前週末25日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―
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■売れるG <9235> 886円 (+150円、+20.4%) ストップ高 売れるネット広告社グループ <9235> [東証G]がストップ高。24日の取引終了後、子会社である売れる越境EC社が、中国・バイトダンス社の最新ECモデル「TikTok Shop」運営代行サービスを6月に開始すると発表しており、好材料視された。「TikTok Shop」は、視聴・検討・購入をすべてアプリ内で完結できる機能。6月に「国内TikTok Shop」が本格始動するのに伴い、運営代行サービスを提供する。なお、同件が業績に与える影響は現時点では軽微とみている。 ■杉本商 <9932> 1,437円 (+218円、+17.9%) 東証プライムの上昇率トップ。杉本商事 <9932> [東証P]が4日続急騰。同社は25日、取得総数250万株(自己株式を除く発行済み株式総数の13.1%)、取得総額30億円を上限とする自社株買いの実施を発表。需給インパクトを意識した買いが集まったようだ。取得期間は28日から2026年3月31日。あわせて開示した26年3月期の連結業績予想は、売上高が前期比4.7%増の518億円、経常利益が同1.8%増の29億6000万円の見通し。年間配当予想は54円とした。前期の年間配当は株式分割を考慮したベースで44円50銭となり、実質増配を予想する。このほか同社はINDUSTRIAL-X(東京都港区)に出資し、新規事業としてDX商品の販売と導入コンサルティングサービスを始めると発表した。 ■ニデック <6594> 2,510.5円 (+278.5円、+12.5%) 東証プライムの上昇率3位。ニデック <6594> [東証P]が4日続急騰。24日の取引後、25年3月期の連結決算発表にあわせ、26年3月期の業績予想を開示した。今期の最終利益は前期比19.3%増の2000億円と前期に続き過去最高益の更新を計画する。年間配当予想は実質増配とした。あわせて公表した28年3月期までの中期経営計画において事業再編や拠点統合、人員削減など収益構造の転換を図る方針を打ち出しており、トランプ関税による影響が懸念されるなかにあって、ポジティブ視した買いを集めたようだ。今期の売上高予想は同0.3%減の2兆6000億円。想定為替レートは1ドル=140円、1ユーロ=155円に設定した。年間配当予想は42円50銭。前期の年間配当は株式分割を考慮した水準で40円だった。28年3月期の売上高目標は2兆9000億円、営業利益目標は3500億円(26年3月期予想は2600億円)とした。AI関連やインフラ、エネルギーなど幅広い事業領域で成長を目指す方針。25年3月期の売上高は前の期比11.1%増の2兆6070億9400万円、最終利益は同34.7%増の1676億8800万円だった。 ■カンロ <2216> 4,255円 (+465円、+12.3%) カンロ <2216> [東証S]が急反騰。同社は25日午後1時30分ごろ、25年12月期第1四半期(1-3月)の単独決算を発表。営業利益は前年同期比15.2%増の13億9700万円となり、上半期計画の21億4000万円に対する進捗率は65.3%となった。売上高は同7.8%増の82億500万円で着地。「健康のど飴」シリーズや「ノンシュガーのど飴」シリーズの売り上げが伸びたほか、「ピュレグミ」シリーズや「カンデミーナグミ」シリーズの販売増などが寄与した。なお、上半期及び通期の業績見通しは従来計画を据え置いた。 ■MARUWA <5344> 29,375円 (+2,770円、+10.4%) 東証プライムの上昇率4位。MARUWA <5344> [東証P]が5日続急騰。同社は25日午前10時40分ごろ、26年3月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比7.0%増の288億円としたことや、年間配当計画を前期比8円増配の102円としたことが好感されたようだ。売上高は同6.9%増の768億円を見込む。情報通信関連事業は次世代高速通信の新規市場向けで引き続き強い需要が継続するとみているほか、車載関連事業では新エネルギー車向けのニーズが堅調に推移すると予想。また、 半導体関連事業では生成AI関連の需要が拡大することに加え、メモリー半導体市場が下期から回復することを期待している。 ■アイシン <7259> 1,732.5円 (+150円、+9.5%) 東証プライムの上昇率5位。アイシン <7259> [東証P]が4日続急伸。同社は25日午後1時、取得総数1億3000万株(自己株式を除く発行済み株式総数の17.2%)、取得総額1200億円を上限とする自社株買いの実施を発表。大規模な自社株買いにより、株式需給が引き締まるとの見方から、買いが集まった。取得期間は5月1日から2026年3月31日まで。また、自己株式5000万株(発行済み株式総数の6.2%)を今年5月30日に消却する。同時に発表した26年3月期の連結業績予想は、売上高が前期比0.1%増の4兆9000億円、最終利益が同16.2%増の1250億円の見通し。年間配当予想は65円とした。昨年10月1日付で実施した1対3の株式分割を考慮した前期の年間配当は60円で実質増配予想となる。 ■四国化HD <4099> 1,914円 (+158円、+9.0%) 東証プライムの上昇率6位。四国化成ホールディングス <4099> [東証P]が4日続急伸。同社は25日正午ごろ、25年12月期第1四半期(1-3月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比26.3%増の30億3700万円となり、通期計画の94億円に対する進捗率は32.3%に達した。売上高は同3.2%減の168億900万円にとどまったが、ファインケミカルが好調だったことが営業利益を押し上げた。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いた。 ■山洋電 <6516> 9,670円 (+660円、+7.3%) 東証プライムの上昇率10位。山洋電気 <6516> [東証P]が4日続急伸。