株価指数先物【寄り前】 ショートカバーが強まりやすく+1σ突破を狙ったスタンス
投稿:
大阪6月限ナイトセッション 日経225先物 36030 +250 (+0.69%) TOPIX先物 2656.0 +20.0 (+0.75%) シカゴ日経平均先物 36000 +220 (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比) 25日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。主力株の一角に利益確定の売りが出たことでNYダウは370ドルあまり下落する場面もあった。ただし、米中対立への過度な懸念が和らぎ、エヌビディアが4%を超す上昇となったほか、アマゾン・ドット・コム やマイクロソフト などが買われ、NYダウを支える形になった。アルファベット の予想を上回る決算が好感されてハイテク株買いを後押ししており、ナスダック指数、フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)の上昇率は1%を超えた。 S&P500業種別指数は、自動車・同部品、半導体・同製造装置、メディアが上昇した一方、電気通信サービス、保険、運輸の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、エヌビディア、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフトのほか、メルク 、IBM 、セールスフォース が買われた。半面、ベライゾン・コミュニケーションズ 、ナイキ 、ユナイテッドヘルス・グループ が下落。 シカゴ日経平均先物(清算値)は大阪比220円高の3万6000円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中比80円安の3万5700円で始まり、3万5480円まで売られた後に切り返し、米国市場の取引開始後にプラス圏を回復。終盤にかけて上へのバイアスが強まり、3万6070円まで買われる場面もみられ、3万6030円でナイトセッションの取引を終えた。 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まりそうだ。ナイトセッションで3万6000円を突破し、3月下旬以来の水準を回復してきた。これにより25日移動平均線とボリンジャーバンドの+1σ(3万6470円)によるレンジに移行したため、目先的には+1σの突破を狙った動きになろう。週足のボリンジャーバンドでは先週の上昇で-1σを明確に上抜けてきたことで、中心値となる13週線(3万6510円)が意識される。 まずは+1σおよび13週線をターゲットとしたロング優勢の展開が期待されよう。祝日を前に積極的な上値追いは限られそうだが、押し目待ち狙いのロングが入りやすい。リバウンド基調が強まるなか、ショートカバーが一段と強まってくる可能性がある。そのため、オプション権利行使価格の3万5750円から3万6500円のレンジを想定。 トランプ米大統領の関税を巡る発言に振られやすい状況だが、30日に赤沢亮正経済再生担当相が訪米し、ベッセント米財務長官らと関税を巡る2回目の協議が予定されている。関税交渉の進展期待によりショートを仕掛けづらくせるとともに、ポジションをニュートラルに近づけてくることでショートカバーが入りやすいと考えられる。 25日の米VIX指数は24.84(24日は26.47)に低下した。23日に25日線(28.82)を割り込み、その後も低下基調を継続した。4月3日から7日にかけての急伸前の水準まで下がってきた。20.00を上回っている状況であるが、目先的には75日線が位置する22.13辺りが意識されてくるため、リスク選好に向かわせよう。 先週末のNT倍率は先物中心限月で13.57倍(24日は13.52倍)に上昇した。「中国が米国から輸入する半導体製品の一部を報復関税の対象から除外した」との報道をきっかけにハイテク株が買われ、日経平均型が優勢となるなかで切り返した形である。これにより25日線(13.54倍)を上回ってきたため、同線が支持線として機能してくると、リバランスを想定したNTロングへの転換が意識されそうだ。 株探ニュース