22日の株式相場見通し=続落、米株安と円高進行で3万7000円台割れ
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22日の東京株式市場は主力株をはじめ幅広い銘柄に売り圧力が強まり、日経平均株価は続落する公算が大きい。フシ目の3万7000円台を割り込む展開が避けられそうにない。前日の日経平均は軟調だったが、アジア株市場は総じてリスクを取る動きが優勢だった。しかし欧州時間に入ると流れがやや変調となり、各国の株価が高安まちまちとなった。ドイツでは防衛関連や半導体関連の一角が買われ、主要株価指数であるDAXは5日続伸し、最高値更新が続いたものの上げ幅は限定的で、仏CAC40は反落した。足もとで世界景気減速に対する警戒感が払拭できない状況となっている。一方、米国株市場ではリスク回避目的の売りが顕在化し、特に午後の取引で下げが加速した。この日は警戒されていた米長期金利が、米20年国債の入札が不調だったことを受け一段と水準を切り上げた。株式の相対的な割高感が意識されるなか、NYダウの下げは一時900ドル近くに達する場面があった。トランプ米大統領が掲げる大型減税政策は共和党内での調整が続いているが、法案成立に向けて依然として不透明感が拭えない。個別ではエヌビディア<NVDA>が続落したほか、半導体関連が総じて冴えず、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は5日続落となった。また、小売関連株にも値を崩す銘柄が多く、ヘルスケア大手のユナイテッドヘルス<UNH>が再び6%近い大幅安に売り込まれ、ダウの下げを助長している。ナスダック総合株価指数も午前中はプラス圏で推移する場面があったが、午後に入って崩れ足となった。東京市場では米株安で買い手控えムードが広がるなか、外国為替市場でドル安・円高が急速に進行していることもネガティブ材料となる。中東ではイスラエルとイランの緊張が高まっており、地政学リスクも投資家心理を冷やしそうだ。 21日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比816ドル80セント安の4万1860ドル44セントと大幅続落。ナスダック総合株価指数は同270.071ポイント安の1万8872.643だった。 日程面では、きょうは対外・対内証券売買契約、3月の機械受注統計、4月の白物家電出荷額、5月の月例経済報告、4月の全国スーパー売上高など。海外では、5月の仏PMI、5月の独PMI、5月のユーロ圏PMI、5月の英PMI、5月の米PMI、週間の米新規失業保険申請件数、4月の米中古住宅販売件数など。 出所:MINKABU PRESS