話題株ピックアップ【夕刊】(2):村田製、住友商、味の素

投稿:

材料

■佐藤商事 <8065>  1,489円   +79 円 (+5.6%)  本日終値
 佐藤商事<8065>は後場急上昇。午後1時30分ごろ、25年3月期の連結業績予想について、純利益を53億5000万円から55億5000万円(前期比14.3%減)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を34円から39円へ引き上げ、年間配当予想を73円(前期73円)としたことが好感された。売上高2850億円(同4.0%増)、営業利益65億5000万円(同1.1%増)は従来見通しを据え置いたものの、持ち分法による投資利益や受取配当金の増加、政策保有株式の売却を進めたことなどが寄与した。同時に発表した第3四半期累計(24年4~12月)決算は、売上高2148億8800万円(前年同期比4.4%増)、営業利益48億6000万円(同5.7%増)、純利益44億7800万円(同1.0%減)だった。プリント配線基板用積層板の販売に加えて、液晶・半導体向け部材の輸出及び部品販売が堅調に推移した電子事業が業績を牽引した。

■村田製作所 <6981>  2,499.5円   +131.5 円 (+5.6%)  本日終値
 村田製作所<6981>は大幅高で4日ぶりに反発。3日の取引終了後に発表した第3四半期累計(24年4~12月)連結決算が、売上高1兆3314億円(前年同期比6.5%増)、営業利益2341億6100万円(同8.9%増)、純利益2013億2200万円(同15.4%増)と増収増益となったことが好感された。積層セラミックコンデンサー(MLCC)がAIサーバーなどIT関連インフラ向けや車載向けに伸長したほか、スマートフォン向け高周波モジュールなどが増加した。また、円安効果やコンポーネント分野の生産高増加に伴う操業度益により増益となった。25年3月期通期業績予想は、売上高1兆7000億円(前期比3.6%増)、営業利益3000億円(同39.2%増)、純利益2350億円(同30.0%増)の従来見通しを据え置いている。

■住友商事 <8053>  3,489円   +183 円 (+5.5%)  本日終値
 住友商事<8053>が後場上げ幅を拡大。午後1時ごろ、25年3月期の連結業績予想について、最終利益を5300億円から5600億円(前期比44.9%増)へ上方修正したことが好感された。第3四半期までの順調な進捗に加えて、為替前提を含む足もとの事業環境を織り込み、自動車や資源などのセグメントで予想を引き上げた。また、総還元性向40%以上の方針のもと、追加還元を実施予定としており、方法・金額などは今後検討するとしている。同時に発表した第3四半期累計(24年4~12月)決算は、売上高5兆3197億円(前年同期比5.0%増)、最終利益4164億6400万円(同3.1%増)だった。アルミ価格上昇などで資源ビジネスが増加したほか、非資源ビジネスでリース事業や不動産事業、海外発電事業などが好調だった。

■エクサウィザーズ <4259>  494円   +21 円 (+4.4%)  本日終値
 エクサウィザーズ<4259>が大幅高で4日ぶりに反発。この日、DX人材発掘・育成サービス「exaBase DXアセスメント&ラーニング」において、行政向けの新サービス「DIA for 自治体」の提供を開始したと発表しており、好材料視された。同サービスは、経済産業省と情報処理推進機構(IPA)が策定した「デジタルスキル標準」をベースに自治体向けの人材要件をプリセットし、行政機関でも導入しやすい料金体系で提供する。全職員のDXリテラシーの可視化や底上げ、DX担当者の推進スキルの可視化とレベルアップに課題を持つ自治体での活用を想定しているという。

■味の素 <2802>  6,501円   +275 円 (+4.4%)  本日終値
 味の素<2802>が3営業日ぶりに反発。同社は3日取引終了後、25年3月期第3四半期累計(24年4~12月)の連結決算(国際会計基準)を発表。事業利益は前年同期比11.0%増の1382億100万円となり、通期計画の1600億円に対する進捗率は86.4%となった。売上高は同7.8%増の1兆1510億3500万円で着地。主力の調味料・食品が伸びたほか、冷凍食品やヘルスケアなども堅調だった。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。

