話題株ピックアップ【夕刊】(1):HENNGE、プロト、東京精

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■HENNGE <4475>  1,490円   +300 円 (+25.2%) ストップ高   本日終値
 HENNGE<4475>はストップ高。4日取引終了後に10~12月期(第1四半期)連結決算を発表。売上高が前年同期比31.1%増の25億1000万円、営業利益が同37.3%増の5億2900万円となっており、これを好感した買いが膨らんだ。主力のクラウドセキュリティーサービス「HENNGE One」が引き続き伸びた。契約企業数は3063社(前期第1四半期2678社)、契約ユーザー数は261万4454人(同239万8871人)となった。

■プロトコーポレーション <4298>  1,580円   +300 円 (+23.4%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 プロトコーポレーション<4298>がストップ高の1580円に買われた。4日の取引終了後、MBOの一環として、筆頭株主であり創業家一族の資産管理会社である夢現の完全子会社でプロトの横山博一会長が代表取締役を務めるフォーサイト(名古屋市中区)が、同社株の非公開化を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格2100円へサヤ寄せする格好となっている。非公開化により、短期的な利益や分配にとらわれずに、迅速かつ柔軟な経営判断や機動的な経営資源配分を実現するのが狙い。買付予定数は2503万4226株(下限1156万7000株、上限設定なし)で、買付期間は2月5日から3月21日まで。また、TOB成立後、プロト株は所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は同社株を2月4日付で監理銘柄(確認中)に指定している。なお、プロトは今回のTOBに対し、賛同の意見を表明している。

■東京精密 <7729>  8,719円   +1,500 円 (+20.8%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率2位
 東京精密<7729>は続急伸しストップ高の8719円に買われた。4日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を1450億円から1460億円(前期比8.4%増)へ、営業利益を280億円から285億円(同12.6%増)へ、純利益を230億円から233億円(同20.2%増)へ上方修正したことが好感された。第3四半期時点で、半導体製造装置部門において生成AI関連の半導体パッケージ向け加工装置やメモリ半導体向け検査装置需要のほか、各種半導体デバイスや電子部品の国産化を進める中国需要が底堅さを維持していることが牽引する。なお、第3四半期累計(24年4~12月)決算は、売上高1031億3700万円(前年同期比16.0%増)、営業利益190億7500万円(同32.6%増)、純利益181億2500万円(同70.7%増)と大幅増収増益だった。

■テクノ菱和 <1965>  2,900円   +438 円 (+17.8%)  本日終値
 テクノ菱和<1965>は上げ幅を拡大。午後2時ごろ、25年3月期の連結業績予想について、売上高を830億円から848億円(前期比15.1%増)へ、営業利益を72億円から93億2000万円(同60.9%増)へ、純利益を52億5000万円から69億7000万円(同54.7%増)へ上方修正したことが好感された。好調な受注高や手持ち工事の順調な進捗、メンテナンス工事の売上高の増加などで売上高が計画を上回る見通しであることに加えて、大型工事において施工段階における採算の改善が見込まれることが要因としている。なお、同時に発表した第3四半期累計(24年4~12月)決算は、売上高570億7000万円(前年同期比12.2%増)、営業利益52億4300万円(同78.6%増)、純利益38億9500万円(同70.5%増)だった。

■イリソ電子工業 <6908>  2,981円   +447 円 (+17.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 イリソ電子工業<6908>が急騰、マドを開けて一時20%近い上昇をみせ昨年11月8日ザラ場以来となる3000円大台を回復した。車載用を中心に高い競争力を持つコネクターメーカー大手で、昨年は旧村上ファンド系アクティビストの株式買い増しなどで話題となった経緯もある。株価は約半年にわたり底値ボックス圏での往来を続けていたが、目先もみ合い離脱の動きをみせている。同社は4日取引終了後25年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の43億円から47億円(前期比21%減)に増額した。24年10~12月期決算が会社側想定を上回り、為替の円安メリットなども考慮して通期見通しをアップサイドに修正した。これを好感する形で投資資金が流入した。このほか次世代高速伝送対応製品について顧客と商談を開始し、製品評価中にあることや、コスト競争力強化に向け新たなERP(統合基幹システム)の本格稼働、及び秋田工場竣工に伴う茨城工場の役割の見直しなど構造改革への取り組みについても開示している。

