株価指数先物【寄り前】 押し目待ち狙いのロング優勢の需給状況

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先物

大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 38210 +280 (+0.73%)
TOPIX先物 2664.0 +18.5 (+0.69%)
シカゴ日経平均先物 38115 +185
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 30日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が全米企業エコノミスト協会(NABE)の年次会合で講演し、利下げを急いでいないとの見解を示した。足もとで高まっていた11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.5%の利下げ期待が後退し、NYダウは一時380ドル超下落する場面もみられた。

 ただし、議長は11月と12月の2会合で0.25%ずつの利下げを示唆していることを認めており、米景気の悪化は回避できるとの見方から押し目買い意欲は強く、終盤にかけて上昇に転じた。NYダウは連日で最高値を更新し、S&P500指数は2営業日ぶりに最高値を更新している。S&P500業種別指数はテクノロジー・ハード・機器、商業サービス・用品、メディアが上昇した一方で、素材、消費者サービス、耐久消費財・アパレルが下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比185円高の3万8115円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比50円高の3万7980円で始まり、開始直後に3万8260円まで上昇した。買い一巡後は3万8000円を挟んだ狭いレンジでの推移を継続。米国市場の取引開始後に一時3万7860円まで売られる場面もみられたが、終盤にかけてロング優勢の動きとなり、3万8210円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まりそうだ。ナイトセッションでは75日移動平均線(3万8050円)を挟んだ3万7860円~3万8260円での推移だった。75日線を上回って終えており、同線が支持線として意識されることになろう。前日に1ドル=141円台と円高に振れていた円相場は、1ドル=143円台半ばで推移しており、「高市トレード」のリバランスは一巡したと考えられる。

 米国市場ではFRB議長の発言を受けて売られる場面もみられたものの、押し目買い意欲の強さが窺えた。朝方発表される日銀短観を受けて日銀の利上げ観測により円高に振れる可能性はあるが、下へのバイアスは強まらないと考えられ、日経225先物は75日線水準での底堅さがみられるとみておきたい。

 また、本日は自民党の石破茂総裁が午後の衆参両院本会議で第102代首相に指名され、石破内閣が発足する。石破氏は9日に衆院を解散し、27日投開票の日程で衆院選を行う方針であり、改めて政策期待が高まる可能性がある。積極的にポジションを傾けにくいなかでショートは仕掛けづらく、押し目待ち狙いのロング優勢の需給状況になろう。

 日経225先物は下値の堅さが意識されるなか、ボリンジャーバンドの+1σ(3万8470円)を捉えてくるかが注目される。そのため、オプション権利行使価格の3万8000円から3万8500円のレンジを想定する。+1σをクリアしてくる局面では、3万8500円から3万9000円のレンジに移行するとみておきたい。

 なお、30日の米VIX指数は16.73(前日は16.96)に低下した。一時17.79まで上昇し25日線(17.36)を上回る場面もあったが、その後は75日線(16.54)とのレンジ内での動きとなった。ボトム圏での推移が続くなか、20.00を明確に上回ってくるまでは、リスク選好に傾きやすいだろう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.33倍に低下した。先週末のNTロングに対するリバランスの動きとなったが、上昇前の水準に低下してきたため、リバランスは一巡したようだ。米国ではアップルが2%を超える上昇となっており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になるとみられる。日経225先物が3万8000円水準での底堅さがみられてくるなか、改めてNTロングに向かわせそうだ。

株探ニュース

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