話題株ピックアップ【昼刊】:豊田織、愛知鋼、きんでん

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■豊田自動織機 <6201>  16,225円   +3,000 円 (+22.7%) ストップ高買い気配   11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 豊田自動織機<6201>に大量の買い注文が入っている。米ブルームバーグ通信が25日夜、トヨタ自動車<7203>の豊田章男会長を含むトヨタ創業家が、豊田織に対し非公開化を前提とした買収提案を行ったことが分かったと報じた。記事によると、創業者らは買収のための特別目的会社(SPC)を作る計画で、買収資金は豊田氏個人やトヨタなどによる出資に加え、三菱UFJ銀行など3メガバンクからの融資も活用する案が浮上しているという。トヨタは26日、報道に対し「当社が一部出資することも含め、現在様々な可能性を検討している」などとする声明を開示。豊田織も同日、「資本効率の向上や特別目的会社を通じた非公開化など様々な提案を受けているなか、企業価値向上のため、あらゆる可能性を検討している」とのコメントを公表した。豊田織に対しては、株価にプレミアムを上乗せする形での買収の実施を巡る期待感が広がったようだ。

■愛知製鋼 <5482>  8,840円   +1,200 円 (+15.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 愛知製鋼<5482>やアイシン<7259>、豊田合成<7282>などトヨタ自動車<7203>を主要取引先とする自動車部品株が急騰。トヨタ系部品メーカーを大株主に持つユー・エム・シー・エレクトロニクス<6615>が大幅高となり、総合商社の豊田通商<8015>も堅調に推移している。前週末25日夜のトヨタ創業家による豊田自動織機<6201>への買収提案報道を刺激材料として、トヨタとの関係性の深い上場会社の一角に対しては、再編や非公開化などに向けた新たな動きへの思惑が広がる格好となり、物色人気化したようだ。トヨタも5%を超す上げとなった。

■きんでん <1944>  3,838円   +417 円 (+12.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 きんでん<1944>が3営業日ぶりに反発し、新値追い。同社は25日取引終了後、25年3月期通期の連結決算を発表。配電工事や一般電気工事の増加などを背景に、営業利益は前の期比42.9%増の609億7900万円で着地した。また、期末配当を従来計画比8円増額の50円にすることも発表。これにより、中間配当40円をあわせた年間配当は90円(前の期は63円)となる。26年3月期通期の連結業績予想については、営業利益が前期比9.9%増の670億円を見込み、年間配当は前期比10円増配の100円(中間配当50円、期末配当50円)を計画している。

■三井E&S <7003>  1,857円   +199 円 (+12.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位
 三井E&S<7003>やジャパンエンジンコーポレーション<6016>が急伸している。きょう付の日本経済新聞朝刊で「米政府が造船業を巡り日本に安全保障と経済の両面で協力を求めることが分かった」と報じており、造船関連の一角として買い人気が高まっているようだ。記事によると、日米で商業船舶を軍事転用可能な仕様で建造するほか、日本企業に米西海岸の造船業へ投資を要請するという。これを受けて旧三井造船である三井E&Sや舶用内燃機関を手掛けるジャパンエンのほか、名村造船所<7014>や内海造船<7018>、三菱重工業<7011>、川崎重工業<7012>、IHI<7013>など他の造船関連株も物色されている。

■ispace <9348>  1,010円   +97 円 (+10.6%)  11:30現在
 ispace<9348>が4連騰し去年3月以来の4ケタ台を回復している。前週末25日の取引終了後、JAXA(宇宙航空研究開発機構)によって宇宙戦略基金として公募された「月面の水資源探査技術(センシング技術)の開発・実証」に、同社が中核的連携機関として参画する研究開発課題が採択されたと発表したことが好感されている。採択された研究開発課題「テラヘルツ波リモートセンシング衛星による月地下浅部の資源探索」は東京科学大学を代表機関とし、同社を含む連携機関からなるプロジェクトチームにより行われる。同社は、中核的役割となる衛星開発及び打ち上げ輸送と運用を担当する予定だ。なお、事業の実施期間は4年程度を予定しており、支援規模上限の一部が26年3月期以降4年程度をかけて業績へ寄与するとしている。

