株価指数先物【寄り前】 ハイテク株安でNTショートに振れやすい
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大阪3月限ナイトセッション 日経225先物 38050 -740 (-1.90%) TOPIX先物 2695.5 -39.5 (-1.44%) シカゴ日経平均先物 38020 -770 (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比) 24日の米国市場はNYダウが上昇した一方で、 S&P500、ナスダックが下落。直近2日間で大きく下落したことで、主力株の一角には自律反発狙いの買いが入った。半面、マイクロソフトが人工知能(AI)データセンターの拡大路線を減速させているとの見方が伝わり、AI投資を拡大させているアマゾン・ドット・コム やAI向け半導体を手掛けるエヌビディア 、ビッグデータ分析のパランティア・テクノロジーズ などハイテク株への売りが強まった。 NYダウ構成銘柄では、ナイキ やトラベラーズ 、ベライゾン 、ボーイング 、ウォルト・ディズニー 、アムジェン が上昇。一方で、ハイテク株のほかウォルマート 、JPモルガン・チェース 、ユナイテッドヘルス・グループ が売られた。 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比770円安の3万8020円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中比20円高の3万8810円始まり、直後につけた3万8870円を高値に3万8760円~3万8860円辺りで保ち合いを継続。21日の米国市場の取引開始後にレンジを下抜け、一時3万8050円まで下げ幅を広げた。祝日取引では3万8360円辺りでの攻防をみせていたが、24日の米国市場の取引開始後に下へのバイアスが強まり、3万7870円まで急落。終盤にかけて下げ幅を縮め、3万8050円でナイトセッションの取引を終えた。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、ギャップダウンで始まりそうだ。ヘッジ対応のショートが強まりやすく、ヘッジの動きが新たなショートの動きにつながるなか、押し目狙いのロングは入りにくいだろう。まずは売り一巡後の底堅さを見極めることになりそうだ。 日経225先物はナイトセッションで一時3万7870円まで売られ、ボリンジャーバンドの-3σ(3万7840円)水準まで下げたことで、いったんは売られ過ぎが意識される水準まで下落した。自律反発狙いの動きも入りやすいところだが、米国ではAI投資の減速懸念によりハイテク株の持ち高を圧縮する動きが強まっており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷になりそうだ。 そのため、オプション権利行使価格の3万8000円を中心とした上下の権利行使価格となる3万7875円から3万8375円辺りのレンジを想定する。早い段階で-2σを回復してくるようだと、200日移動平均線が位置する3万8550円辺りをターゲットとしたロング対応に向かわせよう。 24日の米VIX指数は18.98(21日は18.21)に上昇した。21日に2月3日以来となる18.00を上回っており、抵抗線として機能していた75日線(16.03)、25日線(16.12)、200日線(16.38)を一気に上抜いて終えていた。24日は一時20.24まで上昇する場面もみられており、リスク回避姿勢が強まろう。 21日のNT倍率は先物中心限月で14.18倍(20日は14.14倍)に上昇した。一時14.10倍に低下する場面もみられたが、足もとのレンジ(14.10~14.22倍)下限に到達し、NTショートを巻き戻す動きに向かわせたようだ。本日はハイテク株主導の下落が警戒され、再びレンジ下限を想定したNTショートに振れやすくなりそうだ。 株探ニュース