午前:債券サマリー 先物は反落、前日急伸した反動で売り優勢
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5日の債券市場で、先物中心限月12月限は反落。日銀が12月会合で利上げを見送る可能性があるとの一部報道を受け、前日に急伸した反動から売りが出やすかった。 4日の米市場では米経済指標が市場予想を下回ったことから債券が買われたが、東京市場の反応は限定的で債券先物は小安くスタート。日銀が12月に利上げに踏み切る可能性が残っているうえ、来年1月の観測もあることから債券価格が上昇(金利は低下)すれば売りが出てくるようだった。また、きょう財務省が実施する30年債入札への警戒感もあり、午前10時ごろには143円02銭まで下押す場面があった。なお、日銀の中村豊明審議委員は講演で、賃上げの持続性にまだ「自信を持てていない」とし、「経済の回復状況に応じて緩和度合いを慎重に調節していくことが重要な局面だ」との見解を示したが、相場への影響は特にみられなかった。 午前11時の先物12月限の終値は、前日比9銭安の143円07銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、前日に比べて0.005%上昇の1.060%で推移している。 出所:MINKABU PRESS