午後:債券サマリー 先物は反発、ポジション調整主体 長期金利1.050%に低下
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6日の債券市場で、先物中心限月12月限は反発した。11月の米雇用統計の公表を前に見送りムードは強く、ポジション調整目的の売買が主体の展開となった。日経平均株価がこの日、前日比で一時400円を超す下げとなり、3万9000円を下回る場面があった。投資家のリスク許容度が下向いたことは、安全資産とされる国債には支援材料となった。 先物は安く寄った後は前日終値近辺まで戻し、午後に上げ幅を拡大して一時143円14銭まで買われた。日銀が今月18~19日に開く金融政策決定会合で、追加利上げを見送る可能性が引き続き意識され、債券の売り持ち高を解消する目的の買い戻しを誘った。また、前日の30年債入札を無難に通過したことを背景に超長期ゾーンに買いが入り、超長期主導で利回りに低下圧力が掛かった。 朝方には厚生労働省が毎月勤労統計(速報)を発表。10月は平均名目賃金を示す現金給与総額が前年同月比2.6%増。所定内給与は同2.7%増。実質賃金は横ばいとなった。日銀などが重要視する共通事業所ベースの所定内給与は同2.8%増だった。債券市場の反応は限定的なものとなった。 先物12月限は前営業日比13銭高の143円11銭で取引を終えた。新発10年債利回り(長期金利)は0.015ポイント低い1.050%をつけた。 出所:MINKABU PRESS