株価指数先物【寄り前】 レンジ下限ながら積極的なロングは入りにくい

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先物

大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 37960 -280 (-0.73%)
TOPIX先物 2706.5 -19.0 (-0.69%)
シカゴ日経平均先物 37955 -285
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 25日の米国市場はNYダウが上昇した一方で、 S&P500、ナスダックは下落。2月の米消費者信頼感指数は98.3と前月比7ポイント低下し、市場予想(102.5程度)を下回った。米景気減速懸念が重荷となり、NYダウは下落に転じる場面もみられた。ただし、2024年11月~25年1月期決算で売上高と一株利益が予想を上回ったホーム・デポが買われたほか、アムジェンやトラベラーズ、プロクター・アンド・ギャンブルなどディフェンシブ株が上昇し、NYダウを支えた。

 ナスダックは4日続落した。トランプ米政権が、日本とオランダの当局者と会談し、中国で行う半導体装置メンテナンスの制限について協議したと報じられた。半導体の対中規制を強化する方針が伝わり、主力ハイテク株の持ち高圧縮に向かわせたようである。

 そのほかのNYダウ構成銘柄では、ウォルマート、シャーウィンウィリアムズ、シスコシステムズが買われた。半面、エヌビディア、マイクロソフト、ゴールドマン・サックス・グループ、JPモルガン・チェース、アップルが下落。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比285円安の3万7955円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中比190円安の3万8050円で始まり、3万7990円まで下落した後はリバウンドをみせ、一時3万8320円とプラスに転じた。ただし、米国市場の取引開始後に下へのバイアスが強まり、中盤にかけて3万7670円まで下げ幅を広げる場面もみられた。売り一巡後は終盤にかけてショートカバーが入ったが、3万7960円と節目の3万8000円を割り込んでナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まりそうだ。ナイトセッションで一時プラスに転じたが、ボリンジャーバンドの-2σ(3万8340円)水準に上値を抑えられる形で、-3σ(3万7680円)まで売られた。-3σでは売られ過ぎが意識されやすく、ショートカバーに向かわせるものの、バンドは拡大傾向をみせてきており、下向きで推移する-2σ、-3σに沿った調整のなかでは、リバウンド狙いのロングは入りにくいだろう。

 昨年10月以降のレンジ下限水準に到達しており、積極的なショートは仕掛けづらいだろうが、米テック株の調整が強まるなかで、早い段階で-2σを上回ってこないと、これまでの3万7500円~4万0500円辺処のレンジを下抜けてくる可能性が警戒されやすい。ヘッジ対応のショートが強まる展開も意識され、戻り待ち狙いのショート対応を誘いそうだ。

 そのため、オプション権利行使価格の3万8000円を挟んだ攻防のなか、権利行使価格の3万8375円から3万7625円のレンジを想定する。

 25日の米VIX指数は19.43(24日は18.98)に上昇し、1月10日以来の19.00に乗せてきている。一時21.48まで切り上がってきており、リスク回避姿勢が強まろう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.03倍に低下した。指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型の重荷となって14.01倍まで低下する場面もみられた。これまでの14.10倍から200日移動平均線(14.22倍)のレンジを下抜け、NTショートに振れやすい状況である。ただし、米国ではエヌビディアの決算を控えており、いったんはNTショートを巻き戻す動きが入る可能性はあろう。

株探ニュース

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