午前:債券サマリー 先物は大幅高、米金利低下が支援

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市況

 11日午前の債券市場で、先物中心限月9月限と12月限はともに大幅高となった。12月限の売買高が9月限を上回り、事実上の限月交代となった。中国経済の先行き懸念などを背景に、米原油先物相場が急落するなか、米長期金利が低下(債券価格が上昇)したことが支援材料となった。日経平均株価が一時400円を超す下げとなったことを受け、安全資産とされる国債需要が高まったことも、円債相場には追い風となった。

 日銀の中川順子審議委員はこの日、秋田県金融経済懇談会で挨拶を行い、日銀の経済・物価見通しが実現していくとすれば、「金融緩和の度合いを調整していくことになる」と表明した。これを受け、外国為替市場では日銀の早期利上げ観測が台頭。ドル安・円高が進み日本株は下値を探った。為替や株の反応を受けて、債券先物に買いが入った。

 日銀は午前、「残存期間1年超3年以下」と「同3年超5年以下」、「同5年超10年以下」、「同25年超」を対象とする国債買い入れオペを通告した。オファー額は計画通りとなった。

 先物12月限は前営業日比35銭高の144円60銭、9月限は同35銭高の145円14銭で午前の取引を終えた。新発10年債利回りは0.855%と、前営業日比で0.035%低下した。


出所:MINKABU PRESS

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