28日の株式相場見通し=続落、米株安や急速な円高警戒で3万8000円台割れ
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28日の東京株式市場は主力株をはじめ広範囲に売り優勢の地合いが続き、日経平均株価は引き続き下値を試す展開で3日続落となりそうだ。前日の欧州株市場では主要国の株価が総じて軟調な値動きを強いられ、仏CAC40は約3カ月半ぶりの安値圏に沈んだほか、独DAXも小幅ながら続落した。トランプ次期米政権下での関税引き上げに対する警戒感が根強い。一方、米国株市場ではNYダウが6日ぶりに反落。朝方強調展開にあったがその後に軟化、午後の取引では終始マイナス圏での推移となった。ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は朝方から軟調で5日ぶりに反落し、史上最高値更新はお預けとなっている。この日に発表された週間の米新規失業保険申請件数は事前コンセンサスを下回り、労働市場の堅調な実態が示された。また、その後に発表された10月の米個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)は市場予想と概ね合致し、全体相場への影響は限られている。個別株ではパソコン関連機器の製造販売を手掛けるデル・テクノロジーズ<DELL>が急落し、市場センチメント悪化につながった。東京市場では欧米株市場が売りに押される展開だったことや、外国為替市場で一時1ドル=150円台半ばまで一段とドル安・円高が進んでいることが警戒され、買い手控えムードが続きそうだ。日本時間今晩の米株市場が感謝祭の祝日に伴い休場ということもあり、商いも盛り上がりを欠くなか日経平均は3万8000円台を割り込む公算が大きい。 27日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比138ドル25セント安の4万4722ドル06セントと6日ぶり反落。ナスダック総合株価指数は同115.101ポイント安の1万9060.476だった。 日程面では、きょうは週間の対外・対内証券売買契約、10月の建機出荷、臨時国会の召集日。海外では韓国中銀の政策金利発表、11月の独消費者物価指数(CPI)速報値など。米国株市場はサンクスギビングデー(感謝祭)の祝日で休場。 出所:MINKABU PRESS