前週末25日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―
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■チヨダ <8185> 1,213円 (+54円、+4.7%) チヨダ <8185> [東証P]が5日ぶり大幅反発。24日の取引終了後に上限を190万株(発行済み株数の5.40%)、または15億円とする自社株買いを実施すると発表したことが好感された。取得期間は5月1日から9月30日までで、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行及び資本効率の向上を通じて株主利益の向上を図ることが目的としている。なお、取得した全株式は10月31日付で消却する。 ■アドテスト <6857> 6,000円 (+266円、+4.6%) アドバンテスト <6857> [東証P]が3連騰。ここにきて世界的に 半導体関連株への買い戻しが目立つ状況となった。前日24日の米国株市場では、エヌビディア、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ 、マイクロン・テクノロジー 、アプライド・マテリアルズ など半導体セクターの主力銘柄が軒並み大きく上値を伸ばし、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も5.6%高と急騰しており、この流れを東京市場も引き継いでいた。前日24日は、巷間で言われていたほどAI向けデータセンター需要の減速の兆候がみられないとの観測が、買い戻しを誘ったとの見方も出ていた。アドテストは25日、25年3月期の決算発表を控えていたため、この内容にもマーケットの関心が高かった。 ■ゼオン <4205> 1,434円 (+63円、+4.6%) 日本ゼオン <4205> [東証P]が大幅高で4日続伸。25日午後0時30分ごろに上限を1000万株(発行済み株数の5.07%)、または100億円とする自社株買いを実施すると発表したことが好感された。取得期間は5月7日から来年2月20日までで、市場買い付けのほか、東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNet-3)による買い付けを行うという。同時に発表した26年3月期連結業績予想は、売上高4095億円(前期比2.7%減)、営業利益280億円(同4.5%減)を見込む。為替想定を1ドル=140円(25年3月期152円80銭)としたことで海外売上高円貨額の減少を見込むほか、原料価格下落による販売価格下落を予想する。年間配当は前期比2円増の72円を予定している。なお、25年3月期決算は、売上高4206億4700万円(前の期比10.0%増)、営業利益293億2100万円(同43.0%増)、純利益261億9900万円(同15.8%減)だった。 ■ハーモニック <6324> 3,210円 (+135円、+4.4%) ハーモニック・ドライブ・システムズ <6324> [東証S]が大幅高で5日続伸。24日取引終了後に25年3月期連結業績予想を修正すると発表。売上高を540億円から555億円(前の期比0.5%減)へ上方修正したほか、営業損益を4億円の赤字から一転4000万円の黒字(前の期1億2400万円の黒字)に転換する見通しを示した。これが好感された。日本、欧州の売上高が想定を上回る見込みのため。なお、減損損失の計上により、純利益は36億円から34億5000万円(前の期248億600万円の赤字)へ下方修正した。 ■清水建 <1803> 1,472円 (+58.5円、+4.1%) 清水建設 <1803> [東証P]が大幅反発。25日午後1時ごろ、集計中の25年3月期連結業績について、売上高が従来予想の1兆8600億円から1兆9443億円(前の期比3.1%減)へ、営業利益が560億円から710億円(前の期246億8500万円の赤字)へ、純利益が600億円から660億円(前の期比3.8倍)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。国内建築及び国内土木工事の施工が順調に進捗し、従来予想に比べ完成工事高が増加したことが牽引した。また、国内土木工事の採算改善などにより完成工事総利益が増加したことも寄与した。なお、業績上振れに伴い、期末配当予想を17円50銭から20円50銭に引き上げている。 ■インソース <6200> 889円 (+35円、+4.1%) インソース <6200> [東証P]が大幅続伸。24日の取引終了後、25年9月期の連結業績予想について、売上高を145億円から146億円(前期比17.0%増)へ、営業利益を55億2000万円から60億円(同21.5%増)へ、純利益を37億5000万円から40億5000万円(同20.7%増)へ上方修正したことが好感された。上期の販管費が想定を下回る見通しであることが要因としている。 ■アイスペース <9348> 913円 (+33円、+3.8%) アイスペース <9348> [東証G]が大幅高で3日続伸。25日の寄り前、同社が進めるミッション2(SMBC×HAKUTO-R VENTURE MOON)について、マイルストーンの第6段階である「Success6」に成功したと発表しており、好材料視された。「Success6」では、月周回軌道投入前に宇宙機の姿勢や位置・軌道などを変える深宇宙軌道制御マヌーバの完了を目指していた。なお、同件による業績への影響はないとしている。 ■山岡家 <3399> 4,480円 (+155円、+3.6%) 丸千代山岡家 <3399> [東証S]が3日ぶり大幅反発。