■アンリツ <6754>  1,401.5円   +122 円 (+9.5%)  11:30現在  東証プライム 上昇率5位
 アンリツ<6754>は大幅高。マドを開けて買われている。前週末25日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を前期比8.9%増の1230億円、営業利益を同23.7%増の150億円と発表した。前期に続き増収増益となる見通しを示しており、これが好感されている。生成AIの普及拡大によるデータセンターでのネットワーク高速化に向けた測定需要が今後も拡大していくと想定。AIを搭載した高機能スマートフォンの普及加速による測定需要の獲得なども目指す。配当予想は前期比据え置きの40円とした。なお、同時に発表した25年3月期決算は売上高が前の期比2.8%増の1129億7900万円、営業利益が同35.0%増の121億2400万円だった。

■ボードルア <4413>  5,690円   +400 円 (+7.6%)  11:30現在  東証プライム 上昇率10位
 25日に発表した「1→2の株式分割を実施」が買い材料。
 5月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施。

■信越化学工業 <4063>  4,316円   +270 円 (+6.7%)  11:30現在
 信越化学工業<4063>は4連騰。前週末25日取引終了後、取得上限2億株(自己株式を除く発行済み株数の10.2%)、または5000億円とする自社株買いの実施を発表した。期間は5月21日~来年4月24日。株主還元姿勢を評価した買いが入っている。同時に発表した25年3月期連結決算は売上高が前の期比6.1%増の2兆5612億円、営業利益が同5.9%増の7421億500万円だった。半導体材料を手掛ける電子材料事業が全体を牽引。塩化ビニルを手掛ける生活環境基盤材料事業は増収減益だった。配当は前の期比6円増の106円とした。なお、続く26年3月期の業績予想は非開示とし、第1四半期の見通しのみ開示した。売上高は前年同期比2.0%増の6100億円、営業利益は同13.1%減の1660億円とした。

■日本リーテック <1938>  1,614円   +93 円 (+6.1%)  11:30現在
 日本リーテック<1938>がマドを開けて急伸し、年初来高値を更新した。前週末25日の取引終了後、25年3月期の連結業績に関し、売上高が従来の予想を24億円上回る686億円(前の期比17.2%増)、最終利益が11億2000万円上回る47億円(同69.7%増)で着地したようだと発表し、ポジティブ視されたようだ。手持ち工事が順調に進捗したほか、効率的な施工や顧客との価格協議の結果、原価率が改善する見通しとなった。

■日立建機 <6305>  4,291円   +215 円 (+5.3%)  11:30現在
 日立建機<6305>が大幅続伸している。前週末25日の取引終了後、25年3月期の連結決算発表にあわせ、26年3月期の業績予想を開示した。今期の売上高予想は前期比0.3%増の1兆3750億円、最終利益予想は同1.9%増の830億円とした。増収増益予想を示したことを受け、ショートカバーが入ったようだ。想定為替レートは1ドル=145円、1ユーロ=155円とした。米国の関税政策の影響は業績予想に織り込んでいない。マイニング分野で新車需要は全体的に減少を想定。原価低減や販売価格の引き上げに向けた取り組み、部品サービスを中心としたバリューチェーン事業の堅調な推移が収益拡大に寄与する。

■東光高岳 <6617>  2,198円   +108 円 (+5.2%)  11:30現在
 東光高岳<6617>が続騰し、年初来高値を更新している。前週末25日の取引終了後に発表した25年3月期の連結業績は計画に対して上振れして着地し、26年3月期の連結業績については最終増益となる見通しを示した。あわせて中期経営計画を公表。収益拡大に取り組む姿勢をみせるとともに、新たに配当性向30%を目安とする業績連動型の配当を実施する方針も明らかにした。今期は大幅増配の予想となっており、これらをポジティブ視した買いが入ったようだ。26年3月期の売上高は前期比1.3%増の1080億円、最終利益は同2.0%増の39億円を計画。年間配当予想は同24円増配の74円とした。また、28年3月期に売上高を1200億円、最終利益を55億円に伸ばす目標を掲げた。データセンター向けの受変電設備の供給や、次世代スマートメーターのシェア拡大などを重点施策とする。東光高岳は従来、年2回の継続的、安定的な配当を実施する方針を示していた。

