前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

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材料

■GMOインタ <4784>  2,478円 (-267円、-9.7%)

 東証プライムの下落率トップ。GMOインターネット <4784> [東証P]が3日続急落。23日の取引終了後、東京証券取引所が同社株の信用取引による新規の売り付け及び買い付けに係る委託保証金率を24日売買分から50%以上(うち現金20%以上)とする臨時措置を実施すると発表。売買の自由度が制限されるとの見方などから売られたようだ。また、日本証券金融も貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分の貸借担保金率を24日売買分から50%(同20%)にすると発表した。

■トーメンデバ <2737>  4,985円 (-405円、-7.5%)

 東証プライムの下落率3位。トーメンデバイス <2737> [東証P]が3日ぶり急反落。24日午後1時ごろ、26年3月期連結業績予想について売上高を前期比5.1%減の4000億円、営業利益を同13.5%減の88億円と発表。配当予想も前期比40円減の260円としており、これを嫌気した売りが優勢となった。中国メモリーメーカーの台頭による競争激化と世界的な貿易コストの高まりの影響を受ける見通し。なお、同時に発表した25年3月期決算は売上高が前の期比13.8%増の4216億7100万円、営業利益が同7.3%増の101億6900万円だった。

■KOA <6999>  807円 (-62円、-7.1%)

 東証プライムの下落率4位。KOA <6999> [東証P]が3日ぶり急反落。23日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を前期比2.2%増の655億円、営業利益を同46.4%減の6億3000万円と発表。前期に続き営業減益となる見通しを示したことから、これが売り材料視された。自動車向けの需要が堅調に推移する一方、産業機器向けの立ち上がりが鈍く回復が遅れると想定する。配当予想も前期比10円減の30円とした。なお、同時に発表した25年3月期決算は売上高が前の期比1.1%減の641億2000万円、営業利益が同64.5%減の11億7600万円だった。

■しまむら <8227>  9,173円 (-481円、-5.0%)

 しまむら <8227> [東証P]が4日続急落。5月に定時株主総会を開く予定の同社を巡っては、マネックス系の投資ファンドが配当性向の引き上げや自社株買いの実施を要求する株主提案を実施したことが明らかになっている。24日、しまむらが開示した定時株主総会の招集通知において、株主から提案された議案に対し、取締役会がいずれも反対の意見を表明しており、株主還元の強化に動くとの思惑が後退。売りを促す要因となったようだ。しまむらは総還元性向100%を企図する株主側の提案は、中長期的な経営課題の達成に支障をきたす恐れがあるとともに、株主への将来にわたる安定した株主還元を困難にする懸念を生じさせるものだとの認識を示している。

■ニトリHD <9843>  16,450円 (-830円、-4.8%)

 ニトリホールディングス <9843> [東証P]が大幅安で3日続落。ベッセント米財務長官が23日にメディア取材で、日本に対して特定の通貨目標を求めないとの考えを述べたことが伝わった。相互関税を巡る日米交渉のなかで米国側がドル高是正の問題を持ち出すとの観測が強まり、為替市場では一時1ドル=140円割れまで円高が進んでいたが、ベッセント氏の発言を受けて足もとは円安方向に振れていた。こうしたなか、これまで追い風が吹いていたニトリHDや神戸物産 <3038> [東証P]、セリア <2782> [東証S]といった一連の円高メリット株には目先利益確定の動きが広がっていた。

■シマノ <7309>  19,320円 (-785円、-3.9%)

 シマノ <7309> [東証P]が続落。同社は23日の取引終了後、25年12月期第1四半期(1-3月)の連結決算を発表。これにあわせ、通期の業績予想を見直し、最終利益については従来の見通しから72億円減額して638億円(前期比16.4%減)に修正した。朝方は悪材料出尽くしと受け止めた買いが入りプラス圏で推移する場面もあったが、上値の重さが意識され、利益確定目的の売りが優勢となったようだ。ドル安の進行に伴うアジア通貨高で営業外費用が発生し、この影響を織り込んだ。通期の売上高と営業利益の見通しは据え置いている。第1四半期の売上高は前年同期比12.9%増の1135億3900万円、最終利益は同58.7%減の97億8600万円だった。同社は発行済み株式総数の1.58%に相当する自己株式141万株について、5月1日に消却することも発表している。

■ストライク <6196>  2,881円 (-106円、-3.6%)

 ストライク <6196> [東証P]が6日ぶり大幅反落。23日の取引終了後、25年9月期第2四半期累計(24年10月-25年3月)の単体業績に関し、売上高が計画を16億4100万円下回る89億5100万円(前年同期比3.0%減)、最終利益が計画を8億4200万円下回る17億3900万円(同28.7%減)で着地したようだと発表した。増益予想から一転、減益で着地する格好となり、嫌気されたようだ。中堅・中小企業のM&A仲介事業を展開する同社は、案件の大型化や新ガイドラインに基づく新たな業務対応の影響により、成約までの期間が長期化する傾向となり、成約組数が計画に対し下振れする。コンサルタントの増員による人件費や営業関連の広告宣伝費が先行して発生したことも響く。

■あすか薬HD <4886>  2,304円 (-77円、-3.2%)

 あすか製薬ホールディングス <4886> [東証P]が続落。23日取引終了後、子会社あすか製薬が東レ <3402> [東証P]と共同開発する癒着防止材(開発コード:TRM-270)について、第3相臨床試験の主要評価項目を達成できなかったと発表。これを嫌気した売りが優勢となった。同試験は消化器領域における外科手術後の癒着防止を目的としたもの。主要評価項目の「小切開創の癒着発生割合」で統計学的に非劣性を示すことができなかった。試験結果の詳細な分析を進め、開発方針を慎重に検討していくという。

※24日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

株探ニュース

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