午後:債券サマリー 先物は続落、あすの日銀総裁講演に警戒感

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市況

 24日の債券市場で、先物中心限月3月限は続落。前日の米長期債相場の反落(金利は上昇)が影響したほか、25日に予定される日銀総裁の講演に対する警戒感から売りが優勢だった。

 米財務省が週内に実施する5年債入札と7年債入札を控えて需給緩和が懸念されるなか、23日に米長期金利が上昇した流れが東京市場に波及。また、足もとでの円安・ドル高の進行が日銀による早期の追加利上げを後押しするとの思惑もあり、債券先物は軟調にスタートした。朝方に公表された10月30~31日開催分の日銀金融政策決定会合議事要旨では、1人の委員が「内外における不確実性の高まりを踏まえると、金融政策をより慎重に運営していく必要がある」と指摘したことが分かったが、改めて材料視する動きはみられなかった。午後に入ると、植田和男総裁の講演内容を見極めたいとするムードが一段と強まり下げ幅がやや拡大。19日の日銀会合後の記者会見で「次の利上げ判断に至るには、もう1ノッチ(段階)ほしい」などと述べたことで円安・ドル高が進んだため、市場では発言内容が軌道修正される可能性が意識されているようで、先物は142円13銭まで下押す場面があった。なお、この日は流動性供給入札(対象:残存期間15.5年超39年未満)が実施され、応札倍率は3.17倍と前回(10月17日)の3.20倍をやや下回ったが相場の反応は限定的だった。

 先物3月限の終値は、前日比12銭安の142円19銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、午後3時時点で前日比0.010%上昇の1.065%で推移している。

出所:MINKABU PRESS

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