株数に応じてQUOカード500~1万円分)に変更はない。今年6月から実施する。これが好感された。

■カシオ <6952>  1,053.5円 (+14.5円、+1.4%)

 カシオ計算機 <6952> [東証P]が続伸。25日夜放送のフジテレビ系情報番組「Mr.サンデー」でAIペットロボット「Moflin(モフリン)」が特集され、「想定外の売れ行き」と紹介されたことなどが好材料視された。「Moflin」は、モフモフな毛並みの愛らしい姿をしたAIペットロボット。よく話しかける人を飼い主として認識するだけでなく、撫でる・抱きしめるなどの愛情表現から飼い主が好むしぐさを認識し、自ら進んで行うようになるほか、育て方次第で形成される性格も幅広く、個性も400万通り以上ある。飼い主が愛情を注ぐほど自分だけに見せてくれる特別なしぐさや可愛い鳴き声で応えてくれることから、新しい癒しを届けてくれるとして人気化したようだ。

■フジクラ <5803>  6,308円 (+61円、+1.0%)

 フジクラ <5803> [東証P]が続伸。岩井コスモ証券は23日、同社株の投資判断を「B+」から「A」に引き上げた。目標株価は8000円で据え置いた。25年3月期の連結営業利益は前の期比95%増の1355億1900万円と最高益を更新した。生成AIの普及・拡大を背景としたデータセンター向けの需要が伸長したほか、円安や銅価上昇などが寄与した。26年3月期の同利益は前期比10%減の1220億円が見込まれているが、光ファイバーケーブルの高成長は続く見通しで、同証券では1400億円への増額修正を予想。同社の中期的成長性を評価し投資判断を引き上げている。

※26日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

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