■バンナムHD <7832>  4,389円   +530 円 (+13.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位
 バンダイナムコホールディングス<7832>は後場急伸。この日前引け後、25年3月期連結業績予想について売上高を1兆1500億円から1兆2300億円(前期比17.1%増)へ、営業利益を1600億円から1800億円(同98.5%増)へ上方修正すると発表。あわせて配当予想も22円から71円(前期60円)に大幅増額。更に自社株買いの実施も明らかにし、これらを好感した買いが集まった。第3四半期業績の好調や足もとの市場環境、第4四半期の販売計画などを織り込んだ。自社株買いについては取得上限を800万株(自己株式を除く発行済み株数の1.22%)、または350億円とした。期間は2月6日から5月31日まで。あわせて28年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表した。最終年度に売上高1兆4500億円、営業利益2000億円を目指す。株主還元方針については総還元性向50%以上を基本方針に据え、DOE(株主資本配当率)3.60%を下限に長期的に安定的な配当を実施するとした。

■パナHD <6752>  1,738.5円   +209 円 (+13.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 パナソニック ホールディングス<6752>が急伸。同社は4日の取引終了後、25年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比1.6%増の6兆4038億9700万円、最終利益は同27.8%減の2884億600万円となった。通期の業績予想は売上高の見通しのみ下方修正したものの、利益予想は据え置いた。パナソニック オートモーティブシステムズを昨年12月に持ち分法適用会社とし、連結対象から除外したことを反映したが、オートモーティブを除いたベースでは、売上高と営業利益の見通しを引き上げている。生成AIサーバー向けの電子デバイス・材料が好調に推移し、データセンター向け蓄電システムの増販効果も出た。加えて、グループの再編方針も発表しており、これらを評価した買いが集まった。同社は白物家電事業などの統括会社を発展的に解消し、傘下にある分社を事業会社化する。グループの家電事業を集約した事業会社を設立したうえで、再建を目指す方針。グループ全体での固定費構造改革や収益改善などを通じ、27年3月期までに1500億円以上、29年3月期までに更に1500億円以上の収益改善効果を目指すほか、29年3月期にROE(自己資本利益率)10%以上、調整後営業利益率10%以上を目指す。

■千代田化工建設 <6366>  337円   +37 円 (+12.3%)  本日終値
 千代田化工建設<6366>が後場上げ幅を拡大。正午ごろ、25年3月期の連結業績予想について、売上高を4500億円から4600億円(前期比9.1%減)へ、営業利益を170億円から220億円(前期150億600万円の赤字)へ、最終利益を150億円から220億円(同158億3100万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。米国のゴールデンパスLNGプロジェクトに関して、第1系列に係るEPC(設計・調達・建設)契約の改定を顧客であるゴールデンパスLNGターミナル社と合意したことに加え、上期の海外完工済み案件での追加収益の計上、国内外の進行中案件の着実な進捗などが売上高・利益を押し上げる。なお、同時に発表した第3四半期累計(24年4~12月)決算は、売上高3460億5300万円(前年同期比12.9%減)、営業利益198億1500万円(同11.2%増)、純利益209億600万円(同33.2%増)だった。

■タカラスタンダード <7981>  1,867円   +203 円 (+12.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 タカラスタンダード<7981>は急伸。4日取引終了後に4~12月期連結決算を発表。売上高が前年同期比2.7%増の1843億1600万円、営業利益が同20.1%増の128億7600万円となっており、これを好感した買いが入った。新築集合住宅向けの販売が好調だった。合理化・コストダウンの推進や価格改定効果の継続に加え、リフォーム向けの販売が回復傾向で推移したことも寄与した。なお、通期の増収増益見通しに変更はない。

■ダイヘン <6622>  7,950円   +790 円 (+11.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位
 ダイヘン<6622>が続騰。4日の取引終了後、25年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比22.5%増の1558億2500万円、経常利益は同32.0%増の112億4100万円、最終利益は同32.1%減の76億5300万円だった。最終利益は前期に負ののれん発生益の計上があったため減益となったものの、大幅な増収・経常増益で着地した。更に、立会外での自社株買いの実施も発表しており、好感されたようだ。FA(ファクトリーオートメーション)部門では国内外での自動車関連投資の先送りの影響などを背景に減収・営業減益となったが、受注高はアジアを中心に持ち直しの動きがあって増加した。生成AI用途の先端半導体関連投資が堅調に推移し、プラズマ発生用電源を手掛けるマテリアルプロセシング部門は増収・営業増益となり受注高も伸長。エネルギーマネジメント部門も、配電機器や国内工場受電設備、蓄電池システムが好調に推移し、増収・営業増益となった。加えて同社は4日終値7160円で、5日午前8時45分の東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT‐3)において上限40万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.6%)の自社株買いを実施すると発表。東証の自己株式立会外買付取引情報によると、ダイヘンは上限となる40万株の買い付けを同日に行った。2月14日に自己株式40万株を消却する予定。

株探ニュース

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