話題株ピックアップ【夕刊】(1):FCC、オルガノ、サンリオ
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■エフ・シー・シー <7296> 2,852円 +487 円 (+20.6%) 一時ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率トップ エフ・シー・シー<7296>が一時ストップ高の水準となる前営業日比500円高の2865円に買われた。前週末1日の取引終了後、25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、今期の配当予想を見直した。中間配当は、これまでの予想の38円に加えて旧東証1部上場20周年記念配当63円を加えて計101円で決定。期末配当予想についてはこれまでの38円に同じく記念配当63円を加える形で101円に見直した。年間配当予想は記念配当126円を含めて202円(前期比128円増配)となる。加えて、取得総数125万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.5%)、取得総額25億円を上限とする自社株買いの実施も発表しており、好感されたようだ。自社株の取得期間は11月11日から2025年3月19日までとする。9月中間期の売上高は前年同期比8.9%増の1273億2300万円、最終利益は同28.8%増の77億100万円だった。二輪用クラッチはインドやインドネシアで販売が増加した。四輪用クラッチは中国や米国で販売が落ち込んだものの、円安効果が利益を押し上げた。25年3月期の業績予想は直近の受注動向などを踏まえ、売上高予想を50億円増額して2430億円(前期比1.1%増)とした一方、税引き前利益は8億円減額して170億円(同11.3%減)に修正。営業利益と最終利益の予想は据え置いた。 ■オルガノ <6368> 7,810円 +1,000 円 (+14.7%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率3位 オルガノ<6368>がストップ高の7810円に買われた。1日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を1600億円から1650億円(前期比9.7%増)へ、営業利益を245億円から280億円(同24.2%増)へ、純利益を176億円から215億円(同24.2%増)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間・期末各53円の年106円から中間・期末各71円の年142円(前期102円)へ引き上げたことが好感された。主に水処理エンジニアリング事業で、電子産業分野を中心に活発な生産活動が想定され、各種メンテナンスなどのソリューションサービスの売り上げが高い水準で推移する見込みであることが要因。また、プラント案件の原価低減などによる利益率の改善に加えて、比較的収益性が高いソリューション事業の売り上げが拡大することも寄与する。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高743億2300万円(前年同期比13.5%増)、営業利益114億8000万円(同46.1%増)、純利益81億3400万円(同46.9%増)だった。 ■ムゲンエステート <3299> 1,782円 +222 円 (+14.2%) 本日終値 ムゲンエステート<3299>が後場急伸。午後2時ごろ、24年12月期の連結業績予想について、売上高を608億9600万円から612億2400万円(前期比18.6%増)へ、営業利益を68億6100万円から89億4500万円(同50.7%増)へ、純利益を39億8500万円から53億7200万円(同47.1%増)へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を68円から92円(前期63円)へ引き上げたことが好感された。投資用及び居住用不動産の堅調な需要に支えられ、主力の不動産買い取り再販事業が従来予想を上回る見込みとなったことが要因。また、投資用不動産及び大型物件の販売が利益を押し上げるとしている。 ■サンリオ <8136> 4,549円 +517 円 (+12.8%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位 サンリオ<8136>が急反発し年初来高値を更新。1日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を1306億円(前期比30.6%増)へ、営業利益を410億円(同52.1%増)へ、純利益を311億円(同76.9%増)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間・期末各18円50銭の年37円から中間・期末各20円の年40円へ引き上げたことが好感された。上期において、国内の店舗・テーマパークで国内客及び外国人観光客が大幅に増加し、売上高が計画を上回ったことに加えて、ライセンス事業で国内・海外ともに、引き続き複数キャラクター展開などの戦略的な施策が奏功し、特に北米や中国における業績が牽引する形でロイヤルティー売り上げが計画を上回ったことが要因としている。また、ライセンス事業の売上構成比の増加による収益性の向上や販管費が計画を下回ったことも寄与する。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高628億700万円(前年同期比43.0%増)、営業利益235億9100万円(同77.3%増)、純利益190億7600万円(同81.6%増)だった。 ■野村ホールディングス <8604> 860.1円 +82.5 円 (+10.6%) 本日終値 東証プライム 上昇率6位 野村ホールディングス<8604>が4日ぶりに大幅反発。前週末1日の取引終了後、25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。純利益は前年同期比2.9倍の1673億2500万円となった。7~9月期の純利益は同2.8倍の984億円と堅調な業況が続いており、買いを誘ったようだ。ウェルス・マネジメント部門ではストック収入が過去最高を更新し、増益モメンタムを維持した。インベストメント・マネジメント部門での資金流入が高水準となったほか、ホールセール部門において欧州での大型M&A案件が増収に貢献した。9月30日を基準日とする中間配当については23円(前期の中間配当は8円)とした。期末配当予想は引き続き未定としている。 ■住友電気工業 <5802> 2,579円 +247 円 (+10.6%) 本日終値 東証プライム 上昇率7位 住友電気工業<5802>が切り返し急。同社は前週末1日の取引終了後、25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正した。今期の最終利益予想を50億円増額して1500億円(前期比0.2%増)に引き上げた。最終利益は減益予想から一転、前期に続いて過去最高益を更新する見通しを示したほか、配当予想も増額修正しており、評価されたようだ。9月中間期の売上高は前年同期比8.5%増の2兆2477億7800万円、最終利益は同2.8倍の757億5500万円となった。売上高は計画に対し下振れして着地したものの、生産性の改善やコスト低減、売値の改善などに努めた結果、利益は計画を上回った。通期では売上高の見通しは銅相場の影響を踏まえ下方修正したものの、9月中間期の利益の上振れによる影響を業績予想に反映した。期末配当予想は5円増額の41円に引き上げた。年間配当予想は前期と横ばいの77円となる。 ■東京精密 <7729> 8,923円 +767 円 (+9.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率8位 東京精密<7729>は大幅反発。前週末1日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を1430億円から1450億円(前期比7.7%増)へ、営業利益を270億円から280億円(同10.6%増)へ上方修正すると発表した。あわせて配当予想を増額しており、これらが好感され買われた。売上高、営業利益とも半導体製造装置部門を上方修正した一方、計測機器部門は下方修正したが、全体では上方修正となった。配当予想については216円から228円(前期192円)に引き上げた。 ■ヤマシンフィルタ <6240> 500円 +40 円 (+8.7%) 本日終値 東証プライム 上昇率9位 ヤマシンフィルタ<6240>が後場終盤に急伸。午後3時ごろ、25年3月期の連結業績予想について、売上高を176億9000万円から193億円(前期比7.1%増)へ、営業利益を14億1000万円から22億2000万円(同57.3%増)へ、純利益を9億8000万円から14億9000万円(同89.4%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を5円から7円(年12円)へ引き上げたことが好感された。建機用フィルタ事業で交換需要の増加により補給品売上高の大幅な増加が見込まれることに加えて、販売価格の改善や原価低減活動の効果により売上高・利益を押し上げるとしている。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高99億800万円(前年同期比13.8%増)、営業利益13億7600万円(同3.3倍)、純利益8億7000万円(同3.9倍)だった。 ■エヌアイデイ <2349> 2,510円 +168 円 (+7.2%) 本日終値 エヌアイデイ<2349>が堅調な動き。1日の取引終了後、25年3月期連結業績予想について、売上高を233億円から240億円(前期比6.3%増)へ、営業利益を26億円から29億円(同3.2%増)へ、純利益を18億9000万円から21億8000万円(同3.4%増)へ上方修正したことが好感された。顧客の堅調なIT投資需要などにより、上期においてシステム開発事業、システムマネジメント事業、その他の全セグメントで想定を上回ったことが要因としている。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高119億9600万円(前年同期比13.7%増)、営業利益15億2100万円(同24.2%増)、純利益11億3000万円(同22.0%増)で、従来予想の営業利益11億円を大きく上回って着地した。 ■三菱ロジスネクスト <7105> 1,169円 +77 円 (+7.1%) 本日終値 三菱ロジスネクスト<7105>が後場に買われた。5日午後1時半、25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を下方修正した。今期の売上高予想を100億円減額して6700億円(前期比4.5%減)、最終利益予想を110億円減額して180億円(同34.6%減)に引き下げた。発表直後は売りが出たものの、10月以降、同社株には下押し圧力が強まっていた。下方修正を受け、いったん悪材料出尽くしと受け止めた買いが入ったようだ。北米での一部機種の出荷停止による影響や代理店での在庫調整が想定以上に長引いた。北米の認証取得に伴う一時費用や、中国販売子会社の譲渡による売却損が発生したことも響く。 株探ニュース