前週末16日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―
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■ヤマノHD <7571> 91円 (+30円、+49.2%) ストップ高 ヤマノホールディングス <7571> [東証S]がストップ高。15日の取引終了後、25年3月期の連結決算発表にあわせ、26年3月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比3.1%増の144億円を予想。最終利益は3億2000万円と前期の4100万円から7倍超の大幅増益を見込んでおり、材料視されたようだ。今期は事業ポートフォリオの最適化に向け、買収企業と既存事業のシナジー創出を図る方針。また、古着売買事業を展開するニューヨークジョーエクスチェンジ(東京都世田谷区)の株式を取得し、完全子会社化することも発表。リユース関連で事業拡大を狙う。 ■電算 <3640> 1,968円 (+400円、+25.5%) ストップ高 電算 <3640> [東証S]がストップ高。15日の取引終了後、25年3月期の連結決算発表にあわせ、26年3月期の業績・配当予想を開示。今期の売上高は前期比31.2%増の245億8000万円、最終利益は同64.4%増の30億2700万円を見込む。前期に続き過去最高益を更新する計画。更に、年間配当予想は同63円増配の100円としており、大幅な増益・増配計画をポジティブ視した買いが集まったようだ。自治体におけるデジタル化への取り組みが加速するなか、自治体DXの推進につながるソリューションを今期も積極的に展開する。産業分野ではリース業務パッケージの新規案件、リプレイス案件の獲得や、生産や販売管理、病院総合情報などのシステムの新規受注、AI関連製品の拡販を狙い、収益拡大につなげる。 ■コンヴァノ <6574> 2,548円 (+500円、+24.4%) ストップ高 コンヴァノ <6574> [東証G]がストップ高。15日の取引終了後に発表した25年3月期の連結決算は売上高が前の期比25.2%増の32億4100万円、最終損益が7800万円の黒字(前の期は1億9900万円の赤字)となった。最終損益は赤字予想から一転、黒字に転換した。26年3月期の売上高予想は前期比72.8%増の56億円、最終利益予想は同4.3倍の3億3400万円とし、6期ぶりの最高益更新を計画。これらを好感した買いが入ったようだ。前期はネイリストの採用・育成強化や生産性向上施策が奏功したほか、連結子会社化した企業の収益寄与が想定を上回った。今期はマーケティング施策による効果などを生みだしコンヴァノ単体で黒字化を計画。グループ間のシナジーも創出していく。 ■GDO <3319> 410円 (+80円、+24.2%) ストップ高 ゴルフダイジェスト・オンライン <3319> [東証P]がストップ高。15日取引終了後、MBOの一環として、投資ファンドのインテグラル <5842> [東証G]が発行済み株式のすべてを所有するTGTホールディングス(東京都千代田区)がTOBを行うと発表した。買い付け価格は1株430円で、これにサヤ寄せする格好となった。買い付け予定数は993万5407株(下限359万9800株、上限設定なし)、買い付け期間は5月16日~7月3日。TOB成立後に上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は15日付で同社株を監理銘柄(確認中)に指定した。 ■寺崎電気 <6637> 2,666円 (+500円、+23.1%) ストップ高 寺崎電気産業 <6637> [東証S]がストップ高。同社は15日取引終了後、25年3月期通期の連結決算を発表。営業利益は前の期比14.2%増の56億1800万円で着地した。また、期末配当を従来計画比9円増額の30円とし、これにより中間配当10円とあわせた年間配当は40円(前の期は36円)となる。26年3月期通期の連結業績予想については、世界経済の先行きは不透明なものの、船舶用システム製品が総じて堅調に推移すると予測。営業利益の見通しは前期比1.5%増の57億円とし、年間配当計画は前期比3円増配の43円(中間配当20円、期末配当23円)としている。 ■スマイルHD <7084> 1,628円 (+300円、+22.6%) ストップ高 Smile Holdings <7084> [東証G]がストップ高。15日の取引終了後、株主優待制度の導入を発表し、好感されたようだ。300株以上を6ヵ月以上継続保有する株主を対象に、9月末日と3月末日を基準日として、デジタルギフト7500円分を年2回贈呈する。初回の25年9月末日基準日に関しては、保有期間の条件は付けない。あわせて26年3月期の業績予想も公表。売上高は前期比1.1%増の138億円、経常利益は同10.6%減の3億7000万円、最終利益は同65.0%増の2億5000万円を見込む。配当予想は中間と期末でそれぞれ47円50銭、年間では前期の期末一括配当と同じ95円とした。 ■化工機 <6331> 1,642円 (+300円、+22.4%) ストップ高 東証プライムの上昇率2位。三菱化工機 <6331> [東証P]がストップ高。