前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―
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■リミックス <3825> 350円 (+16円、+4.8%) リミックスポイント <3825> [東証S]が4日ぶり大幅反発。23日、産業用蓄電池の導入を検討している高圧需要家向けの新たな支援策として、「蓄電池割」の提供を開始したと発表しており、好材料視された。「蓄電池割」は、蓄電池の充電にかかる電気代の一部を同社が負担するもの。これにより充電月額コストの大幅な削減が可能となり、導入後にかかる費用負担を軽減することで事業者の蓄電池導入を後押しするとしている。 ■東急建設 <1720> 841円 (+36円、+4.5%) 東急建設 <1720> [東証P]が大幅高で6日続伸。22日の取引終了後に、集計中の25年3月期連結業績について、営業利益が従来予想の69億円から88億円(前の期比7.9%増)へ、純利益が50億円から66億円(同9.2%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これを好材料視した買いが入った。国内建築工事で予定案件の受注時期が遅れた影響により完成工事高が減少し、売上高は2940億円から2930億円(同2.6%増)へやや下振れたものの、海外土木工事の採算改善や国内建築工事の追加変更工事獲得などにより完成工事総利益が増加し利益を押し上げた。 ■PAコンサル <4071> 1,647円 (+63円、+4.0%) プラスアルファ・コンサルティング <4071> [東証P]が大幅反発。22日の取引終了後、マイナビ(東京都千代田区)とHR領域で包括的に業務提携すると発表しており、好材料視された。就職・採用分野で豊富な実績を持つマイナビと「科学的人事」の実現を目指すタレントパレットを展開するPAコンサルがサービスや保有データを融合・連携することで、学生や社会人のデータを蓄積するプラットフォームを提供し、採用・育成・配置業務においてスキルなどによるマッチング精度向上に取り組むという。これにより就職や転職を起点として、その後の活躍までを支援する革新的なサービス×プラットフォームのシナジー創出を目指すとしている。 ■富士電機 <6504> 6,088円 (+228円、+3.9%) 富士電機 <6504> [東証P]が4日ぶり大幅反発。23日、インドネシアのムアララボ地熱発電所2号機の地熱発電設備一式及びエンジニアリングを受注したと発表しており、好材料視された。ムアララボ地熱発電所2号機は、同社が2017年に地熱発電設備一式及びエンジニアリングを受注し、19年に運転を開始したムアララボ地熱発電所1号機に隣接して建設される予定で、これにより同発電所の発電容量は、約170メガワットまで引き上がる計画。住友商事 <8053> [東証P]が一括工事を請け負い、富士電機は蒸気タービンや発電機などの主要機器の製造・供給及びエンジニアリングを担当するとしており、27年の稼働開始を予定している。 ■安藤・間 <1719> 1,419円 (+47円、+3.4%) 安藤ハザマ <1719> [東証P]が大幅高。同社は23日午後3時ごろ、25年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しは従来の270億円から352億円(前の期比89.3%増)に引き上げた。売上高予想も4171億円から4251億円(同7.9%増)に上方修正。土木事業・建築事業ともに工事が概ね順調に進捗したほか、利益面では建築の完成工事において採算性が向上したことなどが寄与した。 ■ベルーナ <9997> 987円 (+31円、+3.2%) ベルーナ <9997> [東証P]が大幅高で8日続伸。23日を含め日足7連続陽線を形成しており、機関投資家筋など実需の買いが流入したことを示唆していた。カタログ通販の大手だが、通販の顧客向けファイナンスや不動産分野などにも事業展開しており、内需の好業績株として頭角を現している。25年3月期は営業利益段階で前の期比18%増の115億円予想と大幅な伸びを見込む。株主還元にも前向きな点は評価され、25年3月期の年間配当は29円(前の期実績は20円50銭)を計画している。 ■アドテスト <6857> 5,558円 (+167円、+3.1%) アドバンテスト <6857> [東証P]が4日ぶり大幅反発。前日22日の米国株市場ではこれまでハイテク株などを中心に売り込まれてきた反動から、大きく買い戻される展開となった。 半導体セクターもAI用半導体大手のエヌビディアが4日ぶりに2%高と切り返したことで、投資家のセンチメントが改善した。東京市場でもエヌビディアを主要顧客とするアドテストなどをはじめ半導体主力株に買い戻しの動きを誘発する格好となった。 ■杏林製薬 <4569> 1,518円 (+42円、+2.9%) 杏林製薬 <4569> [東証P]が上伸。