午前:債券サマリー 先物は反落、米債券安を受け売り優勢
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3日の債券市場で、先物中心限月12月限は反落。2日発表の米9月ADP雇用統計が強い内容だったことを受け、同日の米長期債相場が下落(金利は上昇)したことが逆風となった。 米指標で雇用情勢の底堅さが示されたことで、2日の米債券市場では米連邦準備理事会(FRB)による大幅利下げ観測が後退。これが東京市場に影響し、債券先物は売り優勢でスタートした。前日に石破茂首相が追加利上げに慎重な姿勢をみせたことを手掛かりとした買いも散見されたが、日経平均株価が大きく反発したことが重荷となり戻りは鈍い状況。この日に財務省が実施する10年債入札に対する警戒感もあり、積極的な買いは入りにくかった。なお、日銀の野口旭審議委員は長崎県金融経済懇談会で講演し、「緩和的な金融環境を忍耐強く維持し続けることが重要だ」との認識を示したが相場の反応は限定的だった。 午前11時の先物12月限の終値は、前日比17銭安の144円88銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、前日比0.010%上昇の0.830%で推移している。 出所:MINKABU PRESS