前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

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材料

■DMP <3652>  2,191円 (+400円、+22.3%) ストップ高

 ディジタルメディアプロフェッショナル <3652> [東証G]がストップ高。19日午前10時ごろ、最先端のAI推論と高精度リアルタイム3D測距エンジンを統合した次世代エッジAI向けSoC「Di1」を発表しており、好材料視された。「Di1」は、DMP独自の高性能AI推論エンジンとハードウェアベースの高精度リアルタイム3D測距エンジン(ステレオビジョン)及び台湾のアイキャッチ・テクノロジー社の高性能ISP(画像信号プロセッサ)をワンチップに統合。エッジAI向けSoCとして世界で初めてFP4(4ビット精度の超軽量推論モデル)を実装し、最先端のAIモデルを効率的に実行可能としたという。なお、「Di1」は5月20日から台湾で開催される「Computex Taipei 2025」で初公開される。

■ピアラ <7044>  550円 (+80円、+17.0%) ストップ高

 ピアラ <7044> [東証S]がストップ高。前週末16日の取引終了後、生成AI体制をアジアで強化すると発表しており、これを好材料視した買いが流入した。ベトナムで通販事業を支援するベトナム子会社が新たに事務所を設立し、IT・制作関連業務の一部をタイで受託するオフショア拠点のタイ子会社と連携して、AIクリエイティブセンターとしての体制構築を進める。大規模なクリエイティブ量産体制の構築やAIクリエイティブセンターとしての機能強化、ベトナム子会社の人材育成と収益構造の改善などを図り、制作BPOの内製化を通じて利益率の向上やアジア拠点との連携による“日本品質×アジア拡張性”を両立する体制づくりを加速する。

■GreenB <3913>  698円 (+91円、+15.0%)

 GreenBee <3913> [東証G]が急反騰。19日昼ごろ、ノジマ <7419> [東証P]の100%子会社で、NTTドコモのキャリアショップを全国展開するアイ・ティー・エックスと戦略パートナーシップを締結したと発表した。両社の経営資源や事業基盤などを活用して、コンシューマー向けクラウド型データバックアップサービス「まるっと保存くん」を共同で企画販売する。アイ・ティー・エックスが運営するキャリアショップで19日からサービスを開始するという。これが材料視されたようだ。

■ダイナマップ <336A>  1,242円 (+147円、+13.4%)

 ダイナミックマッププラットフォーム <336A> [東証G]が6日続急騰。19日の寄り前、ソニーグループ <6758> [東証P]とMR(複合現実)技術を活用した車内エンタテインメント提供システム「MR Cruise」のコンテンツ開発に向けた共同実証を開始したと発表しており、これを好感した買いが流入した。「MR Cruise」は、MR技術により車内のモニターに映る周囲の環境を捉えた映像にさまざまなCGを重畳することで、従来は景色を見るだけであった車窓をエンタテインメント空間に変貌させ、乗員が移動自体をより楽しめるようになる体験を創出する車内サービス。今回の共同実証では、ダイナマップの高精度3次元データを活用してコンテンツ作成のためのロケーション情報基盤を作成し、その運用可能性を検証するとしている。

■大木ヘルス <3417>  1,066円 (+123円、+13.0%)

 大木ヘルスケアホールディングス <3417> [東証S]が急反騰。前週末16日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を前期比4.2%増の3640億円、営業利益を同11.8%増の30億9400万円と発表。営業利益は5期ぶりに最高益を更新する見通しにあり、これが好感された。配当予想は前期比据え置きの26円とした。同時に発表した25年3月期決算は売上高が前の期比4.4%増の3494億5200万円、営業利益が同35.5%増の27億6800万円だった。個人消費の底堅さやインバウンド需要の増加が追い風となった。

■大盛工業 <1844>  296円 (+20円、+7.3%)

 大盛工業 <1844> [東証S]が3日続急伸。前週末16日取引終了後に25年7月期連結業績予想の修正を発表。売上高を65億2900万円から64億500万円(前期比7.1%増)へ下方修正した一方、営業利益を4億5800万円から7億5900万円(同22.2%増)へ上方修正した。一部受注量の低下で売上高は下振れするものの、利益面では建設事業における設計変更増額に伴う工事収益の向上や工事期間の短縮、工事費の低減により完成工事総利益の大幅な上積みが見込めることなどが寄与する。営業利益は従来予想の減益から一転増益となる見通しであり、これが好感された。

■第一三共 <4568>  3,698円 (+244円、+7.1%)

 東証プライムの上昇率8位。第一三共 <4568> [東証P]が続急伸。19日付の日本経済新聞朝刊で「主力抗がん剤『エンハーツ』を改良する。点滴を不要にし、1回90分程度かかる投与を数分で済むようにして患者の負担を減らす」と報じられており、改良によりグローバル主力品の一つである同剤の売り上げ向上につながるとの期待感から買われたようだ。記事によると、抗がん剤などバイオ医薬品を従来より使いやすくする技術に強みを持つ韓国のアルテオジェンと共同開発契約を結び改良に取り組むという。エンハーツは全世界で6500億円強(25年3月期)を売り上げており、投与時間が短縮され患者負担が抑えられれば使用機会の拡大につながり更なる売り上げ増加への思惑が強まったようだ。

