午後:債券サマリー 先物は反発、長期金利は1.520%で推移

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市況

 7日の債券市場で、先物中心限月3月限は反発した。日経平均株価が一時800円を超す下げとなるなど、投資家のリスク許容度が低下するなかで、安全資産となる国債の買い需要が高まった。

 米国で半導体株が大幅安となり、ナスダック総合株価指数が2%を超す下げとなった。米国の景気減速懸念もくすぶるなかで、7日の東京市場では日経平均株価が3万7000円台を割り込んだ。連合が6日に発表した傘下の労働組合による今年の春闘での要求賃上げ率が、平均で6%を上回る水準となった。賃上げがインフレ圧力を高め、日銀が利上げに踏み切りやすくなるとの見方から、先物はマイナス圏に沈む場面があったが、下値を探る姿勢は限られてプラスに転じた。「賃上げによる人件費の増加で企業の設備投資意欲が低下すれば、国内景気を冷やしかねない」(国内証券会社のストラテジスト)との声もあった。

 午後は方向感を欠く展開だった。日本時間7日夜に2月の米雇用統計の公表を控えている。実業家のイーロン・マスク氏主導で進む米国の政府職員のリストラが、雇用指標に及ぼす影響に注目が集まるなか、持ち高調整目的の売買が主体となった。

 先物3月限は前営業日比14銭高の138円62銭で取引を終えた。新発10年債利回り(長期金利)は午後3時時点で同0.005ポイント高い1.520%で推移。朝方に1.530%まで上昇した後、1.500%まで低下する場面があったが、再び上昇圧力が掛かった。


出所:MINKABU PRESS

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