25日午前11時ごろに発表した25年3月期連結決算は、営業利益が79億3600万円(前の期比32.8%減)と減益に終わったものの、26年3月期は同115億5000万円(前期比45.5%増)と大幅増益を見込み、年間配当予想を前期比45円増の210円としたことが好感された。モーションカンパニーの生産に中国のレアアースの輸出停止による影響が若干見込まれるものの、AIに関連した市場で需要が回復傾向にあることから、高性能・高信頼の製品の製造販売を推進することで業績回復を狙う。 ■スカパーJ <9412> 1,176円 (+77円、+7.0%) スカパーJSATホールディングス <9412> [東証P]が3日ぶり急反発。25日午後2時、同社は25年3月期の連結決算発表にあわせ、26年3月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比3.1%増の1276億円、最終利益は同9.9%増の210億円を計画する。前期に続き過去最高益の更新を見込むほか、配当方針を変更し、今期の年間配当予想を同11円増配の38円とした。これらを好感した買いが入った。宇宙事業では移動体向け通信サービスの拡大により増収増益を予想。メディア事業ではスカパー東京メディアセンターを含むコスト構造の改革を進めつつ、光アライアンス事業を拡大させて増益につなげる。また新たに配当性向50%以上、年間配当の下限38円とする方針を掲げた。これまでは配当性向30%以上、年間配当16円以上としていた。 ■第一三共 <4568> 3,523円 (+207円、+6.2%) 第一三共 <4568> [東証P]が4日続急伸。25日午後1時ごろに25年3月期連結決算を発表し、売上高は前の期比17.8%増の1兆8862億円、営業利益は同56.9%増の3319億2500万円だった。従来予想(売上高1兆8300億円、営業利益2800億円)から上振れして着地した。続く26年3月期も増収増益で増配も計画しており、これが好感された。今期の売上高は前期比6.0%増の2兆円、営業利益は同5.4%増の3500億円の見通し。配当予想は前期比18円増の78円とした。エンハーツの伸長のほか、アストラゼネカ・米国メルクとの戦略的提携契約に関するマイルストン収入の増加を見込む。あわせて、自己株式の取得枠設定を発表。取得上限は8000万株(自己株式を除く発行済み株数の4.29%)、または2000億円。期間は5月1日~来年3月24日。 ■メガチップス <6875> 4,635円 (+270円、+6.2%) メガチップス <6875> [東証P]が4日続急伸。5日・25日移動平均線のゴールデンクロスも示現しており、目先リバウンド狙いの買いを誘導した。特定用途向け半導体(システムLSI)のファブレスメーカーで、任天堂 <7974> [東証P]向けLSIが売上高の約7割を占めており、「ニンテンドースイッチ2」関連銘柄の最右翼に位置付けられる。スイッチ2に対する消費者ニーズは旺盛で、転売対策に厳しい条件を設けたのにもかかわらず抽選販売では、会社側の見込みを大きく上回る220万人が殺到したことが報じられており、任天堂と取引関係のある企業にも恩恵が及ぶとの見方が強まっており、同社株はその流れに乗った形だ。 ■メタウォータ <9551> 2,050円 (+111円、+5.7%) メタウォーター <9551> [東証P]が続急伸。24日の取引終了後、25年3月期の連結決算発表にあわせ、26年3月期の業績予想を開示した。今期の売上高予想は前期比11.7%増の2000億円、最終利益予想は同9.4%増の75億円とした。過去最高益の更新を計画するほか、年間配当予想は同6円増配の56円としており、業況と増配計画を好感した買いを集めたようだ。受注残高が順調に積みあがっており、今期の売り上げ増に寄与する。北米子会社では下水処理の新技術関連での収益貢献を想定。また、米国への輸出は極めて限定的であり、関税の影響は「ほとんどない」としている。 ■北海電 <9509> 683.8円 (+31.9円、+4.9%) 北海道電力 <9509> [東証P]が大幅反発。24日取引終了後、25年3月期連結業績予想の修正を発表。売上高を9070億円から9020億円(前の期比5.4%減)へ下方修正した一方、最終利益を470億円から640億円(同3.3%減)へ上方修正しており、これが買い手掛かりとなった。小売販売電力量の減少により売上高は下振れする見通し。利益面では「燃料費等調整制度」の期ずれ影響による収支の好転、電源調達コストの低減や諸経費などの支出時期ずれによる費用減が寄与する見込み。 ■富士通 <6702> 3,080円 (+141円、+4.8%) 富士通 <6702> [東証P]が大幅反発。24日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を前期比2.8%減の3兆4500億円、最終利益を同77.4%増の3900億円と発表した。最終利益が2期ぶり最高益更新の見通しとなったほか、配当予想も前期比2円増の30円としており、これらを好感した買いが入った。主力のサービスソリューション部門が全体を牽引する。特に採算改善が奏功し、利益面で全体を大きく押し上げる見通し。同時に発表した25年3月期決算は売上高が前の期比2.1%増の3兆5501億円、最終利益が同13.6%減の2198億700万円だった。あわせて取得上限1億2000万株(自己株式を除く発行済み株数の6.75%)、または1700億円とする自社株買いの実施を発表した。期間は5月1日~来年3月31日。 ■信越ポリ <7970> 1,493円 (+68円、+4.8%) 信越ポリマー <7970> [東証P]が大幅高で4日続伸。同社は24日の取引終了後、25年3月期の連結決算を発表。売上高は前の期比5.9%増の1105億8200万円、最終利益は同8.7%増の94億3000万円となった。ともに計画に対し上振れして着地し過去最高益となったほか、前期の配当予想は2円増額修正しており、好感されたようだ。AIサーバー部品向けにキャリアテープ関連製品が堅調に推移し、精密成形品事業は大幅な増収増益となった。26年3月期の業績予想については非開示とした。 ※25日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース