【↑】日経平均 大引け| 急反発、米相互関税一時停止で全面高商状 (4月10日)

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市況

日経平均株価
始値  32321.21
高値  34639.39(15:00)
安値  32320.66(09:00)
大引け 34609.00(前日比 +2894.97 、 +9.13% )

売買高  27億4921万株 (東証プライム概算)
売買代金  5兆5949億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は急反発、歴代2位の上げ幅で切り返す
 2.米国が相互関税一時停止を発表、投資家心理改善
 3.米株市場は急騰、NYダウは過去最大の上げ幅記録
 4.東京市場も全面高商状、急速な円安進行も追い風
 5.99%の銘柄が値上がり、売買代金5.6兆円と高水準

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前日比2962ドル高と5日ぶりに急反発した。米政権が相互関税を一部の国・地域で90日間停止すると表明し買いが殺到した。

 東京市場では、文字通りの全面高商状となり、日経平均株価は歴代2位となる2900円近い上昇で3万4000円台後半まで一気に水準を切り上げた

 10日の東京市場は、前日までのリスクオフ相場の反動で半導体関連や自動車などの輸出株のほか、ここ大きく売り込まれた銀行など幅広い銘柄が一斉に買い戻される展開となった。前日にトランプ米政権が相互関税の上乗せ分について日本を含む一部の国と地域に対し90日間停止することを発表した。これを受け米国株市場では、米経済や世界経済へのダメージが緩和されるとの思惑から買いが集まり、NYダウが過去最大の上げ幅を記録。また、マグニフィセントセブンなど大手IT株をはじめハイテクセクターへの買いが特に目立ち、ナスダック総合株価指数はダウを大きく上回る上昇率を記録した。東京市場もこれを引き継ぎ全面高様相に。急速な円安も追い風となった。個別株の売買代金上位100銘柄はすべて上昇、値上がり銘柄数は全体で1600を上回り、プライム市場の99%の銘柄が高くなった。また、売買代金は5兆6000億円近くに膨らんでいる。

 個別では、断トツの売買代金をこなした三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが大きく上値を伸ばし、三菱重工業<7011>も物色人気。ディスコ<6146>、アドバンテスト<6857>なども売買代金を膨らませ値を飛ばした。トヨタ自動車<7203>、ソニーグループ<6758>が値を上げ、ソフトバンクグループ<9984>も大きく切り返した。キオクシアホールディングス<285A>は値上がり率トップとなった。古野電気<6814>が急騰、フジクラ<5803>の上げ足も目立つ。このほか、ラウンドワン<4680>、楽天銀行<5838>などが大きく水準を切り上げた。
 半面、サイゼリヤ<7581>、エービーシー・マート<2670>が値を下げたほか、マニー<7730>も売りに押された。コシダカホールディングス<2157>が値を下げ、ZOZO<3092>もやや軟調だった。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、東エレク <8035>、アドテスト <6857>、SBG <9984>、TDK <6762>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約932円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はZOZO <3092>、東電HD <9501>、三菱自 <7211>、マツダ <7261>、中部電 <9502>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約2円。うち2円はZOZO1銘柄によるもの。

 東証33業種のすべての業種が上昇。上昇率の大きかった上位5業種は(1)非鉄金属、(2)電気機器、(3)その他製品、(4)機械、(5)保険業。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)パルプ・紙、(2)医薬品、(3)食料品、(4)倉庫運輸関連、(5)水産・農林業。

■個別材料株

△大林組 <1802> [東証P]
 25年3月期業績は計画上振れで着地。
△Syns <290A> [東証G]
 航空自衛隊の入札案件を受注。
△セブン&アイ <3382> [東証P]
 上限15.4%の自社株買いを材料視。
△フジHD <4676> [東証P]
 村上世彰氏長女の買い増しが続く。
△フジクラ <5803> [東証P]
 米株急落の一服受けたショートカバーの買い。
△リクルート <6098> [東証P]
 相互関税の一時停止で米経済への懸念緩和。
△インスペック <6656> [東証S]
 半導体パッケージ基板検査装置の大型受注を獲得。
△メイコー <6787> [東証P]
 ベトナム関税への過度な懸念が後退。
△アドテスト <6857> [東証P]
 米半導体株高受け買い戻し急。
△トヨタ <7203> [東証P]
 米株急騰と為替の円安が追い風材料。

▼ABCマート <2670> [東証P]
 今期業績見通しはコンセンサス下振れ。
▼サイゼリヤ <7581> [東証P]
 米価格高騰で25年8月期経常利益予想を下方修正。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)キオクシア <285A>、(2)MARUWA <5344>、(3)古野電 <6814>、(4)フジクラ <5803>、(5)SWCC <5805>、(6)THK <6481>、(7)ラウンドワン <4680>、(8)楽天銀 <5838>、(9)トリケミカル <4369>、(10)ルネサス <6723>。
 値下がり率上位8傑は 値下がり率上位8傑は(1)マニー <7730>、(2)ABCマート <2670>、(3)サイゼリヤ <7581>、(4)コシダカHD <2157>、(5)ZOZO <3092>、(6)ベル24HD <6183>、(7)富士ソフト <9749>、(8)ID&EHD <9161>。


【大引け】

 日経平均は前日比2894.97円(9.13%)高の3万4609.00円。TOPIXは前日比190.07(8.09%)高の2539.40。出来高は概算で27億4921万株。東証プライムの値上がり銘柄数は1623、値下がり銘柄数は8となった。東証グロース250指数は613.64ポイント(40.55ポイント高)。

[2025年4月10日]


株探ニュース

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