午前:債券サマリー 先物は大幅反落、欧米債券安が波及 長期金利1.170%に上昇
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8日午前の債券市場で、先物中心限月3月限は大幅反落した。前日の欧米市場で長期債価格が下落(金利は上昇)した流れが円債相場に波及した。 12月の米ISM非製造業景況感指数が前月比で上昇した。価格指数が高水準となったことで、米国のインフレ環境が長期化するとの見方が強まった。社債発行の増加で米国債の需給悪化が懸念されるなかで、米財務省が実施した10年債入札が低調な結果となったことを背景に、米長期金利は一時4.69%に上昇(長期債価格は下落)。米国債への売りは欧州債相場の重荷となり、英30年債利回りは一時1998年以来の高水準をつけた。 日銀は8日、定例の国債買い入れオペを4本通告した。対象は「残存期間1年超3年以下」と「同3年超5年以下」、「同5年超10年以下」、「同10年超25年以下」。オファー額については昨年12月27日、日銀は「同1年以下」と「同10年超25年以下」、「同25年超」を除き、減額する方針を示していた。今回、通告されたオペのオファー額は、12月27日に日銀が示した予定通りの額となった。通告後の先物の反応は限られた。 先物3月限は前営業日比34銭安の141円26銭で午前の取引を終えた。前日に入札が行われ、きょうから新発となる10年債の利回り(377回債、長期金利)は同0.030ポイント高い1.170%に上昇した。 出所:MINKABU PRESS