午前:債券サマリー 先物は続伸、長期金利は横ばいの0.975%
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24日午前の債券市場で、先物中心限月12月限は続伸した。衆院選を巡る不透明感が広がるなか、安全資産として国債を選好する投資家の姿勢が円債相場を支えた。前日の米国市場で長期債価格が下落(金利は上昇)したことは、相場の重荷となった。 米国市場では米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げが緩やかなペースになるとの見方が続き、米大統領選でトランプ氏が当選した際のインフレ高進への思惑も加わって、米長期金利が上昇した。米国の20年債入札が低調な結果となったことも、需給懸念から債券売りを促して金利を押し上げた。 日本の財務省は24日午前、20年債入札を通告した。クーポンは1.8%で、発行予定額は1兆円程度。一定の需要を集めるとみられている半面、衆院選前ということもあり応札を手控える姿勢が広がることを警戒する向きもあり、強弱観は対立しているようだ。もっとも、足もとで超長期債は買いが優勢となっている。日銀の植田和男総裁は対談で、インフレ目標の持続的な達成には「まだ時間がかかる」と発言したと伝わったが、特段材料視はされていない。 先物12月限は前営業日比5銭高の143円75銭で午前の取引を終えた。新発10年債利回り(長期金利)は横ばいの0.975%で推移している。 出所:MINKABU PRESS