ダウ平均は横ばい 高値警戒感も下値での押し目買い意欲も強い=米国株概況
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NY株式22日(NY時間16:26)(日本時間05:26) ダウ平均 42924.89(-6.71 -0.02%) S&P500 5851.20(-2.78 -0.05%) ナスダック 18573.13(+33.12 +0.18%) CME日経平均先物 38455(大証終比:+25 +0.07%) きょうのNY株式市場でダウ平均は横ばい。序盤のダウ平均は下げて始まった。このところの強い米経済指標でFRBの利下げ期待が以前よりも後退しており、FRBは期待ほど積極的に利下げを行えないのではとの不安も台頭している。 一部からは11月か12月のFOMCでFRBは金利を据え置くのではとのタカ派な見方も浮上。決算は堅調な報告が続いているものの、金利上昇の影が覆い隠す形となっている。このような中、米株式市場は過去最高値を更新し、高値警戒感もある中、さらなる上値追いに慎重になっているのかもしれない。一方、下押す気配もない中、ダウ平均は後半に下げを戻した。下値での押し目買い意欲は依然として強いようだ。 今週はS&P500企業の約5分の1にあたる企業が決算発表を予定している。これまでにも約14%が報告を行っているが、市場の反応は別にして、10社中7社以上が予想を上回る利益を計上している。 航空機エンジンのGEエアロスペース<GE>が決算を受け下落。通期の売上高見通しは1桁台後半を維持し、売上高見通し改善に対する市場の期待は後退。同社はサプライチェーンの制限に苦戦している。 GM<GM>が決算を受け上昇。1株利益、売上高ともが予想を上回った。自動車部門の販売が好調だった。ガイダンスも公表し、通期の1株利益、EBITの見通しを上方修正した。自動車フリーキャッシュフロー(FCF)も上方修正している。市場全体が低迷する中でも、利益率の高い同社製品に対する米国での堅調な需要を反映した。 ベライゾン<VZ>が決算を受け下落。1株利益は予想を上回ったものの売上高が予想を下回った。ガイダンスも公表し、通期の1株利益は従来の見通しを据え置いている。 医療用機器のアイリズム・テクノロジーズ<IRTC>が大幅高。非重症患者のモニタリングサービスに使用される外来患者用心電図遠隔測定装置「Zio・AT」の設計更新について、FDAへの販売許可である510(k)申請の認可を取得したと発表した。 ロッキード・マーチン<LMT>が決算を受け下落。航空機販売の低迷とF-35戦闘機プログラムの継続中の問題が響いた。同社最大の収益源である航空部門の売上は3%減となった。これは次世代戦闘機F-35の納入が予想を下回ったため。 自動車部品販売を手掛けるジェニュイン・パーツ<GPC>が決算を受け大幅安。既存店売上高が減収となったほか、1株利益が予想を大きく下回った。売上高は予想範囲内。ガイダンスも公表し、通期の1株利益と売上高の見通しを下方修正している。 太陽電池モジュールのファースト・ソーラー<FSLR>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げた。大統領選が推進要因になると指摘。 鉄鋼のニューコア<NUE>が決算を受け下落。鉄鋼平均価格の下落と製鋼所部門の生産量の減少により、売上高見通しも減少すると述べた。 GM<GM> 53.73(+4.80 +9.81%) GEエアロ<GE> 176.66(-17.57 -9.05%) ベライゾン<VZ> 41.50(-2.20 -5.03%) アイリズム<IRTC> 75.59(+13.49 +21.72%) ロッキード<LMT> 576.98(-37.63 -6.12%) メドペース<MEDP> 326.54(-26.38 -7.47%) フィリップモリス<PM> 131.41(+12.45 +10.47%) ジェニュイン・パーツ<GPC> 113.11(-30.01 -20.97%) ニューコア<NUE> 146.02(-10.09 -6.46%) アップル<AAPL> 235.86(-0.62 -0.26%) マイクロソフト<MSFT> 427.51(+8.73 +2.08%) アマゾン<AMZN> 189.70(+0.63 +0.33%) アルファベットC<GOOG> 166.82(+1.02 +0.62%) テスラ<TSLA> 217.97(-0.88 -0.40%) メタ<META> 582.01(+6.85 +1.19%) AMD<AMD> 154.09(-3.81 -2.41%) エヌビディア<NVDA> 143.59(-0.12 -0.08%) イーライリリー<LLY> 909.15(+3.02 +0.33%) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美