15日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を前期比42.7%増の845億円、営業利益を同31.7%増の75億円と発表。前期に続き営業最高益を更新する見通し。また、配当予想も80円(前期は株式分割考慮ベースで70円)と実質増配の方針を示しており、これを好感した買いが膨らんだ。なお、同時に発表した25年3月期決算は売上高が前の期比23.9%増の592億200万円、営業利益が同29.1%増の56億9400万円だった。あわせて28年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表。最終年度に売上高900億円、配当性向40%などとする目標を掲げた。 ■アルファP <9467> 1,599円 (+291円、+22.3%) 一時ストップ高 アルファポリス <9467> [東証G]が急反騰、一時ストップ高となった。同社は15日取引終了後、26年3月期通期の単独業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比14.8%増の37億円としていることや、期末一括配当計画を前期比10円増配の24円としていることが好感されたようだ。売上高は同17.5%増の160億円となる見通し。今期の書籍の刊行点数を787点(前期比21点増)と計画しているほか、好調に推移している 電子書籍の販売体制強化やアニメ化による原作書籍の販売促進効果などによる電子書籍の更なる売り上げ拡大を見込んでいる。 ■テクノプロH <6028> 4,089円 (+700円、+20.7%) ストップ高 東証プライムの上昇率3位。テクノプロ・ホールディングス <6028> [東証P]がストップ高。同社は16日、一部報道に関するコメントを発表した。マージャーマーケットの有料会員向け英文記事の配信で、同社が非公開化に向けた検討を行っているとの報道について「当社が発表したものではない」とした。その上で「非公開化も含む企業価値向上に向けた様々な戦略的選択肢を従前より継続的に検討しているが、現時点で決定した事実はない」としている。 ■ピアラ <7044> 470円 (+80円、+20.5%) ストップ高 ピアラ <7044> [東証S]がストップ高。美容や健康食品領域に特化したeコマースの販促支援事業を展開しており、商品開発及びブランディングに始まり顧客の囲い込みまで一気通貫で対応し、足もとトップラインの拡大が著しい。24年12月期の売上高は前の期比5割近い伸びを達成したが、25年12月期についても前期比18%増収の159億3600万円を見込み、営業損益も1億6100万円と念願の黒字化を果たす見通しにある。そうしたなか、15日取引終了後に発表した25年1~3月期決算では、売上高が前年同期比51%増の44億5600万円と急増しており、通期予想に対する進捗率も28%と順調。更に株主優待制度の新設を発表しており、その内容は毎年6月末と12月末時点で1000株以上を保有する株主を対象に1万8000円分(年間合計で3万6000円分)のデジタルギフトを贈呈するというもので、これが投資マネーの琴線に触れた。株価は気配値のまま年初来高値圏に突入しているが、依然として400円台で値ごろ感があり、個人投資家を中心とした短期資金の旺盛な買い意欲が反映された。 ■PAコンサル <4071> 1,908円 (+312円、+19.6%) 東証プライムの上昇率5位。プラスアルファ・コンサルティング <4071> [東証P]が5日ぶり急反騰。15日取引終了後に24年10月-25年3月期連結決算を発表。売上高は前年同期比26.5%増の81億7800万円、営業利益は同28.9%増の27億9200万円だった。人事管理システム「タレントパレット」などを手掛ける主力のHRソリューション事業が大きく伸びた。これが好感された。 ■ブシロード <7803> 637円 (+100円、+18.6%) ストップ高 ブシロード <7803> [東証G]がストップ高。15日取引終了後、25年6月期連結業績予想について売上高を510億円から535億円(前期比15.6%増)へ、営業利益を30億円から41億5000万円(同4.7倍)へ上方修正すると発表した。引き続きエンターテイメント事業が順調に推移しているため。配当予想は従来予想を据え置いた。業績上方修正を好感した買いが集まった。あわせて株主優待制度の拡充を発表しており、これも好感された。現行では12月末を基準日に、保有株数に応じてブシロードオンラインストアで利用できるポイントを付与している。変更後は現行の優待に加え、新たに6月末・12月末を基準日にブシロードグループ主催の有料イベントへの招待(抽選)を優待内容として追加する。今年6月から変更を適用する。 ■日精機 <7287> 1,379円 (+207円、+17.7%) 日本精機 <7287> [東証S]が続急騰。同社は15日取引終了後、26年3月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比17.9%増の113億円としていることや、年間配当計画を前期比30円増配の80円(中間配当40円、期末配当40円)としていることが好感されたようだ。売上収益は同1.1%増の3200億円を見込む。米国における関税政策の影響を一部織り込んだ予想にしているといい、前提為替レートは1ドル=140円としている。