午後:債券サマリー 先物は反発、高市氏の勝利を織り込む動き
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27日の債券市場で、先物中心限月12月限は3日ぶりに反発。自民党総裁選に絡む思惑が交錯したものの、次第に高市早苗経済安全保障担当相の勝利を織り込む動きが広がった。 債券先物は買い優勢でスタート。自民党の麻生太郎副総裁が総裁選で高市早苗経済安全保障担当相を支持する意向を固めたと一部で報じられたことで、日銀の利上げ路線に否定的な見方を示している高市氏が勝利し、日銀が利上げに動きにくくなる可能性が意識された。ただ、総裁選の結果を見極めるまでは持ち高を一方向には傾けにくく、朝方の買いが一巡したあとは伸び悩み。26日の米長期債相場が続落(金利は上昇)したことも重荷となり、債券先物は午前10時50分すぎに145円00銭まで押される場面があった。とはいえ、午後1時から党本部で国会議員の投票が始まると再び買いが流入。午後2時ごろに1回目の投票で高市氏が得票トップになったことが明らかになると先物は一段高となり、午後2時40分ごろには145円37銭をつけた。その後は石破茂元幹事長との決戦投票の行方を見守りたいとして上値がやや重くなった。 先物12月限の終値は、前日比32銭高の145円22銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは一時0.800%をつけ、午後3時時点では前日比0.025%低下の0.805%で推移している。 出所:MINKABU PRESS