<動意株・22日>(大引け)=森六、リベルタ、古河電など
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森六<4249.T>=上値指向に年初来高値にらむ。22日午後1時、新たな中期経営計画を策定したと発表。この内容が株価の刺激材料となった。業績目標として28年3月期に営業利益伸長率を26年3月期比で110%以上とする目標を掲げた。ROE(自己資本利益率)は6.0%以上とする。前提とする為替レートは1ドル=140円。樹脂加工製品事業において高利益部品や次世代車両向け外装大物塗装部品のシェア拡大に取り組むほか、インドでの生産能力の拡大による効果も引き出していく。ケミカル事業でもグローバルシェアの拡大を目指す方針。主力の2事業のリソースの共有によるシナジーを創出するとともに、株主資本配当率(DOE)は28年3月期に3.0%の水準(25年3月期実績は2.1%)に高めていく。 リベルタ<4935.T>=急速人気でストップ高。全国的に気温が上昇した21日、岐阜県飛騨市神岡では35度を突破し、全国初の猛暑日を記録した。翌22日の株式市場でリベルタに対しては、熱中症対策の製品群を持つとあって、個人投資家を中心に関心を誘う格好となり朝方から堅調な値動きとなった。更に22日、同社は今年6月から企業の熱中症対策の義務化が決まったことに関連して、「フリーズテック 衣類用冷感ミスト」を紹介するプレスリリースを配信。これも刺激材料となり、後場に一段高となった。 古河電気工業<5801.T>=物色の矛先向かう。同社は21日、26年3月期を最終年度とする中期経営計画の進捗に関する説明会を開き、資料をホームページ上に公開した。企業価値向上の取り組みは前進し、経営数値目標に関する進捗状況は順調だとしたうえで、データセンター市場での収益拡大を進める方針を示した。製造業全般にトランプ関税による悪影響が警戒されるなか、データセンター関連の製品需要の拡大基調は続くといった投資家の期待を高める方向に作用し、買いを誘発することとなったようだ。 カーリット<4275.T>=75日線足場に上放れる兆し。直近、米メディアが「イスラエルがイランの核施設攻撃を計画している」と報道するなど、中東情勢の緊迫化が伝わっており、世界的に防衛関連株を物色する動きが再び強まってきた。また、米国ではトランプ米大統領が、敵国の攻撃から自国を防衛する「ゴールデンドーム」と呼ばれるミサイル防衛構想に3年間で1750億ドル(約25兆円)を投入することを発表し、世界の耳目を集めている。東京市場でもここ防衛関連のシンボルストックである三菱重工業<7011.T>が大商いで最高値圏を走るなど、物色人気が再燃しており、つれて周辺株へも投資資金が食指を動かす状況にある。そのなか、化学品大手でロケット・防衛用推進薬の原料である過塩素酸アンモニウムを手掛けるカーリットの存在にスポットが当たっている。会社側では過塩素酸アンモニウムの需要好調で収益に貢献していることを開示しており、防衛関連株として頭角を現してきた。PERが10倍前後で、PBRが0.7倍近辺、配当利回りも3%を超えており、株価指標面からの割安感も買いの根拠となっているもようだ。 キッズウェル・バイオ<4584.T>=切り返し急で新高値。同社は22日、アルフレッサ ホールディングス<2784.T>とカイオム・バイオサイエンス<4583.T>とともに、厚生労働省の「医療施設等施設整備費補助金(バイオ後続品国内製造施設整備支援事業)」に関する公募に申請を行い、21日付で採択されたと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。採択を受け、台湾のバイオ医薬品製造受託機関であるMycenax Biotechを加えた4社で、バイオ後続品(バイオシミラー)の原薬・製剤製造施設の国内候補地での整備を含むバイオシミラー事業を推進していく。キッズバイオは26年3月期の業績に与える影響は精査中としている。 アース製薬<4985.T>=物色人気に強含む。大阪・関西万博において、大量の虫が発生した問題で、大阪府の吉村洋文知事は21日の記者会見で、大阪府としてアース製薬に協力を要請したことを明らかにした。これを受け万博関連での需要による収益貢献を期待した買いが入ったようだ。万博会場では「ユスリカ」が大量に発生し、SNSを通じて画像が拡散。気温上昇に伴って昆虫の大量発生が更に増え、来場客数に悪影響をもたらす懸念が広がっていた。 ※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。 出所:MINKABU PRESS