午後:債券サマリー 先物は反落、日銀利上げ見送りで下げ渋る

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市況

 19日の債券市場で、先物中心限月3月限は反落。日銀が追加利上げを見送ったことを受けて下げ渋ったが、植田和男総裁の記者会見を見極めたいとして戻りは限られた。

 日本時間19日未明に明らかになった米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果は、3会合連続の利下げが決まった一方、あわせて公表されたFOMC参加者の政策金利見通し(ドットチャート)では2025年の利下げ回数が2回と9月の前回見通しから半減した。今後の利下げペースが鈍化する可能性が示唆されたことから米長期金利は約7カ月ぶりの水準に上昇し、この流れが東京市場に波及。朝方には債券先物が前日比51銭安の141円87銭まで軟化し、現物債市場では10年債の利回りが同0.030%上昇の1.095%をつける場面があった。ただ、売り一巡後は下げ幅を縮小する動きとなり、日銀金融政策決定会合で政策金利が0.25%に据え置かれたことが分かると買い戻しなどが流入。先物は午後1時20分すぎに一時142円30銭をつけた。とはいえ、夕方に行われる植田総裁の会見で今回の利上げ見送りに対してどのような説明があるのかが注目され、模様眺めムードが広がりやすいことから相場の戻りは限定的。日銀の決定後に為替が155円台半ばまで円安・ドル高が進み、物価の上振れリスクへの対応として早期利上げが余儀なくされるとの思惑が買いの鈍さにつながった面もあった。

 先物3月限の終値は、前日比24銭安の142円14銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、午後3時時点で前日比0.015%上昇の1.080%で推移している。

出所:MINKABU PRESS

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