14日の株式相場見通し=利益確定売り優勢か、欧米株高も円高が重荷
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14日の東京株式市場は売り買い交錯のなか利益確定売りに押される展開か。きょうはオプションSQ算出日にあたるが、寄り後の日経平均株価はSQ値を意識した攻防となる。前日の欧州株市場は総じて上値追い指向を継続、ドイツの主要株価指数であるDAXは4日続伸し、この日も最高値更新を続けた。ロシアとウクライナの停戦合意が近いとの見方が広がるなか、地政学リスクの後退が投資家心理を強気に傾けている。米国株市場でもリスク選好の地合いとなり、NYダウは取引後半に上げ幅を広げ350ドル近い上昇を示した。また、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も大幅高となり、上昇率でダウを上回っている。相互関税について、トランプ米政権は国ごとに調査したうえで個別の対応をとる構えで、即時の関税発動が見送られたことから市場センチメントの改善につながった。また、発表された1月の米生産者物価指数(PPI)は事前コンセンサスを上回ったものの、内訳をみると一部項目で下落しているものも確認され、米長期金利が低下し株式市場にはポジティブ材料となった。欧米株高は東京市場に追い風となるが、日経平均は前日に先物主導で500円近い上昇をみせていたこともあり、きょうは上値の重い展開が予想される。外国為替市場では、1ドル=152円台後半の推移と急速にドル安・円高方向に押し戻されていることで、これも買い手控えムードを助長しそうだ。一方、下値では出遅れた向きの押し目買いが入り、3万9000円台を割り込むような深押しは想定しにくい。 13日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比342ドル87セント高の4万4711ドル43セントと反発。ナスダック総合株価指数は同295.693ポイント高の1万9945.644だった。 日程面では、きょうは対外・対内証券売買契約、3カ月国庫短期証券と5年国債の入札、1月の投信概況など。なお、この日は株価指数オプション2月物の特別清算指数(オプションSQ)の算出日となる。海外では10~12月期ユーロ圏国内総生産(GDP)改定値、1月の米小売売上高、1月の米鉱工業生産・設備稼働率、1月の米輸出入物価指数、12月の米企業在庫など。 出所:MINKABU PRESS