ダウ平均は反発 IT・ハイテク株が上昇 中東情勢は依然緊迫化=米国株概況

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市況

NY株式8日(NY時間16:23)(日本時間05:23)
ダウ平均   42080.37(+126.13 +0.30%)
S&P500    5751.13(+55.19 +0.97%)
ナスダック   18182.92(+259.02 +1.45%)
CME日経平均先物 39510(大証終比:+550 +1.40%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は反発。一方、IT・ハイテク株に買い戻しが強まり、ナスダックは大幅高となった。米国債利回りの上げが一服していたことや、エヌビディア<NVDA>の上げがフォローとなった模様。台湾の鴻海が世界最大のエヌビディア「GB200」施設を建設すると発表していたほか、同社は本日、次世代AI半導体「ブラックウェル」について、エネルギー効率の高さをアピールしていたことも材料視されていたようだ。

 本日は原油相場が急落していたこともサポート。原油相場については、中国が追加の大規模な景気刺激策を見送る方針を示したことも重石となっていたようだ。

 ただ、中東情勢は依然緊迫化しており、イスラエルによるイランへの報復措置と、米国による中東でのエスカレート阻止に向けた努力を投資家たちは注視している。投資家が中東情勢の激化をますます懸念する中、10月に入って米株式市場は乱高下している。S&P500は9月に2%上昇したが、10月に入って1%強下落している。10月はボラティリティが高まるとの経験則通りの値動き。

 先週は予想外に強い米雇用統計が米経済のソフトランディングへの期待を高め、市場は少し持ち直していた。金曜日にはダウ平均が最高値を更新する場面もあった。しかし、今週に入ってその熱狂は冷め、投資家たちは、労働市場が依然として堅調であることから、今後FRBが積極的な利下げを行うことはないと予想している。

 来月の大幅利下げの可能性はもはや遠のいており、年内あと2回のFOMCでは通常の0.25%ポイントの利下げが有力視されている。逆に据え置きの可能性も浮上している状況。そのような中で一部からは、木曜日の米消費者物価指数(CPI)が予想を上回る強い数値を示せば、市場は急変する可能性があるとの警戒感も出ている。

 ハリケーン「ミルトン」が勢力はカテゴリー4に落ちたものの、暴風雨を伴ってフロリダに接近している。同地域は「ヘリーン」による被害にあったばかり。米ハリケーンセンター(NHC)は最新の勧告で本日にメキシコのユカタン半島をかすめ、明日はフロリダに向かうと予想している。

 電子署名のドキュサイン<DOCU>が上昇。S&Pダウジョーンズ・インディシズが10月11日の取引開始前にS&P中型株400に採用されると発表した。

 主に10代向けのオンラインゲーム開発のロブロックス<RBLX>が下落。空売りで知られる米投資会社ヒンデンブルグ・リサーチが同社株を空売りしていることをXへの投稿で明らかにした。

 次世代エンターテインメント事業を手掛けるスフィア・エンターテインメント<SPHR>が下落。同社は前日、バーンズCFOが退社すると発表した。

 バイオテクノロジーのキャッサバ・サイエンシズ<SAVA>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を116ドルとした。前日終値から4.5倍高い水準。経営陣が提供した最新情報を反映している。

ドキュサイン<DOCU> 66.89(+4.11 +6.55%)
ロブロックス<RBLX> 40.51(-0.88 -2.13%)
スフィア<SPHR> 43.80(-1.28 -2.84%)
キャッサバ<SAVA> 26.05(+0.64 +2.52%)

アップル<AAPL> 225.77(+4.08 +1.84%)
マイクロソフト<MSFT> 414.71(+5.17 +1.26%)
アマゾン<AMZN> 182.72(+1.92 +1.06%)
アルファベットC<GOOG> 165.70(+1.31 +0.80%)
テスラ<TSLA> 244.50(+3.67 +1.52%)
メタ<META> 592.89(+8.11 +1.39%)
AMD<AMD> 172.80(+1.83 +1.07%)
エヌビディア<NVDA> 132.89(+5.17 +4.05%)
イーライリリー<LLY> 913.72(+15.32 +1.71%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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