話題株ピックアップ【夕刊】(3):アドヴァンG、SGHD、中外薬

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■アドヴァングループ <7463>  744円   -29 円 (-3.8%)  本日終値
 アドヴァングループ<7463>が反落。8日の取引終了後に発表した26年3月期連結業績予想で、営業利益28億2000万円(前期比10.5%減)と2ケタ減益を見込むことが嫌気された。世界経済の先行き不透明感が強いことから、売上高は185億円(同0.1%減)と前期並みを予想。一方で、物価高や賃金上昇などの販管費増を見込むことから減益予想としたとしている。なお、25年3月期決算は、売上高185億1800万円(前の期比8.8%減)、営業利益31億5000万円(同20.0%減)だった。円安による仕入れコストの上昇に加え、職人不足や2024年問題の影響などにより一部大型案件の工期の遅れや見直しがあり、営業利益は従来予想の41億円を下回って着地した。

■SGホールディングス <9143>  1,420.5円   -49.5 円 (-3.4%)  本日終値
 SGホールディングス<9143>が3日続落。同社は8日にデリバリー事業の月次取扱個数の速報値を開示した。3月の合計取扱個数は前年同月比2.7%減の1億1500万個と、前年割れが続き、嫌気されたようだ。飛脚宅急便は同2.7%減の1億1100万個となった。

■中外製薬 <4519>  6,359円   -183 円 (-2.8%)  本日終値
 中外製薬<4519>や武田薬品工業<4502>、第一三共<4568>、住友ファーマ<4506>などが安い。トランプ米大統領が医薬品への大規模な追加関税を近く発表すると述べたことが、日本時間この日午前に複数のメディアが伝えた。医薬品セクターの中でも個別で材料が出た中小型株を中心に高いものもあるが、主力どころの銘柄は報道を受けて軒並み売られている。

■トヨタ自動車 <7203>  2,365.5円   -63 円 (-2.6%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>やSUBARU<7270>が後場に一段安となった。トランプ米政権の相互関税が日本時間9日午後1時1分に発動した。マーケットでは悪材料出尽くしとの受け止めは広がらず、世界経済に対する悪影響が引き続き警戒されている。発動後に外為市場ではドル売り・円買い圧力が掛かり、ドル円相場は1ドル=144円台まで円高に振れた。米国が輸入する自動車に対しては先行して25%の追加関税が発動していたが、足もとの円高進行と世界景気の減速懸念が自動車株の重荷となっているようだ。日産自動車<7201>やホンダ<7267>も下値を再び探る展開。マツダ<7261>も軟調に推移している。

■ジャムコ <7408>  1,775円   -13 円 (-0.7%)  本日終値
 ジャムコ<7408>は8日の取引終了後、集計中の25年3月期連結業績について、売上高が従来予想の869億円から791億円(前の期比23.6%増)へ、営業利益が78億1000万円から71億3000万円(同3.0倍)へ下振れて着地したようだと発表したが、織り込み済みとの見方が強く、地合い悪のなか底堅い動きとなった。エアライン向けスペアパーツ販売やエアライン向け既存機の改修事業は好調だったものの、ボーイングによる品質問題及びストライキの影響などから777型機の生産スケジュール遅延や787型機の増産計画の遅れがあったほか、材料部品の一部入荷遅れなども響いた。なお、純利益は為替差益の影響などで34億9000万円から36億6000万円(同2.1倍)へ上振れて着地したようだ。

■VIXETF <318A>  1,700円   +290 円 (+20.6%) 一時ストップ高   本日終値
 VIX短期先物指数ETF<318A>が一時ストップ高となった。同ETFは円換算した「S&P500VIX短期先物指数超過リターン」を対象指標とするETF(上場投資信託)。指標の構成要素であるVIX先物は、相場の変動性が高まると上昇する米VIX指数を原資産とする。8日の米国市場において、VIX指数は52台と前の日の低下が一服して再び上昇した。トランプ米政権からは中国に対し合計で104%の関税を課す方針が伝わり、今後も相場のボラティリティが一段と高まることが警戒されているようだ。これを受け、VIXETFを物色する姿勢が広がった。

■売れるG <9235>  493円   +80 円 (+19.4%) ストップ高   本日終値
 売れるネット広告社グループ<9235>はストップ高。8日取引終了後、子会社の売れる越境EC社が中国ネット大手バイトダンスの協力を受け、「中国TikTokライブコマース」市場への本格参入を開始したと発表。これを材料視した買いが膨らんだ。日本企業が中国市場へスムーズかつ効果的に参入できる新たな販路を提供する。中国版TikTok「抖音(ドウイン)」で、バイトダンス公認の影響力があるKOL(Key Opinion Leader)を起用し、ライブ配信とショート動画で商品をダイレクトに紹介。KOLのキャスティングから配信設計、販売分析までワンストップで支援する体制を整えているという。

■セルシード <7776>  547円   +80 円 (+17.1%) ストップ高   本日終値
 セルシード<7776>やケイファーマ<4896>など再生医療関連に高いものが目立つ。クオリプス<4894>が8日の取引終了後、厚生労働省に対して虚血性心筋症による重症心不全を適応としたヒト(同種)iPS細胞由来心筋細胞シートの再生医療等製品製造販売承認申請を行ったと発表。これを受けて同社株がストップ高の8950円でカイ気配となっているほか、他の再生医療関連銘柄に物色が波及している。両社のほかジェイホールディングス<2721>、Heartseed<219A>なども大幅高。

■シンカ <149A>  1,071円   +50 円 (+4.9%)  本日終値
 シンカ<149A>が急伸し1000円の大台に乗せた。8日の取引終了後に、アラブ首長国連邦ドバイ在住の個人投資家ヴォイチェフ・ヤクブ・ポドバス氏が同社株を買い増し、筆頭株主となったことが明らかとなり、これを手掛かり視した買いが入ったようだ。同日提出された変更報告書(報告義務発生日1日)によると。ポドバス氏の保有割合は15.75%となり、3月4日提出の同報告書に記載された保有割合9.83%から上昇。同社社長の江尻高宏氏の保有割合を上回った。ポドバス氏の保有目的は純投資となっている。

■市進ホールディングス <4645>  405円   +5 円 (+1.3%)  本日終値
 市進ホールディングス<4645>が続伸。8日の取引終了後に発表した26年2月期の連結業績予想で、売上高185億9200万円(前期比0.7%増)、営業利益9億2300万円(同0.5%増)、純利益3億2100万円(同1.2%増)と増収増益を見込むことが好感された。学習塾事業で合格実績の向上、合格率の向上、集客力の強化を最重要テーマとしてブランド価値の向上に取り組むほか、介護福祉サービス事業は売上高がグループ全体の20%となることを目指して事業拡大を図る。なお、25年2月期決算は、売上高184億5900万円(前の期比2.8%増)、営業利益9億1800万円(同2.5%減)、純利益3億1700万円(同12.7%減)だった。

●ストップ高銘柄
 日本オーエー研究所 <5241>  1,335円   +300 円 (+29.0%) ストップ高   本日終値
 ケイファーマ <4896>  664円   +100 円 (+17.7%) ストップ高   本日終値
 ZenmuTech <338A>  5,080円   +705 円 (+16.1%) ストップ高   本日終値
 など、6銘柄

●ストップ安銘柄
 なし





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