同社は23日、25年3月期の連結業績について、売上高が計画を66億円上回る1300億円(前の期比8.8%増)、最終利益が計画を40億円上回る90億円(同64.4%増)で着地したようだと発表。最終利益は減益予想から一転して増益となり、評価されたようだ。今年3月に自社創製化合物である「KRP─M223」について、ノバルティス とのライセンス契約をもとにした契約一時金収入5500万ドルを計上。収益が予想を大きく上振れする格好となった。 ■オービック <4684> 5,030円 (+126円、+2.6%) オービック <4684> [東証P]が反発。22日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を前期比10.0%増の1334億円、営業利益を同10.0%増の862億円と発表。配当予想は74円とし、前期実績(株式分割考慮後で70円)から実質増配となる見通しを示した。これが好感された。同時に発表した25年3月期決算は売上高が前の期比8.6%増の1212億4000万円、営業利益が同10.5%増の783億7800万円だった。企業のデジタル需要を追い風に、主力の統合業務ソフトウェア「OBIC7シリーズ」が伸びた。 ■リンテック <7966> 2,666円 (+65円、+2.5%) リンテック <7966> [東証P]が続伸。22日の取引終了後、集計中の25年3月期連結業績について、売上高が従来予想の3100億円から3160億円(前の期比14.4%増)へ、営業利益が240億円から245億円(同2.3倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、好材料視された。洋紙事業を除く事業が総じて堅調に推移していることが売上高・営業利益を押し上げたという。なお、最終利益は洋紙事業に関して固定資産の減損損失約77億円を特別損失として計上することから、170億円から140億円(同2.7倍)へ下振れて着地したようだ。 ■ダイフク <6383> 3,551円 (+64円、+1.8%) ダイフク <6383> [東証P]が続伸。為替市場でドル安・円高の進行が一服していたことが追い風となったもよう。また、22日にインドの自動化ニーズに応える新工場が稼働したと発表していたことも買い手掛かりとなったようだ。この新工場では食品・化学・機械・ゴム製品などの製造業向け、小売り・運輸・倉庫などの流通業向けに、自動倉庫や高速搬送台車、コンベヤなどの製造を行い、同国での生産品目の拡充を進める考え。顧客へのリードタイム短縮や地域に密着した製品開発・サービス体制を整えることで、同国市場での事業拡大を図るとしている。 ■コメリ <8218> 3,085円 (+50円、+1.7%) コメリ <8218> [東証P]が4日続伸。22日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を前期比3.1%増の3910億円、営業利益を同4.9%増の235億円と発表。配当予想も前期比2円増の56円に増額しており、これらが好感され買われた。同時に発表した25年3月期決算は売上高が前の期比2.3%増の3791億9200万円、営業利益が同1.4%増の223億9600万円だった。猛暑の影響でエアコンや扇風機が好調だったほか、防災用品、カー・レジャー用品が堅調。農業向けの肥料や農薬も堅調だった。また、米不足の影響で贈答用米袋や玄米保冷庫の需要が増加した。 ■北海電 <9509> 652.4円 (+10円、+1.6%) 北海道電力 <9509> [東証P]が3日続伸。北海道新聞電子版が23日未明、「原子力規制委員会は北海道電力泊原発3号機(後志管内泊村)の安全対策が新規制基準に適合しているとする審査書案を30日にも了承する方針を固めた」と報じた。事実上の審査合格となるという。再稼働への審査の合格により、今後の収益にポジティブな影響をもたらすとの見方から、同社株に買いが集まったようだ。 ■クイック <4318> 1,942円 (+27円、+1.4%) クイック <4318> [東証P]が続伸。22日の取引終了後、集計中の25年3月期連結業績について、売上高が従来予想の316億7000万円から325億100万円(前の期比10.2%増)へ、営業利益が44億9000万円から45億3300万円(同8.7%減)へ、純利益が35億1000万円から35億8300万円(同2.2%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。グループの注力領域である建設や電気・機械、自動車、IT分野に加え、医療・福祉分野でも採用ニーズが旺盛であったことや、飲食業や販売業、サービス業でもインバウンド需要の拡大などを背景に企業の人手不足感は高止まりしており、これを受けて主力の人材サービス事業やリクルーティング事業を中心に売上高が順調に推移したという。また、業績上振れに伴い、期末配当予想を47円から49円に増額し、年間配当を96円にするとあわせて発表した。 ※23日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース