30日の株式相場見通し=急落、石破氏の総裁選勝利で波乱展開に
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30日の東京株式市場は主力株をはじめ大きく売り優勢に傾くことが避けられない。日経平均は大幅反落となり一気に3万9000円台を割り込む展開が予想され、場合によっては3万8000円台を下回るような波乱の様相を呈することも考えられる。前週末の欧州株市場は主要国の株価が総じて上昇し、独DAXは連日の最高値更新と気を吐いた。米国株市場ではハイテク株が軟調気味な推移でナスダック総合株価指数は安かったものの、景気敏感株を中心に頑強な値動きとなり、NYダウの方は最高値を更新した。注目されたPCEデフレーターは3年半ぶりの低い水準となり、事前コンセンサスを下回る内容だった。また、同日発表されたミシガン大学の9月の米消費者態度指数確報値が速報値から上方修正された。2つの経済指標はインフレが沈静化する一方、個人消費の底堅さを示唆する内容となり、投資家の心理改善につながっている。ただ、東京市場では欧米株高を引き継ぐことができそうもない。前週末に投開票された自民党総裁選で、マーケットが期待した高市早苗経済安全保障担当相ではなく、金融所得課税強化などに言及する石破茂元幹事長が選出されたことが嫌気される形となることが予想される。その後に明らかとなった内閣や党役員の顔ぶれも目新しさに乏しく、解消されたはずの派閥の力学が色濃く反映されたもので、これも全体株価の下げを助長する公算が大きい。外国為替市場で1ドル=142円台前半まで急速にドル安・円高が進んだことも輸出セクターを中心にネガティブに働くほか、中東での地政学リスクが再燃していることも警戒されそうだ。 27日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比137ドル89セント高の4万2313ドル00セントと続伸。ナスダック総合株価指数は同70.701ポイント安の1万8119.590だった。 日程面では、きょうは8月の鉱工業生産速報値、8月の商業動態統計、8月の住宅着工統計など。海外では9月の中国製造業PMI、9月の中国非製造業PMI、9月の独CPI、米国ではパウエルFRB議長の講演など。 出所:MINKABU PRESS