株価指数先物【寄り前】 3万9000円で強弱感対立もややロング優勢

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先物

大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 38990 +410 (+1.06%)
TOPIX先物 2733.5 +30.5 (+1.12%) 
シカゴ日経平均先物 38970 +390 
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 14日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長がダラスでの講演で、「経済は利下げを急ぐ必要があるというシグナルを送っていない」と述べた。FRBが12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを見送るとの見方が高まり、主力株を中心に利益確定の売りが出た。10月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.2%上昇と、予想に一致した。また、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPPIは前月比0.3%上昇だった。
 
 ウォルト・ディズニーが市場予想を上回る決算が好感されたことで6%を超える上昇となり、センチメントを支えた。また、先月中旬に2025年12月期の売上高見通しを下方修正していたASMLホールディングスは、2030年12月期の売上高目標を据え置いたことが好感されて買われるなか、半導体SOX指数の下げは限定的だった。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比390円高の3万8970円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは、日中比80円高の3万8660円で始まり、3万8620円を安値にロング優勢の展開となった。開始後ほどなくして3万8900円台を回復すると、その後も利食いを交えながらの上昇が続くなか、米国市場の取引開始後に節目の3万9000円を回復。終盤にかけて一時3万9050円まで買われる場面もみられ、3万8990円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。ナイトセッションではボリンジャーバンドの-1σ(3万8450円)を上回って推移するなか、25日移動平均線(3万8980円)を超えてきた。ただし、節目の3万9000円では強弱感が対立しやすいと考えられるため、25日線を挟んだ推移が見込まれる。

 ただし、米国市場は主要な株価指数は下落したものの、ASMLホールディングスが買われたほか、エヌビディアも小幅ながら反発している。トランプ・トレードで買われていた銘柄などは利食いが入りやすいと考えられるものの、米中関係の緊張を警戒して売られていたハイテク株などはリバランスの動きから底堅さがみられる可能性がありそうだ。

 また、日経平均株価は前日までの調整でトランプ氏勝利を材料視して上昇した部分を帳消しにしており、支持線として意識される25日線まで下げてきたことで、売り一巡感が意識されやすい。決算発表は前日で一巡したことから、機関投資家は動きやすくなるだろう。日経225先物は3万9000円を上回っての推移をみせてくるようだと、ややロングの動きが強まりそうである。

 そのため、オプション権利行使価格の3万9000円を中心とした上下の権利行使価格3万8500円から3万9500円でのレンジを想定する。もっとも、週末要因からポジションを大きく傾けてくる可能性は低いと考えられるため、スキャルピング中心のトレードになりそうであり、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。

 14日の米VIX指数は14.31(前日は14.02)に上昇した。一時13.59まで下げる場面もみられており、いったんはリバウンドが入りやすいところであろう。ただし、引き続き不安心理が高まった状態を示すとされる20.00を下回っている状況であり、リスク選好の流れである。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.27倍に低下した。一時14.22倍まで低下し、支持線として意識されていた75日・200日線を明確に割り込んできており、NTショートに振れやすい。ただし、ASMLホールディングスの上昇を受けてソフトバンクグループ <9984> [東証P]が日経平均型を支える可能性があり、NTショートを巻き戻す動きが入りそうだ。

株探ニュース

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