■ティムス <4891>  155円 (+10円、+6.9%)

 ティムス <4891> [東証G]が急反発。前週末16日の取引終了後、提携先の中国コーセル・ファーマシューティカルズが、急性期脳梗塞(AIS)を適応症とする「TMS-007(JX10)」のORION(第2相/第3相)臨床試験における最初の被験者を登録したと発表しており、好材料視された。急性期脳梗塞を適応症とする「TMS-007」は、ティムスが前期第2相臨床試験までの開発を行い導出した低分子化合物で、現在はコーセル社を主体として、次相臨床試験の準備が進められている。ティムスはTMS-007の日本における独占的な開発販売権と、日本を除く全世界における開発・販売に対するマイルストーン一時金及びロイヤルティーを受領する権利をコーセル社から得ているが、今回発表した同件による業績への影響は軽微としている。

■JET <6228>  854円 (+51円、+6.4%)

 ジェイ・イー・ティ <6228> [東証S]が続急伸。前週末16日取引終了後、株主優待制度を導入すると発表した。毎年6月末に500株以上かつ1年以上保有する株主を対象に、保有株数に応じてトマピカルネクター(350あるいは700ミリリットル)を贈呈する。初回の今年分に限り保有期間の条件を適用しない。同社グループのアグリ事業に対する理解をより一層深めてもらうことなどが目的。これが買い手掛かりとなった。

■Hmcomm <265A>  768円 (+39円、+5.4%)

 Hmcomm <265A> [東証G]が急反発。同社は19日午後2時ごろ、ニーズウェル <3992> [東証P]と人工知能(AI)ソリューション分野で業務提携したと発表しており、これが材料視されたようだ。ニーズウェルが持つ「データ分析」や「データクレンジング」の技術と、Hmcommの「音声×AI」技術により両社のAI関連技術を結集し、共同ソリューションの創出とストックビジネスの拡大が狙い。将来の資本・業務提携を視野に戦略的パートナーシップの構築を目指すとしている。

■池田泉州HD <8714>  544円 (+23円、+4.4%)

 池田泉州ホールディングス <8714> [東証P]が大幅続伸。地銀を主な投資対象とするありあけキャピタル(東京都中央区)による池田泉州HD株式の保有割合が新たに5%を超えたことが16日の取引終了後に明らかになり、思惑視した買いを誘ったようだ。同日に提出された大量保有報告書によると、ありあけキャピタルの保有割合は5.17%となっている。報告義務発生日は9日。保有目的の項目には「純投資」に加え「状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」と記載している。

■HUグループ <4544>  3,071円 (+129円、+4.4%)

 H.U.グループホールディングス <4544> [東証P]が大幅反発。同社は米国時間16日、傘下の富士レビオ・ホールディングスがアルツハイマー型認知症向けの検査薬について米食品医薬品局(FDA)より承認を取得したと発表。血液用体外診断用医薬品として初めて承認されたとしており、材料視されたようだ。全自動化学発光酵素免疫測定システムで使用する検査試薬で、準備が整い次第、販売を開始する予定としている。検体採取時の被験者への侵襲性の低減につながるため、検査の機会をより広く提供できるようになるとしている。

■ワークマン <7564>  5,050円 (+210円、+4.3%)

 ワークマン <7564> [東証S]が大幅高で5日続伸。5000円台に乗せて連日で年初来高値を更新した。SMBC日興証券が前週末16日、ワークマンの投資評価を「2」から最上位の「1」に引き上げた。目標株価は5800円と、従来の4300円から増額修正した。中期ビジョンが打ち出されたことで、不透明感が強かった中長期の戦略が明確になり、投資妙味が高まったと指摘。既存店売上高の好調ぶりや円高の進行が確認されれば、評価が一段と高まるとみる。同証券はワークマンの27年3月期営業利益予想について、276億円から302億円に見直した。

■佐田建 <1826>  1,095円 (+45円、+4.3%)

 佐田建設 <1826> [東証S]が大幅続伸。19日午後3時ごろに自社株買いを実施すると発表したことが好材料視された。上限を35万株(発行済み株数の2.27%)、または3億円としており、取得期間は5月20日から7月31日まで。株主還元の充実と資本効率の向上を図ることが目的という。

■テクミラ <3627>  301円 (+12円、+4.2%)

 テクミラホールディングス <3627> [東証S]が大幅高で3日続伸。前週末16日取引終了後、自社株買いを実施すると発表した。取得上限は40万株(自己株式を除く発行済み株数の3.35%)、または1億円。期間は5月19日~10月24日。これを手掛かりに買われた。

※19日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

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