話題株ピックアップ【夕刊】(2):USMH、ハイデ日高、ミニストップ

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■USMH <3222>  916円   +36 円 (+4.1%)  本日終値
 ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス<3222>が4日続伸し、年初来高値を連日で更新した。同社は10日の取引終了後、25年2月期の連結決算発表にあわせ、26年2月期の業績予想を開示した。今期の売上高予想は前期比20.8%増の9798億円、最終利益予想は同48.1%増の12億円とした。25年2月期の業績が計画を上振れして着地したことも相まって、買い安心感が広がったようだ。傘下のマルエツやいなげやで増収・営業増益を予想。カスミは営業黒字への転換を計画する。25年2月期の売上高は前の期比14.8%増の8112億7300万円、最終利益は同19.6%減の8億1000万円だった。減損損失を計上しながらも、いなげやの統合による効果が出て、最終損益は赤字予想から一転して黒字で着地した。

■ハイデイ日高 <7611>  2,920円   +105 円 (+3.7%)  本日終値
 ハイデイ日高<7611>が後場終盤になって上げ幅を拡大。午後3時ごろに発表した25年2月期単独決算が、売上高556億2900万円(前の期比14.1%増)、営業利益55億1400万円(同18.9%増)となり、従来予想の売上高520億円、営業利益52億円を上回って着地したことに加えて、26年2月期も売上高600億円(前期比7.9%増)、営業利益60億円(同8.8%増)と連続増収増益を見込むことが好感された。25年2月期は、各種販促キャンペーンの実施や期間限定の人気メニューの投入、コロナ禍で短縮した営業時間の延長、北関東への出店に積極的に取り組んだことなどが奏功。また、5月及び12月に実施した価格改定後も来店客数が伸長し、利用単価も上昇したことが寄与した。続く26年2月期は、20店舗の新規出店(退店5店舗)を予定しているほか、期間限定メニューの投入や既存メニューのブラッシュアップに取り組むことで、食材価格の上昇や物価高による販管費の増加を吸収する方針だ。

■ミニストップ <9946>  1,800円   +60 円 (+3.5%)  本日終値
 ミニストップ<9946>が続伸。同社は10日取引終了後、26年2月期通期の連結業績予想を公表。営業損益の見通しを12億円の黒字(前期は34億8600万円の赤字)としていることが買い手掛かりとなったようだ。営業総収入は前期比10.9%増の970億円を見込む。国内事業では経営者指導改革を推し進め、ベトナム事業についてはカテゴリーマネジメントに基づくMD(マーチャンダイジング)政策の再設計と実証に基づく個店モデルの水平展開に取り組むとしている。

■タマホーム <1419>  3,725円   +105 円 (+2.9%)  本日終値
 タマホーム<1419>は売り買い交錯。10日取引終了後に24年6月~25年2月期連結決算を発表し、売上高は1238億8700万円(前年同期比18.8%減)、営業損益は49億3900万円の赤字(前年同期14億5900万円の黒字)だった。期初の受注低迷期の物件が計上されるタイミングにあたり、注文住宅の引き渡し棟数が減少した。通期の減収減益見通しに変更はない。第4四半期偏重の傾向があるという。第3四半期時点で営業赤字となったものの、通期の黒字見通しを据え置いたこともあり強弱観が対立したようだ。

■トヨタ自動車 <7203>  2,420円   -123 円 (-4.8%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>が急反落。トランプ米政権による関税政策と対中強硬姿勢を受けて投資家のリスク許容度が低下するなか、時間外取引において米長期金利に上昇圧力が掛かっている。ドル資産の下落を警戒する流れとなり、足もとではリスク回避目的の円買い需要が拡大。ドル円相場は一時1ドル=142円台までドル安・円高に振れた。自動車関税と円安一服の影響で、自動車メーカー全般に今期の業績を巡る不透明感が一段と強まっており、トヨタ株に再び強い下押し圧力が掛かっている。日産自動車<7201>やホンダ<7267>、SUBARU<7270>も売りを浴びる展開となった。

