午後:債券サマリー 先物は小反落、長期金利は上昇し0.940%
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1日の債券市場で、先物中心限月12月限は小反落した。日銀の早期利上げ観測が台頭し、先物への売りを促した。この日は財務省による利付国債の入札や日銀による国債買い入れオペといった需給イベントがなく、10月の米雇用統計の公表を控えて積極的な売買を手控えようとの雰囲気が強かった。 日銀の植田和男総裁が、金融政策決定会合を受けた10月31日の記者会見で、政策を判断するうえでの「時間的余裕」という言葉に関し、「今後使わない」と明言した。これを受けて日銀が今年12月、または来年1月の金融政策決定会合で追加利上げに踏み切るとの見方が強まった。債券先物は一時143円86銭まで下落した。一方、1日は日経平均株価が一時1100円を超す下げとなった。投資家のリスク許容度が下向いたことは、安全資産とされる国債の買い需要を高まる形となり、先物は午後に下げ幅を縮小した。 先物12月限は前営業日比3銭安の144円16銭で取引を終えた。新発10年債利回り(長期金利)は0.940%と、同0.005ポイント上昇。一時0.960%をつける場面があった。 出所:MINKABU PRESS