午後:債券サマリー 先物は小反発、日銀による早期の追加利上げ観測が後退

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市況

 1日の債券市場で、先物中心限月12月限は小反発。日銀による早期の追加利上げ観測の後退を背景に切り返したが、株高で投資家のリスク選好姿勢が強まるなか上値は重かった。

 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言を受け、同日の米債券市場ではFRBは利下げを急いでいないとの見方が台頭。米長期債相場が下落(金利は上昇)した流れが東京市場に波及し、債券先物は寄り付き直後に一時144円56銭まで軟化した。ただ、日銀が朝方公表した金融政策決定会合の主な意見(9月19〜20日開催分)で、「追加的な利上げを行う局面では、政策スタンスをはじめ、市場との対話を従来以上に丁寧に行う必要がある」など追加利上げに慎重な声が多かったことを材料視した買いが流入。市場ではハト派的と受け止める向きが多かったようで、先物は午前9時20分すぎに144円78銭まで上伸する場面があった。とはいえ、その後は日経平均株価の大幅高が重荷となるかたちで伸び悩み。日本時間今晩に9月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数や8月の米雇用動態調査(JOLTS)といった重要指標の発表を控えているほか、3日に財務省が10年債入札を予定していることも上値を追いにくくさせているようだった。

 先物12月限の終値は、前日比5銭高の144円70銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、午後3時時点で前日比0.005%低下の0.850%で推移している。

出所:MINKABU PRESS

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