■アドバンテスト <6857>  5,632円   -271 円 (-4.6%)  本日終値
 アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>など半導体製造装置大手が揃って下値を探る展開。両銘柄とも前日は大きくリバウンドに転じたが、再びリスク回避目的の売りに晒されている。前日の米国株市場では米国と中国の貿易戦争が激化するとの思惑から、主力株をはじめ広範囲に売りが広がり、特に対中輸出規制の影響を受ける半導体セクターの下げが大きくなった。エヌビディアなどが急落し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)の下落率はほぼ8%に達した。東京市場でもエヌビディア関連に位置付けられるアドテストやディスコなどを中心に、半導体関連株は米株市場に追随する動きを強いられている。

■ファーストリテイリング <9983>  45,530円   -950 円 (-2.0%)  本日終値
 ファーストリテイリング<9983>が反落。10日の取引終了後、25年8月期の連結業績予想について、売上高は3兆4000億円(前期比9.5%増)の従来見通しを据え置きつつ、営業利益を5300億円から5450億円(同8.8%増)へ、純利益を3850億円から4100億円(同10.2%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を225円から240円(年480円)へ引き上げたが、下期の業績予想を引き下げたことが嫌気された。上方修正は、国内・欧州のユニクロ事業で冬物商品の販売が好調に推移し想定を上回ったことが要因。一方、下期は中国大陸に香港、台湾を含むグレーターチャイナの苦戦や米国の相互関税、追加関税の影響を試算し、従来予想より事業利益ベースで約100億円下振れると予想している。2月中間期は売上高1兆7901億円(前年同期比12.0%増)、営業利益3042億1700万円(同18.3%増)、純利益2335億6600万円(同19.2%増)だった。国内ユニクロ事業では気温に合わせて戦略的に商品を準備し、マーケティングを強化したことや、インバウンド販売が好調で過去最高の業績となった。海外では北米、欧州を中心に新規出店が成功した一方、中国大陸のユニクロ事業やジーユー事業が苦戦し、グレーターチャイナは減収減益だった。

■OSG <6136>  1,546.5円   -9.5 円 (-0.6%)  本日終値
 OSG<6136>は反落。10日取引終了後に24年12月~25年2月期連結決算を発表。売上高は前年同期比2.9%増の377億7700万円、営業利益は同5.3%減の38億8400万円だった。値上げの影響が出始めたことで国内が増収増益となったほか、中華圏の回復でアジアも増収に。ただ、各種費用の増加もあり全体の利益は減少した。通期で増収増益を見込んでいるだけに、決算内容がネガティブ視されているようだ。なお、あわせて自社株買いの実施を発表した。取得上限は350万株(自己株式を除く発行済み株数の4.12%)、または50億円。期間は4月11日から8月29日まで。

■WACUL <4173>  375円   +80 円 (+27.1%) ストップ高   本日終値
 WACUL<4173>がストップ高。10日の取引終了後、TBSホールディングス<9401>がWACULに対し、株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。TOB価格は1株502円で、WACULの株価はこれにサヤ寄せをする流れとなった。買付予定数の下限は518万200株(所有割合66.51%)で、上限は設定しない。買付期間は11日から5月29日まで。TOB成立後、所定の手続きを経てWACULは上場廃止となる見通し。コンテンツの価値最大化に向けた戦略を進めるTBSHDはWACULを傘下に収め、マーケティング機能の強化を加速させる方針。東京証券取引所は4月10日、WACULを監理銘柄(確認中)に指定した。

■ファンデリー <3137>  401円   +80 円 (+24.9%) ストップ高   本日終値
 ファンデリー<3137>が急伸。同社は10日の取引終了後、イオン<8267>グループにおいて国産ハイブランド冷食「旬をすぐに」の販売を開始し、60店舗に導入されたと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。5月9日までに新たに330店舗での販売開始も決定しているという。





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