外為サマリー:143円ちょうど近辺で推移、米株先物弱含み警戒感くすぶる
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15日の東京外国為替市場のドル円相場は、午後3時時点で1ドル=143円06銭前後と前日の午後5時時点に比べて横ばいとなっている。 トランプ米大統領が14日、自動車・部品への追加関税を巡り、米国内に製造移転をするメーカーに対して支援策を検討していることを明らかにした。関税政策を巡る投資家の過度な警戒感が和らいだほか、15日は日本国内では為替決済が集中する「5・10日(ごとおび)」とあって輸入企業の実需のドル買い観測が広がった。ドル円相場は一時1ドル=143円60銭に迫る水準までドル高・円安に振れた。一方で、米政権による関税政策の実施で世界景気が後退するリスクは引き続き意識され、上値を追ってドルを買い上がる姿勢は限られた。時間外取引で米株価指数先物が小幅に下落するなか、日本国内では長期金利に上昇圧力が掛かり、日米金利差が縮小するとの見方をもとにしたドル売り・円買いを誘発した。午後2時前には一時142円90銭台まで軟化する場面があった。週内には日米関税交渉が予定されているほか、加藤勝信財務相が出席する意向を示した世界銀行・国際通貨基金(IMF)会合にあわせて、日米財務相会談が行われるとの思惑もあって、次第に様子見ムードが広がった。 ユーロは対ドルで1ユーロ=1.1351ドル前後と前日に比べて0.0038ドル程度のユーロ安・ドル高。対円では1ユーロ=162円37銭前後と同57銭程度のユーロ安・円高で推移している。 出所:MINKABU PRESS