また、200万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.48%)、20億円を上限とする自社株取得枠を設定したこともあわせて発表。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行及び資本効率の向上を通じて株主利益還元の強化を図ることを目的としており、取得期間はきょうから来年3月31日までとなっている。 ■FFRI <3692> 5,010円 (+705円、+16.4%) ストップ高 FFRIセキュリティ <3692> [東証G]がストップ高。サイバー攻撃を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」の関連法案が16日午後、参院本会議で与野党の賛成多数を得て可決、成立したことが伝えられており、標的型攻撃を防ぐ「ヤライ」など独自技術に定評のある同社への関心が一段と高まったようだ。また、14日取引終了後に発表した25年3月期の連結決算と26年3月期の連結業績予想も引き続き買い手掛かりとなったようだ。前期の営業利益は前の期比64.1%増の8億1700万円と従来予想の5億1500万円から上振れし、期末一括配当を従来計画比4円増額の14円(前の期は10円)とした。今期の営業利益は前期比11.9%増の9億1400万円を見込み、期末一括配当は14円を継続する計画だとしている。 ■コプロHD <7059> 2,020円 (+284円、+16.4%) 東証プライムの上昇率8位。コプロ・ホールディングス <7059> [東証P]が急反騰。15日の取引終了後に発表した26年3月期の連結業績予想によると、今期の売上高は前期比26.6%増の380億円、最終利益は同35.7%増の24億7000万円を見込む。前期に続き最高益を更新する計画。年間配当予想は同20円増配の80円とした。更に中期経営計画の最終年度目標の上方修正も発表しており、ポジティブ視されたようだ。今期は在籍派遣者数の増加とともに、稼働率の向上を想定。また中期計画の最終年度となる27年3月期の売上高目標を400億円から470億円に引き上げるとともに、営業利益目標を56億円(26年3月期予想は38億円)に設定した。16日には4月度の在籍技術者数・稼働率を公表。グループ合計で在籍技術者数は5083人(前年同月比924人増)、研修中を除いたベースの稼働率は94.0%(同0.7ポイント上昇)となった。 ■サイバー <4751> 1,411.5円 (+185円、+15.1%) 東証プライムの上昇率9位。サイバーエージェント <4751> [東証P]が5日ぶり急反騰。15日の取引終了後、25年9月期第2四半期累計(24年10月-25年3月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比3.4%増の4212億1400万円、経常利益は同8.0%増の291億7800万円、最終利益は同74.2%増の158億6300万円となった。経常利益の通期計画に対する進捗率は約69%と高水準で、業績の上振れを期待した買いを誘ったようだ。メディア&IP事業では「ABEMA」の視聴状況が好調で広告事業の収益も拡大した。あわせて同社は子会社のCyberOwlで発覚した不適切な会計処理に関連して、過去の決算短信の訂正について開示している。 ■東和薬品 <4553> 2,825円 (+370円、+15.1%) 東証プライムの上昇率10位。東和薬品 <4553> [東証P]が3日ぶり急反騰。15日の取引終了後、25年3月期の連結決算とともに、26年3月期の連結業績予想を開示し、今期の売上高は前期比7.9%増の2800億円、営業利益は同16.2%増の270億円、最終利益は同6.8%減の177億円となる見通しを示した。年間配当予想は同10円増配の80円とする。中期経営計画の最終年度となる27年3月期の営業利益目標を引き上げたこともあって、収益性の向上を期待した買いが集まったようだ。山形工場での増産対応を通じた販売数量の増加が寄与する。25年3月期の売上高は前の期比13.9%増の2595億9400万円、営業利益は同31.7%増の232億4200万円、最終利益が同17.4%増の189億8600万円だった。 ■クレセゾン <8253> 3,906円 (+486円、+14.2%) クレディセゾン <8253> [東証P]が3日ぶり急反騰。15日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高(純収益)を前期比13.3%増の4790億円、純利益を同1.7%増の675億円と発表。配当予想も前期比10円増の130円とした。あわせて自社株買いの実施も明らかにしており、これらが好感された。なお、同時に発表した25年3月期決算は売上高が前の期比16.9%増の4228億1800万円、純利益が同9.0%減の663億9700万円だった。主力のペイメント事業を中心に概ね堅調だったものの、前の期に持ち分法による投資利益があった反動などで純利益段階では減益となった。自社株買いについては取得上限を1000万株(自己株式を除く発行済み株数の6.7%)、または200億円とした。期間は5月16日~12月31日。 ※16日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース