株価指数先物【引け後】 エヌビディアとASMLの悪材料で-1σに接近

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先物

大阪6月限
日経225先物 33920 -440 (-1.28%)
TOPIX先物 2500.0 -16.5 (-0.65%)

 日経225先物(6月限)は前日比440円安の3万3920円で取引を終了。寄り付きは3万4310円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万4490円)にサヤ寄せする動きにならず、やや売り先行で始まった。直後につけた3万4320円を高値にショート優勢となり、前場中盤にかけて3万4100円を割り込んだ。

 ランチタイムでは3万4030円~3万4100円処で保ち合いを継続。3万4000円近辺での底堅さは意識されていたが、後場に入りレンジを下抜くと、3万3680円まで売られる場面もみられた。終盤にショートカバーにより下げ幅を縮めたものの、3万4000円は回復できなかった。

 日経225先物は、朝方はエヌビディアの時間外取引での急落がショートに向かわせた。同社が中国向けに設計したAI半導体「H20」が米政府の輸出規制の対象になったとして、第1四半期に最大で55億ドルの費用を計上すると発表。この影響でアドバンテスト<6857>[東証P]やディスコ<6146>[東証P]など半導体株の下げが日経平均型の重荷になった。

 後場はオランダの半導体製造装置メーカーであるASMLホールディングの決算発表を受けて半導体株への売りが一段と強まるなど、悪材料が重なったことが短期的なショートを強めた形である。日経225先物はこの影響により一時3万3680円まで売られ、ボリンジャーバンドの-1σ(3万3640円)水準まで下げている。

 同バンドが支持線として意識されるものの、グローベックスのNYダウ先物は300ドル、ナスダック100先物は400ポイント下落している。エヌビディアとASMLホールディングの下げの影響で16日の米国市場が大きく下落するようだと、-1σを割り込んでくる可能性はあるだろう。

 ただし、ナイトセッションで同バンドがサポートとして機能するようであれば、ショートカバーを誘う動きに向かわせそうだ。足もとの需給でロングは積み上がっておらず、スキャルピング中心ながらもショートに傾いている状況であろう。-1σをサポートに3万4000円処で底堅さをみせてくる局面ではロングでの対応となりそうだ。

 NT倍率は先物中心限月で13.56倍に低下。25日移動平均線(13.56倍)が支持線として機能する形で13.63倍まで戻す場面もあったが、後場のASMLホールディングの決算を受けたハイテク株の一段安の影響から、NTショートが勢いを増したようだ。ただし、25日線辺りでの底堅さがみられるようなら、NTショートの巻き戻しの動きに向かわせよう。

 手口面(6月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万7643枚、ソシエテジェネラル証券が1万4049枚、バークレイズ証券が2713枚、サスケハナ・ホンコンが2630枚、SBI証券が2310枚、モルガンMUFG証券が2069枚、JPモルガン証券が1856枚、野村証券が1520枚、日産証券が1453枚、ゴールドマン証券が1399枚だった。

 TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万2420枚、ソシエテジェネラル証券が1万6180枚、バークレイズ証券が8156枚、JPモルガン証券が4443枚、ゴールドマン証券が4029枚、モルガンMUFG証券が3498枚、SMBC証券が1916枚、ビーオブエー証券が1725枚、野村証券が1455枚、BNPパリバ証券が1447枚だった。

株探ニュース

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