■大塚商会 <4768>  3,626円   +149 円 (+4.3%)  本日終値
 大塚商会<4768>が3日ぶりに反発した。3日の取引終了後、24年12月期の連結決算発表にあわせ、25年12月期の業績予想を開示。今期の売上高が前期比9.5%増の1兆2130億円、最終利益が同2.8%増の550億円になる見通しを示した。前期に続き最高益の更新を計画する。更に、前期の年間配当を従来の予想から記念配当5円を含めて10円増額し80円としたうえで、今期の年間配当予想を前期比5円増配の85円としており、好感されたようだ。今期はWindows10のサポート終了に伴うパソコンの更新需要や、関連する情報システムの見直しなどが見込まれ、企業のIT投資が底堅く推移すると想定。システムインテグレーション事業とサービス&サポート事業ともに増収を計画する。24年12月期の売上高は前の期比13.3%増の1兆1076億6800万円、最終利益は同12.7%増の534億8100万円だった。

■名古屋銀行 <8522>  7,280円   +270 円 (+3.9%)  本日終値
 名古屋銀行<8522>が後場一段高。同行はきょう午後2時ごろ、25年3月期通期の連結業績予想を修正。経常利益の見通しは従来の173億円から209億円(前期比44.0%増)に引き上げた。経常収益予想も899億円から1005億円(同0.8%減)に上方修正。貸出金利息及び有価証券利息配当金の増加により資金利益が当初予想を上回る見込みであるほか、与信関係費用が当初の予想を下回る見通しであることが主な要因だとしている。

■ヤマトホールディングス <9064>  1,928.5円   +69 円 (+3.7%)  本日終値
 ヤマトホールディングス<9064>が5日ぶりに急反発した。3日の取引終了後、25年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を修正した。売上高予想を300億円増額して1兆7600億円(前期比0.1%増)、最終利益予想を130億円増額して180億円(同52.2%減)に引き上げており、好感されたようだ。輸送領域のオペレーションが改善途上にあるとし、営業費用は前回予想を上回る見込み。営業利益予想は据え置いたものの、足もとの業況やナカノ商会の連結子会社化による影響、投資事業組合運用益や投資有価証券売却益の計上による影響を業績予想に反映した。4~12月期の売上高は前年同期比1.6%減の1兆3445億3100万円、最終利益は同38.5%減の288億7500万円だった。

■アクシアル <8255>  909円   +31 円 (+3.5%)  本日終値
 アクシアル リテイリング<8255>が後場上げ幅を拡大。午前11時30分ごろ、上限を200万株(発行済み株数の2.21%)、または20億円とする自社株買いを実施すると発表したことが好感された。取得期間は2月5日から8月31日までで、資本効率の向上を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するためとしている。同時に発表した第3四半期累計(24年4~12月)連結決算は、売上高2111億4800万円(前年同期比4.0%増)、営業利益92億8700万円(同9.0%減)と増収減益となった。青果・精肉相場の高騰や水産の主力魚種漁獲高減少による高値推移の影響により、生鮮品全般が価格上昇したことや、原料原価の高騰を受けた1品単価の上昇などで売上高は増加したものの、原料原価の上昇、競合他社の動向や値上げ基調を踏まえた低値入の売価政策により売上総利益率が低下したことに加え、人件費の増加が利益を圧迫した。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高2800億円(前期比3.6%増)、営業利益121億円(同2.7%増)、純利益75億円(同0.8%増)の従来見通しを据え置いている。

■安田倉庫 <9324>  1,780円   +56 円 (+3.3%)  本日終値
 安田倉庫<9324>が後場終盤になって上げ幅を拡大。午後3時ごろ、25年3月期の連結業績予想について、売上高を720億円から740億円(前期比9.8%増)へ、営業利益を28億円から33億円(同24.9%増)へ、純利益を25億5000万円から27億5000万円(同19.4%増)へ上方修正したことが好感された。新設した物流施設の早期稼働や既存施設の収益力の向上に加えて、キッティング業務並びにグループ運送会社の好調による作業料・陸運料の増加が業績を押し上げる。また、利益向上やコスト構造改革の取り組み推進に伴う各種営業原価・営業費用の圧縮及び業務合理化の進展なども寄与する。なお、同時に発表した第3四半期累計(24年4~12月)決算は、売上高552億1300万円(前年同期比9.9%増)、営業利益25億6700万円(同24.2%増)、純利益20億5800万円(同20.7%増)だった。同時に、28年3月期に売上高820億円、営業利益45億円を目指す中期経営計画を発表。物流事業・不動産事業の収益力強化とサステナビリティ経営の推進、政策保有株式縮減や株主還元強化などの資本政策により企業価値向上を目指すとした。

株探ニュース

オンラインで簡単。
まずは無料で口座開設

松井証券ならオンラインで申し込みが完結します。
署名・捺印・書類の郵送は不要です。