24日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を5万5000株(発行済み株数の0.54%)、または2億円としており、取得期間は5月1日から30日まで。資本効率の向上及び経営環境の変化に対応した動機的な資本政策を遂行することが目的としている。 ■ガンホー <3765> 3,052円 (+103.5円、+3.5%) ガンホー・オンライン・エンターテイメント <3765> [東証P]が大幅反発。同社は25日正午ごろ、パズルRPG「パズル&ドラゴンズ ゼロ」の事前登録を開始したと発表。期待感が高まるかたちとなったようだ。このゲームは、全世界で9000万ダウンロードを突破したスマートフォン向けパズルRPG「パズル&ドラゴンズ」をはじめとする「パズドラ」シリーズの最新作。5月下旬に全世界150カ国以上でサービスを展開する予定だとしている。 ■四電工 <1939> 1,299円 (+40円、+3.2%) 四電工 <1939> [東証P]が大幅反発。同社は24日の取引終了後、25年3月期の連結業績に関し、売上高が計画を8億円上回る1058億円(前の期比14.9%増)に、最終利益が計画を5億7000万円上回る51億7000万円(同13.1%増)に上振れして着地したようだと発表。更に、期末配当予想を増額修正しており、これらを材料視した買いが入ったようだ。手持ち工事の進捗が引き続き堅調に推移した。期末配当予想は従来の見通しから5円増額して35円に修正した。昨年10月1日付の株式分割前の水準で年間配当は195円(前の期の年間配当は140円)で、実質的に増配となる。 ■日本空港ビル <9706> 4,072円 (+125円、+3.2%) 日本空港ビルデング <9706> [東証P]が大幅高で4日続伸。24日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を2673億円から2699億円(前の期比24.0%増)へ、純利益を193億円から275億円(同42.8%増)へ上方修正すると発表した。好調な訪日外国人旅客数をはじめ、日本人のアウトバウンドや国内線旅客数の着実な回復により航空需要が増加したことが要因。一部の子会社で繰延税金資産を積み増したことも利益面で寄与した。これを好感した買いが優勢となった。 ■第一実 <8059> 2,283円 (+58円、+2.6%) 第一実業 <8059> [東証P]が3日続伸。25日午後3時ごろ、集計中の25年3月期連結業績について、売上高が従来予想の2100億円から2210億円(前の期比17.7%増)へ、営業利益が120億円から131億円(同44.1%増)へ、純利益が80億円から88億円(同17.9%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、好材料視された。エナジーソリューションズ事業をはじめ、その他のセグメントにおいても更に収益を伸ばしていることが要因としている。なお、業績上振れに伴い、期末配当予想を44円から51円へ引き上げ、年間配当予想を92円とした。 ■WOWOW <4839> 1,062円 (+19円、+1.8%) WOWOW <4839> [東証P]が反発。25日午後1時30分ごろ、集計中の25年3月期連結業績について、売上高が従来予想の756億円から767億円(前の期比2.4%増)へ、営業利益が7億円から20億円(同37.9%増)へ、最終利益が収支均衡から6億円の黒字(同45.1%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、好材料視された。映画事業などその他収入が想定を上回ったことに加えて、効率的な費用投下を行ったことが寄与し、営業利益は一転増益となったようだ。 ■横河ブHD <5911> 2,581円 (+42円、+1.7%) 横河ブリッジホールディングス <5911> [東証P]が反発。24日の取引終了後、集計中の25年3月期連結業績について、営業利益が従来予想の130億円から166億円(前期比4.1%増)へ、純利益が100億円から128億円(同7.9%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。売上高は1600億円から1593億円(同2.9%減)へやや下振れたものの、橋梁事業の受注において設計変更の獲得が「翌期予定からの前倒し」「サブJV工事での変更」も含めて想定以上に重なり、加えて新規受注による工事損失引当金が想定を下回ったことで採算が大きく改善。また、エンジニアリング関連事業で第4四半期におけるシステム建築事業の落ち込みが小幅に止まったことや、土木関連事業と建築・機械鉄構事業でも設計変更などによる損益の改善があったことも寄与した。 ■日産自 <7201> 335円 (+5.3円、+1.6%) 日産自動車 <7201> [東証P]が4日続伸。24日取引終了後、25年3月期連結業績予想について最終損益を7000億~7500億円の赤字(前の期4266億4900万円の黒字)とし、従来予想の800億円の赤字から下方修正すると発表した。事業構造改革「ターンアラウンド」の取り組みに関する費用が響く見込み。あわせて、これまで未定としていた配当予想を無配とした。業績悪化に懸念が募り依然先行きは不透明だが、目先悪材料出尽くしとみた向きが買いを入れたようだ。なお、最新の見通しを反映し、売上高については12兆5000億円から12兆6000億円(前の期比0.7%減)へ、営業利益は1200億円から850億円(同85.1%減)へそれぞれ見直した。 ※25日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース