午後:債券サマリー 先物は続落、10年債入札は弱い結果に
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4日の債券市場で、先物中心限月3月限は続落。前日の米債券高を手掛かりに買いが先行したものの、この日に実施された10年債入札が弱い結果となったことを受けて下げに転じた。 米サプライマネジメント協会(ISM)が3日発表した2月の製造業景況感指数が50.3と前月(50.9)から低下したことなどを背景に、同日の米長期債相場が続伸(金利は低下)した流れが東京市場に波及。日経平均株価が反落してスタートし、投資家のリスク回避姿勢が強まったこともあり、債券先物は朝方に139円58銭まで上伸する場面があった。ただ、日銀の追加利上げ観測が依然としてくすぶっていることから買いは続かず。午後に入って10年債入札の結果が明らかになると、先物はマイナス圏に沈み一時139円17銭まで軟化した。その後は下げ渋る動きとなったものの、5日に予定される内田真一日銀副総裁の講演に対する警戒感などから戻りは鈍かった。なお、10年債入札の結果は小さければ好調とされるテール(平均落札価格と最低落札価格の差)が21銭と前回(2月4日)の3銭から拡大し、投資家需要の強弱を反映する応札倍率は2.66倍と前回の3.18倍を下回った。 先物3月限の終値は、前日比11銭安の139円33銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、午後3時時点で前日比0.010%上昇の1.420%で推移している。 出所:MINKABU PRESS