■NECキャピ <8793>  3,965円   +190 円 (+5.0%)  11:30現在
 25日に決算を発表。「今期経常は70%増益へ」が好感された。
 NECキャピタルソリューション <8793> [東証P] が4月25日大引け後(15:30)に決算を発表。25年3月期の連結経常利益は前の期比20.1%減の94.3億円になったが、26年3月期は前期比69.5%増の160億円に拡大する見通しとなった。

■小森コーポレーション <6349>  1,225円   +55 円 (+4.7%)  11:30現在
 小森コーポレーション<6349>が大幅高で5日続伸している。前週末25日の取引終了後、集計中の25年3月期連結業績について、営業利益が従来予想の67億円から70億円(前の期比42.9%増)へ、純利益が61億円から72億円(同55.1%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感されている。収益認識が翌期にずれ込んだものがあったことから、売上高は1133億円から1109億円(同6.4%増)へ下振れたものの、価格改定の効果が想定を上回ったことや為替が想定よりも円安で推移したことから原価率が改善し、更に販管費が減少した影響を受けて営業利益は上振れた。また、税効果会計の税区分変更により法人税等調整額が減少したことも最終利益押し上げに貢献した。なお、業績上振れに伴い、期末配当予想を35円から48円へ引き上げ、年間配当予想を68円(前の期60円)とした。

■アステラス製薬 <4503>  1,442円   +60.5 円 (+4.4%)  11:30現在
 アステラス製薬<4503>は続伸。前週末25日取引終了後に25年3月期連結決算を発表し、売上高は前の期比19.2%増の1兆9123億円、営業利益は同60.8%増の410億3900万円だった。営業利益は従来予想(110億円)から大幅に上振れして着地した。条件付き対価に関わる公正価値変動額を計上したため。続く26年3月期の売上高は前期比0.9%増の1兆9300億円、営業利益は同3.9倍の1600億円を予想。配当は前期比4円増の78円を見込んだ。重点戦略製品の売り上げが大きく拡大する見通し。これらが好感され買われている。

■朝日工業社 <1975>  2,062円   +82 円 (+4.1%)  11:30現在
 朝日工業社<1975>がカイ気配スタートで1900円台でのもみ合いを急速に上放れてきた。空調工事を主力とし、高い技術力を背景に半導体工場のクリーンルームやデータセンターなどハイテク環境制御案件などで実績が高い。業績は設備工事の繰り越し分の進捗などが好調に進み、増収効果を背景に足もとの利益も会社側の予想を上回る状況となっている。前週末25日取引終了後、同社は25年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来見通しの64億円から72億円(前の期比58%増)に大幅増額した。また、好業績を背景に株主還元策も強化し、年間配当を従来計画の110円から10円上乗せし120円にすることも併せて発表しており、これを好感する買いを呼び込んでいる。

■クラスターテクノロジー <4240>  307円   +80 円 (+35.2%) ストップ高   11:30現在
 クラスターテクノロジー<4240>が急伸しストップ高の307円に買われている。前週末25日の取引終了後、集計中の25年3月期単独業績について、売上高が従来予想の10億500万円から10億2200万円(前の期比11.3%増)へ、営業利益が6500万円から1億800万円(同58.8%増)へ、純利益が6200万円から1億円(同75.4%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感されている。映像機器分野、産業機器分野、レジャー分野の売上高が計画を上回ったことに加えて、工場稼働率が向上したことや利益率の高い製品が好調であったこと、更に製造費用や販売費及び一般管理費を抑制したことなどが寄与した。また、期末に初配当4円を実施するとあわせて発表した。

●ストップ高銘柄
 ZenmuTech <338A>  10,160円   +1,500 円 (+17.3%) ストップ高   11:30現在
 売れるG <9235>  1,036円   +150 円 (+16.9%) ストップ高買い気配   11:30現在
 アズジェント <4288>  1,336円   +600 円 (+81.5%) ストップ高買い気配   11:30現在
 エージーピー <9377>  1,413円   +300 円 (+27.0%) ストップ高買い気配   11:30現在
 など、6銘柄

●ストップ安銘柄
 オルツ <260A>  337円   -80 円 (-19.2%) ストップ安売り気配   11:30現在
 以上、1銘柄


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